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展覧会の絵 2022年版は

私は起きるのは結構早いのだが、この所国営放送は偏りが酷いし、民放もワイドショーのようなニュース番組ばかりなので、見ない。とはいえ時計代わりにテレビをつけるので、BSかETVが出社前のコーヒー飲みながら見る番組です。

BSでは5時から「クラシック倶楽部」というのをやるのだが、早朝でもありオーケストラみたいな大仰なものでなく、ソロや四重奏みたいなものが多く、朝には丁度いい(ETVは5時半から)。

その番組だが昨日は弦楽3重奏+ピアノ、今日はソロピアノでありました。でも珍しく、同じ曲が二日続いたのであります。それはムソルグスキーの「展覧会の絵」。弦楽の方はラヴェルの編曲版、ソロは原曲なのだろうけど、演奏者も良かったが、曲自体さすがに良い曲だなと思う。

有名な曲なので、みなさんご存じだろう。間をつなぐプロムナードもいいが、曲は(1)小人-ノーム(2)古城(3)テュイルリーの庭 -遊びの後の子供たちの口げんか(4)ブイドロ-牛車(5)卵の殻をつけた雛の踊り(6)サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ-金持ちユダヤ人と貧乏ユダヤ人(7)リモージュの市場(8)カタコンベ-ローマ時代の墓(9)鶏の足の上に建っている小屋-バーバ・ヤガー(10)キエフの大門 である。

この曲を二日続けるのは何が意味があるのかな?と思うが、当然ながら今のウクライナ危機が脳裏に浮かび、勝手な妄想が生まれる。書いておこう。

1 ノームは土の精霊だそうだから、ウクライナの大地の精霊=ウクライナの人々ということだろうか

2 古城は廃墟をイメージするからチェルノブイリ原発だろうか

3 テュイルリーはフランスの庭園だそうだから、EU+米国の首脳陣の喧々諤々の茶番劇だろうか

4 ブイドロはポーランド語で「家畜のように虐げられた人々」の意味もあるとのこと。ウクライナ人、ロシア系ウクライナ人、いずれにしても市井の人を指すのだろうか。

5 卵の殻をつけた雛の踊りは、わちゃわちゃと落ち着かないさまだから、まさに今の混乱ぶりを描いたものか

6 サムエル・ゴールデンベルクとシュムイレ。豊かさと貧富の二重構造、戦争により利益を得るユダヤ資本とすべてを失う人々の対比か。

7 リモージュの市場は、戦争状態で混乱する難民キャンプでの、ものの奪い合いを表現しているのかな

8 バーバ・ヤガーはスラブの魔女、町や畑の上を飛び回る魔女(戦闘機、ミサイルや弾薬)を指すのか

9 キエフの大門のキエフはもちろんウクライナの首都。その大門をウクライナは守れるのか、はたまたかつてモンゴル帝国に破壊された歴史を繰り返すのか。

これが妄想であってほしい。戦争で得をするのは権力者のみ。弱者は常に泣くのだ。(写真は私がはじめてであった展覧会の絵、エマーソン、レイク & パーマーです)

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