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#110 移りゆく季節とともに

春をながめる余裕もなく
夏をのりきる余裕もなく
秋の枯葉に身をつつみ
冬には骨身をさらけだす

今日ですべてが終わるさ
今日ですべてが変わる
今日ですべてがむくわれる
今日ですべてが始まるさ

けだし、名曲である。
泉谷しげるの歌を口ずさみながら、北の国をめざした。

今年の訪問は一度目が春。
二度目は夏
三度目は秋
そして四度目は冬

子どもの頃から何度も訪れたり通過しているまち。
四季折々の表情を見せてくれる。

朝一の講義を終えてから行くため、いつもどおり最短距離・最短時間で行けるルートを選択した。

高速道路を途中で降りて山間部を走る。

くねくね道が多いので慎重な運転を心がける。
それでも突然、エゾシカやキタキツネが飛び出して冷やっとすることがある。

この山奥で、ヒグマたちが冬眠しているのだろう。

今回も無事到着。
市街地に入ると、北海道の最高峰・旭岳あさひだけとその連峰が雪化粧した姿で眼前に飛び込んでくる。

1981年から始まったTVドラマをきっかけにして、このまちは北海道を代表する観光地になった。

今は演劇工房もある。

このまちで生まれ、このまちに暮らす子たちにいろんなことを投げかけた。

「観光とは、“光を観る”と書く。
光が当たるところを観るのが観光。
光あるところには影がある。
影が探究学習の対象になることもある。
地域には必ず課題がある。
内に目を向けるか、外に目を向けるか。
光の部分、影の部分、どこに着眼点を置いて探究する?

季節の移り変わりを感じると共に、生徒たちの成長も感じられる一年だった。

「また来年も来るよ」

日が暮れないうちに札幌に戻りたいと思ったけど、空が夕焼けに染まり始めていた。