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中国が2030年のクリーンエネルギー目標を早々に達成か

最新のレポートによると中国の再エネ/クリーンエネルギー由来の発電容量が2030年目標に到達し、6年前倒しで目標達成しそうです。
急激なBEV普及や電化(全てにおいて)補助施策を政府が進める中、次は電力輸出や関連部材/システムの輸出にシフトするとみられます。
欧州では再エネに中国製品が不可欠となっており、この状況は実績を持ってさらに推進されそうです。

https://climateenergyfinance.org/wp-content/uploads/2024/07/MONTHLY-CHINA-ENERGY-UPDATE-_-China-to-Achieve-its-2030-Energy-Target-in-July-2024.pdf

1;中国の最近の再エネシフト

 世界最大の汚染排出国とも評される中国が再エネ導入を促進して環境配慮国への意向を進めている。2023年の中国の再エネ産業は記録的な成長を遂げており、足元のBEV普及/蓄電事業の推進を通じて事業性も高めている
 太陽光発電はクリーンエネルギー発電減として積極的に採用を進めており、直近でも24/06に新疆ウイグル自治区で[3.5GW/3.3万エーカー]の太陽光発電所を新設、更に国営の三渓再生可能集団は[8GW/110億ドル]の太陽光発電計画をぶち上げている
 太陽光発電に続いて風力発電でも中国の存在感が増しており、業界レポートによると2023年の風力発電新設容量は75GWに達し、世界全体の65%にまで達した。直近の24/06に中国は世界最大の洋上風力タービン(18MW)を設置、クリーンエネルギー移行が進展
 産業/エコシステムも構築されつつあり、ドイツは24年度内に中国製の風力タービンを用いた洋上風力発電所を稼働させる予定

2;6年前倒しでの目標達成

 7/2に発表されたClimate Energy Finance(CEF)のレポートによると、中国は7月に風力/太陽光発電で1,200GWの目標達成の見込み。当該目標の達成時期は2030年と置いていたが、予定より6年早く達成へ。
 石炭/原発からのシフトを急速に進めており2024年入り以降、5月までに103.5GWの再エネ発電容量を整備し、一方で火力発電容量の追加は前年比45%減に

 2023年以降の発電容量追加は太陽光/風力がメインで、5月末時点で1,152GWに達している
 (太陽光) 24/01-05の間で79.2GWを設置、総新規容量の68%を占める。既に前年比29%増であり引き続き上昇傾向にある
 (風力)  24/01-05の間で19.8GWを設置、総新規容量の17%を占める。設置は前年比21%増で、太陽光発電と同様の成長継続

 ただし、依然として石炭火力発電に大きく依存しており、CO2排出量の相殺にはより急激なシフトが求められる

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