手話通訳者をめざして〜手話通訳者全国統一試験の「場面通訳テーマ」過去問一覧と2023試験の予想。
手話統一試験では、筆記試験と場面通訳があります。7月某日の手話通訳者試験対策講演会で得た過去問のテーマについての情報をまとめます。
手話統一試験の場面通訳とは
過去問テーマ一覧
2011年 診療前の問診<医療(病院)>
2012年 学年行事土曜日のお昼の会議<文化(学校)>
2013年 合同就職面接会<労働(会社)>
2014年 糖尿病講座<文化(部屋)>
2015年 最寄りの交番<相談(交番)>
2016年 福祉事務所(介護支援課窓口)<相談(部屋)>
2017年 会議室での相談<労働(会社)>
2018年 小学校の保護者と先生との面談<相談(学校)>
2019年 健診結果による保健指導<医療(病院)>
2020年 消費生活センターへの相談<相談(部屋)>
2021年 職場でのコミュニケーションについての相談<労働(会社)>
2022年 眼科での聴力相談<医療(病院)>
過去問分析
場面通訳のテーマは、「相談」「医療」「労働」「文化活動」等に関する問題から出題されます。
過去の2011年から2022年の12年間の傾向を分析してみると、「相談」「医療」「労働」「文化活動」とまんべんなく出題されています。テーマ別に累計してみるとこのようになります。
「相談」4回出題
「医療」3回出題
「労働」3回出題
「文化活動」2回出題
「相談」がやや多く、文化活動が少ない出題となっております。
2021年のテーマが「労働」、2022年のテーマが「医療」とすると、2023年は「相談」あたりが出題されるのではと予想しています。
とはいえ、予想を的中させるよりも、今後の手話通訳者としての活動を考えたら、「相談」「医療」「労働」「文化活動」どの領域でも通訳者として対応できるよう技術をみがいていくことが重要ですね。
2022場面通訳「眼科での聴力相談」についての感想
手話通訳者試験対策講演会では、2022年の場面通訳のDVDをみて行う実技練習と解説がありました。
眼科受診の場面であり、実際の眼科での受診場面をイメージすると話の内容はつかみやすかったと思います。
手話表現も大きくはっきりとされており読み取りしやすい表現でした。指文字では「ピント」「ドラッグストア」の表現がでており、指文字になれていないと混乱するかもしれません。
ただ、2度、3度繰り返し学習すれば内容は確実に理解できますが、当日の試験のぶっつけ本番の場面で緊張と不安のなか、落ち着いて手話が読み取れるかがカギとなりそうです。
手話通訳者全国統一試験の合格率は?
ホームページで確認できる範囲で、直近の手話通訳者全国統一試験の合格率を調べてみたらこのようになっていました。
2017年度の試験では、受験者1,800名のうち232名合格(合格率14.29%)
2018年度の試験では、受験者1,762名のうち316名合格(合格率17.9%)
2019年度の試験では、受験者1,881名のうち377名合格(合格率20.04%)
2020年度の試験には、受験者1,348 名のうち266名合格(合格率 19.73%)
2021年度の試験では、受験者1,531名のうち295名合格(合格率20.43%)
2022年度の試験では、受験者1,535名のうち281名合格(合格率18%)
近年は18〜20%で推移しているようです。この傾向は今後もかわらないと思います。20%ときくと難易度の高い試験に思えますが、5人に1人は合格している!と思えば希望がもてそうです。
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