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フルーツの町

前回の「エゴサーチ?」の回で「鈴木町駅」について書いたのですが、まあその続き。

この大師線は結構本数が多い支線なので、「鈴木町駅」で写メった後は再び乗車して終点の「小島新田」に向かいました。こういう機会がないと行くことないからね。とはいえ、小島新田に何があるというわけではなく、駅を出て陸橋で「ああ、ここなのか…」と記念写真を撮ると、再び大師線に乗り折り返した(折り返すしかない)。で、「鈴木町駅」で再度下車して、この界隈を少しブラりました。

鈴木町駅の味の素の工場を回り込んで少し行くと多摩川の河川敷に出ます。川沿いには大きなマンションが並んでいるのですが、中に変なオブジェのついた水門があります。寄ってみると水門のゲートの上に狛犬が潰れたような不思議な形が…なんじゃこりゃ?と寄ってみても良くわからない。後日ググって川崎市教育委員会のサイトで「川崎河港水門」とわかりました。昭和三年にできたものだから随分モダンなデザインですわ。

サイトによるとその彫刻のモチーフは当時の川崎の名産品であった梨・桃・葡萄とのこと。へ~、川崎って工業のイメージしかなかったけどかつてはフルーツの産地だったんだな。なるほど、それを組み合わせたデザインだったのか。

その時は、河川敷におりて多摩川の反対側の大田区方面を眺めて、またブラし、今度は鈴木町駅の一つ京急川崎寄りの「港町駅」から再び大師線に乗ったのだが、この「港町駅」もかつて「コロムビア前駅」だったそうな。「日本コロムビア」の川崎工場のための駅だったのだな。

今はここに会社もないし、オーディオ界の流転から今やその影もない。そうそう私がかつて持っていたレコ―ドのターンテーブルはDENON製だったなあ~。としみじみ思ったのでした。

さて、じつはこの川崎河口水門ですが、数年後、テレビのニュースで見てハッとしたことがあった。ここ行ったぞ!

そうなんです、あの不幸な「川崎市中一男子生徒殺害事件」。少年三人が河川敷で暴行して中一の男の子を殺した本当に悲惨な事件ですが、その犯行場所の背景としてテレビとかに映っていたの、が見覚えのある「川崎河口水門」のオブジェでした。

ご冥福をお祈りします。

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