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パリ市での電動スクーターサービスが消滅へ

 少し前ですが、パリ市で電動スクーターのレンタル/シェアリングサービスが禁止(ライセンス期限切れ)され、事業者3社は完全に撤退しました。
一方で電動自転車でのサービスにリソースを割くとのことで各社ともスクーターは他地域に配置し、電動自転車をパリ市に集めつつあるようです。動きの背景にある住民投票への疑義はあるものの…

1;電動スクーターレンタル禁止@パリ

 23/04にパリ市で[電動スクーターのレンタルサービス廃止]に係る住民投票が実施され可決された。投票率は4%程度(投票場所/アナウンスの少なさ)で賛成率90%以上とのことで実効性に疑義はあるが…8月末に事業者3社(Lime/Dott/Tier)のライセンスが期限切れに。
 ちなみに、ライセンスは2020年に付与され、3社合計で15,000台の電動スクーターがパリ市内でレンタルされていた。事業展開の中で(意識高いw)パリ市民の一部から[安全性][無謀な運転][駐車]などの問題を巡って苦情が寄せられていた。
 今後は3社とも電動自転車に軸足を移して、来たる観光シーズン/パリ五輪に対応する方針

2;既存3社の対応

 既存事業者(Lime/Dott/Tier)は8月末を以て電動スクーターレンタル認可が期限切れ、各社の通りとのこと
 -LIME;8月末までにすべての電動スクーターを撤退
 -Dott;7月中旬に事業生産を開始し、8/21に完全撤退
 -Tier;残存利益の一縷の望みを持って8月中旬まで事業展開するも撤退
 各社は9月以降は電動自転車のレンタルサービスに事業シフト、電動スクーターは他地域に配備する方針。電動自転車に対するパリ市の姿勢はポジティブで自転車道/駐車場の整備しかかる投資を強化してきた
 電動スクーターはレンタル/シェアが許可されているフランスの他地域に再割り当てされる。LIMEはイル・ド・フランス地域やリールに転換する方針を発表している。

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