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鈴掛真の短歌

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2020年1月の記事一覧

年賀状は印刷に頼らない男。'20

新年の挨拶は今や、「今年もよろしく!」とSNSに一言だけ投稿すれば済んでしまうから、わざわざ手間とお金をかけて年賀状を用意する人は少なくなってきました。 仲が良くても住所は知らない友達っているし、年賀状を送りたいがために住所を聞くってのも、学生の頃はクラスメートを相手によくやったけど、大人同士になると気味悪がられそうだし。 それでも僕は、仕事で関わりのある人を中心に、毎年数十枚の年賀状を用意して送っています。 それも、表面の宛名と差出人も、裏面のデザインとメッセージも、1

短歌 新作7首 『雨ざらし、のち月あかり』

長い日々を共に過ごしていれば、楽しい時間ばかりじゃなくなることもある。 相手の嫌なところが見えてきたり、つまらないことで何度も衝突したり。 その度に、軌道を定め直して、また歩幅を合わせ無言で踏み出す。 あるとき、ふと後ろを振り返れば、いつのまにか随分と長い道のりを共に歩んできたのだと気がつく。 誰かと暮らすっていうのは、そういうことなんじゃないかと思う。 そんな気分を、7つの短歌で書いてみました。 第一歌集『愛を歌え』には収録されていない新作です。 もしも気に入っ