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#001_傷だらけの満月
傷だらけの満月
朝陽が昇らなければいいのに
花はいつも同じ場所に
沈黙の根をはって
月を眩しく見上げてた
叶わぬ憧れ
いつか月に咲いてみたいな
穏やかな太陽の光浴びて
輝く花の憧れは
煌めく星屑を連れて歩むお月さま
いつだって夕暮れが迫る頃
会えることを望んでた
白く輝く月に惑う刹那さ
花はいつしか枯れていく
見上げたその可憐な顔が曇っていく
白く輝く月に触れた気がした
月は満ちては
#002_きょうも雨はツメタイだけ
あの頃の記憶
教室の窓際をふと思い出す
教科書もロクに開かずにいた頃
誰も居ない校庭
流行り歌の旋律
ただ頭の中にだけ浮かぶ憧れの場面
いまでも雨が降れば
実際の記憶なのかもわからないような
あの日の雨の香りを思い出すけど
いまはその香りを感じていない
それでも
雨降りの日は嫌いじゃナイ
雨に濡れて初めて感じるぬくもりもある
傘なんてイラナイ
そんなときもあった
雨の香りを感じるときも
描