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小さなウェディングパーティのすすめ。

2023年8月の某日、私たち夫婦は親族を招いてささやかなウェディングパーティを開きました。

元々、結婚式に対して苦手意識があり、パーティすらしないと決めていた私ですが、祖母の「どうしてもまきちゃんの晴れ姿が見たい」というひと言をきっかけに、何か思い出に残ることをしたいと思い立ちました。

「どんな形ならできるだろう?」と相談をしながら、結婚式から苦手な部分を取り除き、ミニマムに開催した結果、心からやってよかったと思える幸せな時間になったので記録をつづります。

結婚式に苦手意識がある方や、私たち同様パーティだけでいいかなと思っている方の参考になるよう、費用の面なども書いてみようと思います。


叶えたい希望と、不安要素

パーティの趣旨は「大好きなおばあちゃんに晴れ姿を見せたい」というものでした。そのほかにも、「家族で幸せな食卓を囲みたい」「思い出に残る写真を撮りたい」という3つを叶えるために計画しました。

また、結婚式に対して苦手意識を抱いていた要素を挙げて、その部分を避けるよう意図的に努めました。その一例がこちら。

・ドレスアップへの苦手意識
→ 成人式や大学の卒業式、友人の結婚式の際にお願いするセットなどで苦手意識が根付いてしまった。これならいつものメイクの方が可愛いんじゃ…?という冠婚葬祭特有顔になるようなメイクはもう卒業したい。

・写真への苦手意識
→初対面のカメラマンさんだと人見知りをして苦笑いになってしまう。また、好みの問題でいわゆるウエディングのキラキラ写真(やや偏見含む)や、バックハグや手でハートをつくるなどのポーズはどうしても避けたかった。

そういった理由から、キラキラになりすぎない衣装を探しや、カジュアル寄りの服装でも違和感のない会場を選びました。ヘアメイクや撮影は普段からお世話になっている「この人のセンスなら絶対に信頼できる!」と心から思える人に頼むことで不安を解消しました。

その他にもこんな要素がありました。

・ご祝儀をいただくのが申し訳ない
→値上げラッシュの情勢で、ご祝儀の相場3万円がより高く感じてしまう。ご祝儀なしの参加費制にしました。

・感動させるような雰囲気が苦手
→感動演出でまんまと号泣するタイプなので、楽しい日に何でわざわざ泣かせるんだ!といつも思ってしまう。両親への手紙など、あえて感動を誘うようなプログラムはなしに。

・永遠の愛を誓う必要はない
→私は永遠の愛は、あるかもしれないし、ないかもしれないというスタンス。もし私たち夫婦の結婚が永遠ならそれはとても喜ばしいことだが、お別れ=必ずしも悪ではないので、誓う必要はない。よって神前式もなしに。

準備をはじめたのは2ヶ月ほど前。あっという間に当日を迎えました。

13:00 自宅にてヘアメイク

お義母さんが自宅で美容室を営んでいるので、その場所をかりて夫の友人の美容師さんにヘアメイクをお願いしました。全てが日常の延長線で気張ることなく準備スタート。

お義母さんが営むパーマ屋さんにて
猫に餌あげた?と話している

メイクはやりすぎないよう素肌感を活かすイメージと伝えつつ、普段愛用しているコスメを織り交ぜてもらいました。絶対に自分に似合うとわかっている色を取り入れることで、特別な中に日常の風味を残せると思いました。

生花のヘアパーツ
家の前でも撮ってもらいました

撮影の目的は思い出づくりなので、オフショットも残したいと考えて、撮影をお願いしていた友人にもヘアメイクのタイミングから来てもらいました。いただいたデータを見て、気張らない写真っていいなと改めて思いました。

会場へ向かいます

15:30 会場へ移動・撮影開始

自宅から車で20分ほどの場所にある、ワイナリーがパーティの会場。この場所を選んだのは、ワインが好きという理由はもちろん、写真撮影に最適なロケーションだと感じたから。

ピノ・コッリーナ ファームガーデン&ワイナリー 松が丘では、ワイナリーとぶどう畑にレストランが併設されていて、撮影と食事をこの場所だけで完結させることができました。8月のワイン畑は美しく、西に傾く陽を浴びながら、グリーンの中で撮影しました。

大きな木の下で
ワイナリーのぶどう畑
お母さんとの思い出

17:00 会食スタート

集合写真を撮り終えたら、食事の時間。

夫がはじまりの挨拶をして、お義父さんに乾杯をお願いしました。どちらも形式ばったものではなくサラッとした挨拶のみ。感動演出が苦手な私にとってこれがとても良かったのですが、それでもおばあちゃんは感動してくれて泣いていました。その姿を見て姉が泣き、結局私も少し泣きました。

お花は小さな花瓶をたくさんならべてもらいました
自然光が入る室内は開放的で雰囲気がよかった
庄内浜の岩がきとサザエ

庄内の食材をつかったお食事はとっても美味しくて、横浜から来た家族に土地のものを食べてもらえたのが嬉しかった。

20:00 おひらき

最後、私はひとことだけ挨拶をしました。この日を迎えたれたことへの感謝と、家族が増えたことへの喜びを伝えて終了しました。

かかった費用

というわけで、お昼過ぎから夜までの数時間を最大限楽しみ、これ以上にないミニマムな工程で終了したウエディングパーティでした。

かかった費用の内訳は、

・衣装代
ドレスは自分の骨格タイプに合ったものを探し、念入りにサイズを測って探した結果、こちらのサイトのホワイトコレクションから購入しました。二次会によさそうなドレスや、お呼ばれにもよさそうなワンピースがたくさんありました。

ちなみに夫はシャツのみ購入で、その他は私物だったそうです。

・お食事代(コース・ドリンク代)
・お土産代

会場は、15人以上で貸切にできるレストランだったので、かかった費用は飲食代のみでした。お土産にもワインやぶどうジュースなどを用意しました。

・ヘアメイク代
・写真撮影代
・お花代(会場装飾とブーケなど)

以上、ざっくりと書きましたが、あわせて35万円ほどで開催することができました。もちろん規模によりますが、ウェディングパーティというと100万円単位でお金がかかる印象があったので、思ったりリーズナブルにできたように思います。

自分サイズのウェディングパーティでも「大好きなおばあちゃんに晴れ姿を見せたい」「家族で幸せな食卓を囲みたい」「思い出に残る写真を撮りたい」という希望を十分に叶えることができました。

もうすぐ88歳になる、大好きなおばあちゃん。ずっと元気でいてね。

夫婦の形も多様化し、ウエディングの催しも自分たちにあったスタイルを考える人が増えていると思います。選択肢が多いので何をチョイスするべきか、なかなか難しいですが、私たちは結婚式にまつわる苦手を排除した結果、私たちらしいスタイルに落ち着いた気がします。

またウェディングではなくても、今後も節目節目で小さなパーティを開催したいと心から思いました。その雛形にしたいような、記憶に焼きつく1日になりました。

photo by Joe Igarashi

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