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ARの企業向けユースケース4選

 新しいTechは企業ユースの手堅いところからってことで、ARの企業向けユースケースについてお送りします。グローバルでは実証段階は既に終わり、事業実装を行って効用を享受する段階になっているようです。
 ユースケースとしては下記の通り、[既存産業/現場/効率化]などで地味目ではあります。とはいえ、こういった分野で効用が計測/実感できないTechなんぞ役に立たないところ、ARは徐々に社会受容を高めている印象です。Cに近いところではマーケティング分野でのAR活用から入っていくのがやはり確実かなと感じます。

https://enterprisersproject.com/article/2019/10/ar-augmented-reality-4-use-cases

□拡張現実/AR:4つのエンタープライズユースケース■
ARは[現実アプリにデジタルを重ねる機能(Google-MapのAR機能)]から、[現実の消費者を増やす効用]へ

<概要>
・多くの企業がARを試験導入、実用フェーズに入って効用が出始めている。
・Artillery-Researchによると、企業向けARアプリ市場は22年までに142億USDに達するとのこと。
・PTCのARレポートは「ARは消費財/小売/建築/建設/教育等の分野で勃興、新しいセールス/マーケティング体験が実現されている」と。

<ユースケース>
・ユースケースとしては地味だが、今はトレーニング/シミュレーション/作業指示/遠隔指示/検査修理等で大きな価値を提供している。

(1)ユニリーバ;リモートアシスタンス/ナレッジ共有
[課題]
従業員高齢化に伴い、工場での匠的なノウハウ/ナレッジが消滅して効率悪化/品質低下の虞
[施策]
ScopeARと連携、エンジニアが遠隔地の専門家と協力して業務可能なアプリを開発。ユーザは専門家に状況共有、ARを通じて専門家による作業指示を受けることが可能に
[効用]
ARツール活用施設ではダウンタイム50%短縮/ROIは1717&%に

(2)ボーイング;航空機の配線工事
[課題]
航空機の配線要件が複雑すぎて対応に必要以上の労力が賦課(非効率なプロセス/困難な再現/検査後の再配線作業…)
[施策]
Hololensに3D設計図を表示させるアプリを開発/活用して作業を実施
[効用]
従来手法に比較して初回品質が90%改善、配線に必要な時間が30%短縮(数百万USD/1機の節約に)

(3)DHL;倉庫業務の改善
[課題]
倉庫業務が煩雑で、商品ピックアップ等に時間がかかり、遅配/業務非効率の温床になっていた
[施策]
Google-Glassを活用、従来端末や紙を使わずに在庫検索/スキャン/並び替え/ピックアップなどが可能に。Vision-Picking Programmeとして外販も(倉庫内の主要に貨物情報を収集/スキャンしてリアルタイムで指示だし)Hololensに3D設計図を表示させるアプリを開発/活用して作業を実施
[効用]
グラス利用作業者の生産性は15%向上,ブラッセルやシカゴなどの主要倉庫の殆どで導入

(4) Lowe's;DIYをもっと楽しいものに
[課題]
店舗内で必要な商品を探すのにユーザが不満を抱え、売上を逸失していた
[施策]
Vision-Navigationアプリを開発、AR活用して顧客が欲しい商品まで店舗内ナビゲートを実現(購入前にイメージ@自宅することも可能)
[効用]
2つ以上の商品購入者は従来に比べて買い物時間が半分に

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