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ピーチク パーチク かしましい

とても面白いコラムでした。

なるほどベテラン記者さんは「1981(昭和56)年に活動休止となったため、残念ながら私はその全盛時を知らない」とありますから、1970年代生まれくらいでしょうか。
私は1957年なので、かしまし娘さんの充実期はよく存じ上げています。かしまし娘さんのテーマソング「うちら陽気なかしまし娘~」の途中の ♪ Very good good ♪ で照江と花江さんのハモって歌う所はいまだに脳内で思い出すことが出来ますが、その箇所は阿佐ヶ谷姉妹の歌の芸風の元祖がこれかと思うのです。

先日朝ドラでいよいよ笠置シズ子氏の「東京ブギウギ」の場面があり、そのレコーディングの場面で米兵がスタジオ観客として入るというものがありました。見ていてとても違和感。当時のブギはやはりアフロアメリカン、黒人主体のものだったはずですが、このスタジオライブの米兵は全員が白人兵。どうなん?と思ったのは先日アップした「欲望という名の音楽 狂気と騒乱の世紀が生んだジャズ」を読んだからです。

さて、かしまし娘さんのコラムでは彼女らが演じた場所で

大阪・千日前にあった「アシベ劇場」今は「アムザ1000」という商業ビルで飲食店やサウナなどが入っているが、江戸時代は刑場だった。

その焼き場(火葬場)があったのが、笑いの殿堂・なんばグランド花月のあたり

南海電鉄難波駅前にあったヌードダンサーによるショー「南街ミュージックホール」は東宝の映画館「南街シネマ」、今はファッションビル「なんばマルイ」となっているが、8階にはTOHOシネマズが入っている。

「アシベ劇場」の向かいには「大阪歌舞伎座」があり、のちに商業ビル「千日デパート」となって1972年に死者118人を出す未曾有の大火災が起き、現在は「ビックカメラなんば店」

とあります。こういう話はあまり不動産業者さん界隈ではあまり聞こえがよくないのであえて秘すものなのだろうけれど、やはりオーラルヒストリーというのは大事ですね。

朝ドラのブギも吉本興業も出てきますが、先ほどの「欲望という名の音楽」では神戸の山口組との関係もきっちり書かれていて、この世界はきれいごとだけではなかったことがよくわかります。
小雪氏演じる村山トミは、以前の「わろてんか」では葵わかな氏が北村てんとして演じてましたが、NHKの大阪局は吉本に阿ってるのかな?

そんな興業の世界ですが、先日来の松本氏の事件も、「欲望~」の流れから考えると「上納システム」というのが身に付いた業界なのかな。こういった「上納」なんていうのはチンピラと政治家の世界くらいしか残っていないと思っていました。
とはいえかつて(30年くらい前)私が某青年経済団体のメンバーだった頃には似たような話、システムは聞きましたけどね。その団体出身者の政治家は多いですから、女性はともかく今でも裏金の上納システムが普通に行われているのかもしれません。

本日のタイトルはかしまし娘さんのテーマソング「ピーチク パーチク」は長々と話し続けることを意味する表現だそうです。大坂のおばちゃんは変わらんな。写真は「大橋歩」さんのイラストから

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