ぼくは何者だったのか考えてみた⑦

予備校時代にジャズを少しかじったにも関わらず深掘りすることなく、
アイドルちゃんのバックアップパーティーに参加するわけなんだけど、
これがまた運命を左右することになっていく。←大袈裟

この予備校時代にさ、当然考えるべきは次の大学受験だよ。
アイドルじゃなくて。
いやしかし、そこが人生の面白いところでもあって。

このアイドル応援活動のキッカケになったカメヤマくんが
目指していたのが、日本大学芸術学部だったんだよね。

芸樹t学部?へぇナニそれ?だった。4年制で芸術系なんだ!
一年目には経済学部しか受験しなかったし、
なんなら最初から受かるつもりもそんなに無かった。今にして思えば。
(ここが両親に申し訳ないポイントのひとつ、あとから悔やむことが。)

音楽に魅力は感じていたものの、勘違いギターヒーローは勘違いしたまま、
ポンコツは自分がポンコツだということに気付くのが遅い。

この時点ではまだギターでもヴォーカルでもどっちでもいいから、
ロックスターになれるもんだ、と思い込んでいた可哀想なヤツでした。
それが「ぺんてる」に参加したことで、少し状況が変わる。

や、話が逸れたね。
カメヤマくんは、その日芸を目指して二浪してたんだよ。つまり一個年上。
そのカメヤマくんがアイドル活動の合間に
やたら熱く日芸の魅力を語ってくれたおかけで、
ぼくの第一志望が決まったというわけ。

結果的に、ぼくは日芸受かるんだけど…カメヤマくんはまた落ちた。
たぶん彼は、
受験勉強よりアイドル活動の方が勝っていたんだと思ってる。。。
結局、明治の文学(当時、2部?夜間?)に
受かってそちらに進んだんじゃなかったかな。
今頃は何をしているんだろう?

日芸は当時倍率が高くて、なかなか受からないって聞いてたんだけど、
ぼくは運よく合格出来た…。きっと隣の人が優秀だったんだろう。←
※一応言っておくと、冗談ですよ。 
 国語と英語、そして小論文と面接でした。

それで、大学生活が始まることが決まるんだけど、
少しだけ話をもどすと…
その予備校時代に始めたアイドルバックアップパーティーで、
同人誌を作ることになって、そのアイドルちゃん自身はもちろん、
事務所やレコード会社の方とも親しくさせて頂きながら、
なんとなく“ギョーカイ”の空気感を味わいながら、
いまでいう“制作”の真似事をしていたわけです。

でね。その同人誌。
内容はまぁ、アイドルちゃんのライブレポートや
応援の熱いメッセージをファンの連中がわいわい書き連ねたり、
似顔絵を投稿したり、
いわゆるよくあるタイプの小冊子だったのは想像の通り。

参加者、10数人居たのかな。
それが前回書いたようにちょっとクセ者が多かったんだけど
割とちゃんとした仲間が揃っていたチームだったんだよね。

そこでそれぞれの役割みたいなのがあって
ぼくは“音楽係”だったんだよね。なんとなく。

そこで、書かせてもらっていた原稿。
アイドルちゃんの私設応援団同人誌なのに、
ぼくが影響を受けていて、バンド活動をしていく中で知った
「アーティスト」の話をしちゃうんだ。
ダメだよねぇ、こういうとこ。

1988年頃になっていたかな。平成前夜。昭和の終わり頃。
なんか昔話とは言え、令和の時代にすごい話だな…。

その「アーティスト」というのが、
ギタリストの「松本孝弘」さん。「B'z」の話だったんだよね。

何故、松本さんを取り上げたかというと、
ちょうど「B'z」でデビューするって時期だったから。
初めて知ったのは「浜田麻里」さんのサポートメンバーとして、でした。
そして、その後「TM NETWORK」にも参加していて、

元々中学時代に聴いていたヘビメタ、
特に80年代ジャパメタに傾倒していた時期に、
「LOUDNESS」の樋口さんがプロデュースした女性シンガーがすごい!って話題になってて御多分に漏れずしっかりハマっていたことがあって。
ロッキンfとか、表紙になると売り切れるくらい人気だったなぁ。

その「浜田麻里」さんのアルバムやステージで聴いてて。
のちにあのヘビメタの松本さんが何故TMにいるの!?と、
驚きつつ夢中になっているそんな時期でした。

で。そのTMにドはまりしてバンドまでやろうとしていたぼくは、
そのサポートメンバーが参加している
「FENCE OF DEFENSE」で衝撃を受けていたわけです。既に。

でね。FODに続いて、
TMのサポートメンバーから松本さんがデビューする、と。
それが「B'z」だったわけで。

まだデビューするかしないかの時期に、
TMがやっていたSFロックステーション、という東海ラジオの番組。
そこで初ライブを披露した「B'z」を聴いて、これまた衝撃を受けたわけ。
※ちなみに、この番組でのライブには、
 TM NETWORK / FENCE OF DEFENSE / B'z というランナップで参加。

このね、この衝撃を伝えたくて伝えたくて。
ただ場所が間違っていた。
「佐野量子」さんのバックアップパーティー同人誌で
発表すべき原稿ではなかったよね。

ただ当時のぼくは、もうそんなことお構いなしで。
夢中になって好きな音楽のことを書いていたんだと思う。

完成した同人誌は、当然御本人(佐野さん)にも届けられ、
後日お会いする機会に恵まれたときに、
佐野さんに「音楽がお好きなんですね!」と声を掛けられ赤面した記憶も。
いろんな意味での赤面だよ。わかってください。。。

そんなこんなで、
高校時代に出会った「TM NETWORK」「FENCE OF DEFENSE」に続き、
「B'z」のデビューというニュースから、
ぼくの音楽ライフに大きな波がうねるように押し寄せてくることになる。

ちなみに「ぺんてる」誌は、
大学に進学する頃には自然消滅しちゃったのかな。
いや、活動はしていたんだろうけど、「SMILE COMPANY」と同じで、
何人かのメンバーとは交流が続くんだけど、
みんな大人になっていったんだろうな。
時間とともに、興味の方向が少しずつ変わっていったんだと思う。

にもかかわらず「ぺんてる」メンバーの影響力も
バンドメンバー同様にその後しばらく続いていくんだ。
今後はアイドルのファン同士ではなく、
まさに大人の階段をのぼっていくんだなぁ、苦い経験と共に。
この頃はまだ、大学進学してからの
ぼくのまた悪い癖、ポンコツ加減を思い知ることになるとは
思ってもみなかった。


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