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国家試験一発合格の経験から語る!手話通訳者筆記試験対策の巻。

国試の受験経験から

私事ながら、社会福祉系の国家資格である「社会福祉士」「精神保健福祉士」と心理系の国家資格「公認心理師」を一発合格しました。

国家資格の試験を何度か経験したことで筆記試験の対策の要領をつかんできましたので、勉強のコツなど手話通訳者の筆記試験対策を語ってみます。

「社会福祉士」「精神保健福祉士」「公認心理師」の一発合格のキセキ(奇跡と軌跡)はこちらから。
ちなみに社会福祉士と精神保健福祉士は社会人になって通信大学にて学び直しをしました。公認心理師はGルートにて受験しました。

先日受験した手話通訳者全国統一試験ですが、筆記試験の<手話通訳者に必要な基礎知識>についてはかなり手応えを感じました。
勉強の仕方はそれぞれあるかと思いますが、私がこれまで国試の試験勉強で得た効果的な勉強方法についてお伝えします。

試験対策は実にシンプルです。

過去問をまわす

ただそれだけ。

へ?

と思われたみなさん、すみません。
これが究極の合格への近道です。

高校受験にしろ大学受験にしろ、受験校の過去問をせずに受験にのぞむなんて無謀なことはしないと思います。

国家試験も同じ。
過去問を制するものは試験を制す」だと考えます。

いやいや、そんなこといっても、過去問と同じ問題なんてでるはずないとお思いのあなたの声は聞こえています。

それでも、ひたすら過去問をやるのです。

過去問を通して試験の傾向がわかります。
過去数年分の過去問をこなすことで頻出問題がおのずと感じとれます

では、過去問を何回まわすか。
これは3回〜5回はやっておくと良いでしょう。

過去問を解くコツ

ここで注意。
過去問をまわす時に、単純に答えをだすだけではダメです。

過去問を複数回まわしていると、答えを覚えてしまうのですが、ここは要注意。
正解の答えを単に覚えても、知識の習得にはなりません。

問題の選択肢の1文1文についてその問題のどこが間違っているのか、どこが正しいのかまで自分で解説できてこそ、過去問を解いたといえます。

ここで私の過去問の回し方をご紹介します。

今回の 2023年手話通訳者全国統一試験の筆記試験対策<手話通訳者に必要な基礎知識>では、私は過去問を2020年、2021年、2022年の過去3年分を勉強しました。
それ以前の過去問は解いていません。私見ですが、あまり古い過去問で知識を覚えてしまうと、法制度など変わっていることもあるので最新の知識がアップデートできません。
過去3年分もあればよいと思います。

まずは己の実力を知る

まずはじめに自分の知識が現状、どの程度かを知るために過去問を解いてみます。
そして、自分の現状の出来を知ります。

ここで凹んでいてはいけません。

次の一手。

出題範囲を知る

手話通訳者全国統一試験の<手話通訳者に必要な基礎知識>は以下の内容から出題されます。

【講義編】
聴覚障害の基礎知識
手話の基礎知識
聴覚障害者の生活
障害者福祉の基礎
聴覚障害者活動と聴覚障害者福祉制度
ボランティア活動
手話通訳の心構え
障害者福祉概論
ソーシャルワーク概論
手話通訳の理念と仕事I・II
ことばの仕組み
手話通訳者登録制度の概要
手話通訳者の健康管理
実技編:全ての内容(「コラム」「学習の手助け」「ミニ情報」を含みます)

厚生労働省手話奉仕員及び手話通訳者養成カリキュラムの範囲

そして出題範囲に対応するテキストは以下のものです。

「手話を学ぼう 手話で話そう」(第 4 版 2019 年 3 月 31 日発行)
「手話通訳 Iホップ ステップ ジャンプ」(第3版2017年5月1日発行)
「手話通訳 II ホップ ステップ ジャンプ」(第4版2015年8月1日発行)
「手話通訳 III ホップ ステップ ジャンプ」(初版 2017 年 1 月 31 日発行)
「手話通訳者養成のための講義テキスト 改訂版」(第3版2023年6月22日発行)

発行:社会福祉法人全国手話研修センター

これは、手話講習会で使用するテキストなので、手話通訳者を目指すみなさんにはお馴染みのものかと思います。
手話通訳者の筆記試験のためにこれらのテキストはかなり読み込みましたのでテキスト代以上のものは得たと思います。

全国手話研修センター

テキストを忠実に

こんなに広範囲の出題があるの?!と慄く方もいるかもしれませんが、言い換えれば、ここからしか出ないといえます。
つまりテキストを制してしまえば、必ず合格できるといえます。

ちなみに、わたしはこれまで社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師の受験を通して、難問奇問や捨て問などの難易度の高い問題にかなり神経をすり減らされましたが、手話通訳者全国統一試験の出題は実にシンプルだと思います。

テキストに正解が書かれているので、テキストを基本にそって素直に忠実に習得していけばいいのです。

もちろん、そのテキストを制する方法が一筋縄ではいかないのも百も承知です。

わたしはまず、過去問を解いたら、1題ずつ、テキストにのっている解説ページをたどっていきました。

例えば、2020年度の筆記試験<手話通訳者に必要な基礎知識>問6「聴覚障害の基礎知識」について以下の問題が出題されました。

聞こえの仕組みと役割について述べています。下記の(1)〜(4)の中から正しいものを1つ選びなさい。

(1) 聞くことの役割に、危機感知、行動調整、情緒を豊かにすることがあげられている。
(2) 伝音性難聴は、外耳に異常がない場合、補聴器で音を増幅すれば聞き取りは改善され、装用効果も高い。
(3) 感音性難聴の特色に小さい音も大きい音も聞こえないこと、聞きたい音が選び出せないことがあげられている。
(4) 音は空気の振動で伝わる。外耳道の役割は低い音を共鳴、強調させて聞き取りやすくする役割を持っている。

2020年度手話通訳者全国統一試験 筆記試験 問6

テキストから解説をさがす

この問題の答えは(1)が正解となります。
この問題をみて、答えは(1)と覚えて終わり、ではダメです。

なぜ、(2)(3)(4)が間違っているのか、どの部分が違っているのか、正しい知識は何かまで深く落とし込みます
参考までに過去問解説を載せます。

このあたりまで勉強して、はじめて過去問を解いたことになります。

テキストにマーキング

さらに問題を解くなかで過去問の問題文にでてきた範囲とテキストを照合し、マーカーを引いていきます。

わたしのテキストはこんな感じ。

テキストに色ごとにマーキング

私のオリジナルですが、過去問ごとにマーカーの色をかえると過去に出題された範囲だと一目でわかり、出題傾向がよりはっきりわかります。

過去問でだされていた部分や頻出分野がすぐにわかるのでおすすめです。
テキストを見返したときに、重点的に見返す箇所がわかりやすくなります。

今が一番若いとき

といっても忙しいし、勉強は疲れるし、しんどいし、眠いし、受かるかもわからないし、仕事や家事、育児、介護などそれぞれ事情があるなかでの試験勉強は思うようにいかないことも多いと思います。

そんなとき、わたしはいつもこの言葉を念じていました。

今が人生で一番若いとき。
体力も精神力も知力も未来の自分はどんどん衰えていくだろう。
人生で一番若い、今、「やるぞ」と気合をいれて乗り切っていました。

3月、あなたもわたしもサクラ咲きますように🌸

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