すずきまき

東北 山形で活動している写真家です。出身は横浜。noteではフォトエッセイを書いています。猫と雨と温泉がすき。夫・愛猫のはるとあき、愛犬のゆきと気ままに暮らしています。nstagram:https://www.instagram.com/makimonosan/

すずきまき

東北 山形で活動している写真家です。出身は横浜。noteではフォトエッセイを書いています。猫と雨と温泉がすき。夫・愛猫のはるとあき、愛犬のゆきと気ままに暮らしています。nstagram:https://www.instagram.com/makimonosan/

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    現像したフィルム写真に、地元横浜への愛が詰まっていた。

    その街のことをよく知っているからこそ、撮れる写真というものがあると思う。わたしはそういう写真がとても好きだ。普段から、人でも場所でも着飾ったよそいきの表情ではなく、いつもの飾らない姿を見たいと思う方で、物事がもつ素朴な一面を愛している。 春の近づくとある日、わたしは横浜で時間を持て余していた。仕事ついでに帰省したものの、実家の鍵を持っていなかったため母親の仕事が終わるまでひとり時間をつぶすことに。ちらほらと桜が咲き始めていたので、桜木町駅で下車して大岡川を目指した。 都会

      • グレースカイ文化圏で暮らしてみえた、冬の色。

        太平洋側から日本海側に移住した何人もの知人から、同じ悩みを聞いた。それは冬の空が雲に覆われていることに住みづらさを感じるというもの。 わたしが3年前から暮らしている山形県の庄内地域でも、冬のほとんどが曇天もしくは雪や雨。はっきりとしたブルーの空を見ることはほとんどなくて「見えた」と思っても次の瞬間には厚い雲で覆われてしまう。 そんな土地のことを、先人たちに倣ってグレースカイ文化圏と呼んでいる。 人により影響はさまざまのようで、例に漏れずわたしにも実感がある。なんだか怠い

        • 存在の純度。

          どんな1日を過ごしても、沈みゆく夕陽を見ただけで、今日生きていて良かったなぁと心から思える。そういう些細な、だけど根源的な美しさに支えられてきた。 空が、水が、光が、風がみせる表情は、この世界の祝福そのものだと思う。人間が創ったどんなものよりも遥かに尊く、そこに生命の神秘がある。大きな意味ではわたしたちもまた尊い生命の一部であると、どうしても信じたいのだ。 そのためには、自分ができるだけピュアでいられるように心がけることだ。大地に触れる、食生活に気を配る、身体の巡りを整え

          • 地元で有名な心霊スポットは、山の上の絶景スポットだった。

            季節をすこし巻き戻して、若葉の候。生まれたての緑を愛でる、高館山ハイクのことを書きたいと思います。 高館山(たかだてやま)は、わたしの家から車で20分ほどの場所にある標高273mのちいさな山。頂上には古い展望台があって、その古ぼけた塔が山形県で屈指の心霊スポットなんだそうです。 霊がでるのは夜だけと言われていて、夫もかつて陽が落ちてから友人たちと肝試しに行って強烈なラップ音を聞いたと話していました。恐ろしい気持ちと、好奇心半分。どんな場所なのか、次第に興味が湧いてきました

            梅雨が来るのを、待っていた。

            今日、東北地方の梅雨入りが発表された。わたしの住む山形県も、週間天気を見ると傘マークが並んでいて、窓の外ではぽつぽつと雨が降っている。 子どもの頃、雨が大好きだった。雨が降るたびにお気に入りの長靴を履いて、水たまりのなかを歩いた。足に水の重みを感じるのが楽しかった。 大人になるにつれて、雨と聞くだけでうんざりするようになった。とくに、通学・通勤中の満員電車のにこもる湿度は手強かった。洗濯物が乾かない。湿度が身体にまとわりつく。ヘアスタイルがきまらない。 それでも雨は美し

            山形の温泉地でみつけた日常の風景と、梅薫る桃源郷のこと。

            このnoteは、古き良き情緒あふれる”湯田川温泉”でみつけた春の記録。はじめてその名を聞く方も多いと思いますが、是非一度は訪れていただきたい、知る人ぞ知る温泉地”湯田川温泉”を写真とともに紹介します。 湯田川温泉は、山形県鶴岡市に位置する温泉地。開湯1300年という歴史をもち、幕末には"新徴組"という浪士組の本拠地になったことで知られているそうです。春夏秋冬でさまざまな表情をみせる自然にかこまれ、春には温泉地にある梅林公園で梅まつりがおこなわれます。 湯田川温泉のいいとこ

            すずきまき写真展 《春眠》を終えて

            2022年4月1日(金)〜10日(日)、山形県鶴岡市にある温泉地にて、はじめての写真展を開催した。少し時間が経ってしまったけれど、展示期間に写したフィルム写真が現像から返ってきたこのタイミングで、振り返りをしようと思う。 写真展《春眠》について 2020年、生まれ育った神奈川県の横浜市から山形県の鶴岡市に越した。移住からちょうど2年目の春。"湯田川温泉でひな祭りの時期に併せて展示をしたらどうか"というありがたい提案を受け、移住者のまなざしで見つめた2年間の記録をひとつの作

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            もしも空を飛べたなら

            なつかしの東北沢へ。稲岡亜里子さんの写真展へ行きました。

            2021年10月、憧れの写真家である稲岡亜里子さんの展示が下北沢のGreat  Booksで開催されました。まだまだわたしが写真をライフワークにすることなど考えていなかった20代前半の頃、今はなき『BiRD』という雑誌を通して稲岡さんのことを知りました。 『BiRD』はTRANSIT系列の雑誌で、いつも素晴らしい写真家の方々のお写真が表紙を飾り、中を開くとまた写真集のように美しい貴重な雑誌でした。その中でもアイスランド特集の号で表紙を飾っていた稲岡さんのお写真を見たときに『

            酒仕込みの風景 出羽ノ雪にて

            わたしの住まう山形県の庄内地方には18もの酒蔵があって、日々、日本酒を愉しんでいる。ここに越して来る前、日本酒は『今日はどこまでも酔っていいよ!』と覚悟を決めた日にしか飲まなかったのに、最近では日々の食卓のお供になっているほどで、日本酒との付き合い方も随分と変わったようだ。それもこれも、庄内の日本酒は驚くほど飲みやすいものが多く、美味しいからに他ならない。 先日、鶴岡市の大山地区にある、出羽ノ雪 渡會本店へ取材に伺った。朝の寒さを物語る湯気がとても美しく、どこかとても厳かな

            地上17階の窓から空が見えない。新宿とはそういう街だ。

            横浜出身のわたしは若い頃から過度な都会が苦手です。横浜って、都会的で人が多い場所は限られていてほとんどかベットタウンという場所だから。今でも人の多すぎる場所と高層ビル群はあまり得意じゃない。でもこのまえ野暮用で東京に行った時、新宿を拠点に行動したら、はじめてこの場所の良さが少しだけわかったような。そんな気がしたから、記録しておこうと思ってこのnoteを書いています。 人が多いことの良さっていうのは、誰もが自分に興味がない気がして、なんとなく気がラクなところだね。本当はそんな

            新潟の 夜は更けゆく

            とある金曜日、17時過ぎにやっと仕事が片付いたんだけど、明日には東京に行かなければいけないんだ。荷物をまとめて家を出る準備をしてみるものの、移動が久しぶりでパッキングする手が動かなくて。何をどれだけ持っていけばいいのか分からず準備に1時間もかかってしまった。何事も続けていなくちゃ出来なくなるね。今回は旦那さんとの旅路です。 さすがにこのまま東京へ行ったら危ない気がするから、新潟で1泊してから行こう。鶴岡から新潟まで高速道路は集中工事で、本当は急ぎたいところだったけど下道を使

            はじめまして、すずきまきです

            note最初の投稿は自己紹介文というセオリーがあるようなので、ご挨拶がてらすこし自分のことを書いてみようと思います。 プロフィール すずきまき (1991.9.13) 神奈川県横浜市生まれ、山形県鶴岡市在住。 2020年から本格的に写真を始め、活動中。 風景写真、自然の神秘と癒しをテーマにした作品群と 紙媒体、Web等の撮影を行っている。 経歴 2015年 AEAJ認定 アロマセラピーインストラクター取得 2019年 AEAJ認定 アロマセラピスト取得 2021年 広告