パディントン2 に100点満点

トマトメーター100%Fresh。
164の映画評で全勝して、トイ・ストーリー2のもつ
163連勝のRotten Tomatoes 記録をやぶりました!
とだけ聞くと、
ウェッブ媒体が増えて映画評の絶対数が
増えたのもあるんだろうなぁ、とか思うんです。
でも、BAFTA(英国アカデミー賞)でも
いろいろノミネートされていて非常に評判のいい映画。

パディントン(2014)のときは
少しドタバタがやりすぎの印象もあったし、
ハリウッド的な手癖でストーリーをまとめちゃったような
ところもあったんですが、
今回の方が、むしろ原作の本質を活かしていた。

ペルーからの密航者がやさしいイギリス人家庭と
寛容なイギリス社会に受け入れられて、
トラブルに巻き込まれたりもするけれど、
結局みんなに感謝されて楽しく暮らすのでした…てなストーリー。

だいたい原作もそんなでしたよね。

ちょっとくらい不器用でも、つーかクマでも、
いい子ならいいじゃん、というイギリス的な寛容さが、
Brexitだので現実の世の中から失われていっている昨今でもあり、
こういうストーリーの意義が際立ってしまうという、
なんとも残念な展開ではあるんです。

とはいえ、蓮見重彦だったら「官僚的な几帳面さ」
と呼ぶくらいに徹底した伏線の回収とか、
悪役のヒュー・グラントがあて書きということもあって
活き活きしていて、
あまりに楽しそうでヒュー・グラントのくせに
目をしばたたかせるのを忘れてるとか、
こういう映画に100点をあげられる世の中なら
まだ捨てたもんじゃないんじゃないかとか、
いろいろ思うところもあり面白いので
みなさんご覧になったらいいんじゃないかと思いますけれども。