ハイブリッドとMT

 以前、ホンダがIMAと呼ばれるシンプルなハイブリッドシステムを採用していた頃、CR‐ZとフィットハイブリッドRSに6速MTを設定していた。当時は非常に画期的で、ものすごい注目を集めた。CR-Zに至っては日本カーオブザイヤーを受賞している。ホンダはCR-Zが日本カーオブザイヤーを受賞して以後、10年以上遠ざかっている。その頃はまだ、ホンダは採算よりも個性を重視した車づくりをしていたかもしれない。

 では、現在の環境下でハイブリッドとMTの組み合わせを実現できるかといえば非常に難しいと思う。ホンダのみならず、他メーカーもハイブリッドシステムは2モーター式で、エンジンを停止してEV走行を重視している。ホンダのIMAはエンジン主体のシステムだったので実現できたのだが、I-DCDとe:HEVはモーター重視の設計なので、MTは組み合わせることができない。個人的にはパドルシフトとはまた違う、次の提案が欲しい。疑似的なものでも良いから、何か一工夫あると、電動化が進む現代で、メーカーの個性を出すことができるのではないかと考える。

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