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いけないものはありません

盆休みのETVで堀文子さんのアーカイブ番組を拝見し、とても興味が湧いて図書館で著書を借りて読んでいます。その中にあったのが

「自然の命は、どの瞬間も良いものです。
いけないというものは自然界にはありません。死ぬ姿まで良いのです。
嵐よし、雨よし、霧よしー。こうしてみると、いけないものがあるのは、人間だけかもしれません。」

先日大山に登ったことは書きましたが、この堀文子さんの文に出会い、思い出したのが夜間登山を途中引き返し、翌朝6時に再チャレンジした道中のことでした。

心のなかでは「三合目まで上って引き返し、またこの道を登ってる。バカみたいだな」と思っていました。ただ、夜間のヘッドライトと違い、明るくなっていますから、周りがよく見えます。登り始める前に大雨もあがったので、樹々の枝、葉から時折ポツポツ水雫が落ちる程度で、周囲の草花はすっかり水に濡れ、これから陽が上がるのを心待ちにしている様子。

ふと、一休みした2合目辺りで、目に留まったのがキラリと光るものが。
よく見ると蜘蛛の巣です。蜘蛛の巣に水玉が掛かって、巣の中の水玉に太陽が反射して金色に輝いて美しいのなんの。

一気に嬉しくなりました。夜間登山だと見えないし、もちろんザアザアぶりでしたから足もとしか見ていませんでした。再チャレンジのお陰で自然がたまたま作り出す「美」に見とれることが出来ました。

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