ストレスチェック面談

 今シーズンもストレスチェック面談のシーズンがほぼ終了しました。私が産業医をしている企業の方々は秋にストレスチェックをすることが多いです。これは秋に行事が立て込んでいないということが主要因かもしれません。

 どの企業にも高ストレスの方がいらっしゃる反面、産業医面談の希望者数は企業によってかなり異なります。普段から、産業医として顔を出していなければ面接希望者数は少ないと思いますが、私はそうではありません。衛生委員会や職場巡視、産業医講話等で、顔を売っている(?)のです。これは個人的な印象ですが、あまり産業医が近しいと感じると相談しにくいこともあるのかもしれません。その他、産業医の相談してみようという職場の風土があるかどうか、簡単に相談しやすい体制になっているか、話すほどの余裕があるか、などさまざまな要因があるのだと思います。1000人近い事業所で、面談が1~2人ということもあれば、数十人の事業所で希望者が数人出ることもあります。

 面接となっても、職場の要因が無いと明言される方には、愚痴を聞くだけになってしまうこともよくあります。ご家族の問題などがこれに該当します。介護の問題が多いですが、夫婦関係、嫁姑関係、子供の発育についてなど、同僚や友人には言えないと話してくださる方は多いのです。このような場合は、職場への報告を希望されないケースが多く、内密にしてほしいと話されることがかなり多いです。具体的なアドバイスができないことも多く、愚痴の聞き役になることもしばしばです。それでも、すっきりしたと言っていただけることが多いのは、やはり他人に簡単には言えないからなのでしょう。

 業務上の要因ですと話は異なります。特に異動希望ですと、産業医に人事権はありませんから、希望はお伺いしますし人事担当者にお伝えしますが、私は伝えることくらいしかできません、という状態になります。異動希望を受け付ける面談ではないと繰り返しお伝えしているのですが、切羽詰まって来られる方がいらっしゃいます。駆け込み寺的な印象ですが、ストレスチェック時に限らず面談は受け付けていますので、辛いのであればもっと早く相談に来てもらってよいのです。

 高ストレスで面談される方は、多くの方が初対面です。復職面談や健康診断後の面談と異なり、どのような面談になるかが事前に読めませんので、こちらとしても緊張する部分もあります。一般的な産業医面談とも少し異なり、精神科外来での診察ともまた違う面談ですが、どのような面談が求められるのかは事業所によっても異なるのかもしれませんね。

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