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web3アイデンティティとは?なぜ注目されているのか解説
なぜ今、web3アイデンティティなのか?
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上の図は、インターネットのログイン方法の変遷です。
web1では、IDとpassをログインするために毎回入力する必要がありました。web2では、GAFAをはじめとするテック企業のIDでログインするようになりました。これは、web1に比べて便利になった一方で、様々な懸念をもたらしました。
現在のインターネットにおけるアイデンティティの課題
・分散している
現在、インターネットにおける私たちのアイデンティティは分散しており、1つに集約することは不可能です。
具体的に言うと、仕事はLinkedIn、プライベートはInstagram、どんなコードを書いたかはgithub、どのクリエイターを推してるかはspotify/Youtubeといった感じでしょうか。
例を挙げるとキリがないですが、アイデンティティが分散していることは簡単にイメージできるかと思います。
この分散化された状態だと、それぞれの管理と更新が面倒です。
これは、スイッチングコストが高いということも意味します。
・所有権がない
これも度々言われることですが、現状のプラットフォームは、ユーザーに所有権がありません。
Twitterがトランプさんのアカウントを停止させたことで、このトピックは話題になりましたよね。
・検証できない
現在のアイデンティティは情報が不足していると言えます。
例えば、履歴書やLinkedInなどで公開されている職業情報を検証できないため、採用チームはエンジニアを採用するために平均49日・2万5,000ドルのコストを費やしています。
この採用への投資は、候補者が本人であることを検証するための能力のフィルタリングに大きく費やされています。
採用に関してもう少し言及すると、アイデンティティをオンチェーンにすることで信頼ではなく、検証を頼りに採用が行えるようになります。
例えば、「○○企業のsolidityエンジニア」という情報は、完了したタスクや相互レビューをオンチェーン化することで検証・照会できるようになるのです。
デジタルと現実の境界が曖昧になりつつある新しい世界では、上記の課題を解決できる新しいデジタルアイデンティティ技術が必要です。
また、それは利便性を高めるだけでなく、個人のプライバシーとセキュリティを強化するものである必要があります。その技術こそがweb3アイデンティティなのです。
web3アイデンティティの特徴
Web3アイデンティティのプロトコルの特徴は、ユーザーが所有権を持てることと、相互運用性があることです。
ユーザーは、固有の情報転送が可能な ID レイヤー(ウォレット)を持ちます。
では、具体的にweb3アイデンティティの主要ジャンルとそのプロトコルを見ていきましょう。
web3アイデンティティの8つの主要ジャンルと代表的なプロトコルについて
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1.所有権(ownership)
客観的なデータは、オンチェーンで最も簡単に取得できる情報であり、ウォレットの履歴を通じて個人のアイデンティティ(例:所有するNFT、暗号資産etc)に紐づけられます。
代表的なプロトコル
Showtime:NFTクリエイターと繋がれるSNS。 Cyber:自分のNFTをVR空間に展示できる
final.mp4
Etherscan:Ethereum上のBlockChain Explorer、検索、APIおよび分析ができるプラットフォーム
Context:友達/インフルエンサー/DAOなどのウォレットの活動履歴が見れる
2.集約(aggregators)
個人の資産、取引、Web3コミュニティへの参加は、複数のウォレットやチェーンにまたがっています。このジャンルは、それらのアイデンティティの集約が目的です。
代表的なプロトコル
UniPass:クリプトとメタバースへのユニバーサルパスポート
.bit:Web3の分散型アイデンティティ
3報酬(Bounties)
バウンティが最も有用なケースは、採用です。
バウンティは、ワーカ/コアチーム双方にメリットがある仕組みだと言えます。ワーカは、レピュテーションを上げれる・報酬を得れる・チームの雰囲気を知ることができ、コアチームは、採用せずにワーカの能力を分析・把握できるのです。
現在のバウンティはTwitterの投稿やブログの作成など、非技術的なタスクに使用されており、DAOは、タスクを提出した人の中から、もっとも有能な成果物を提出した個人に対して報酬を支払っています。
代表的なプロトコル
https://www.poc.quest/
Kleoverse
DeWork
Gitcoin DAO
Buildpace
Rabbithole
Figment Learn
4.支持する(endorsement)
レピュテーションに似ている概念だと理解しています。このジャンルは、誰が誰を支持(フォロー)しているのかを表します。
具体的には、SNSをイメージすると分かりやすいかと思います。Twitterで実績ある人・知り合いからフォローされている人は、フォロワー0の人より信頼に値しますよね。
代表的なプロトコル
Mem
SourceCred
CoordinApe
MintKudos; Station
Disco
Govrn
Lens Protocol
5.プロフィール
能力、価値、ステータスを提示する機能はWeb3では目新しいものではありませんが、ブロックチェーン技術でこれを行うことで、ネットワークは信頼というレンズではなく、検証というレンズでプロフィールを見ることができるようになります。
代表的なプロトコル
MyMeta Profiles
POAP
ENS
Unstoppable Web
LVL Protocol
SpringRoleInc
Station
Mazury
Violet
Badge
Metagame
FWB NFT
6.ガバナンスへの参加(governance)
トークンを誰に委ねるか、コミュニティの成長とエンゲージメントのために誰を雇うかを考えるとき、このデータは、これらの意思決定を導くのに役立ちます。
例えば、スナップショットのようなツールを使えば、DAOのガバナンス参加と個人のウォレットアドレスを非常に簡単に紐付けることができます。
代表的なプロトコル
DeepDAO
Karma
Boardroom
Tally
7.データレール(Data Rails)
DID を介してオンチェーンキーをオフチェーンデータストアにマッピングする Web3 のデータレイヤーは、個人 データの保存に関する考え方を変えるものです。
具体的には、個人が自分のデータの発見/共有/許可をコントロールできるようになります。
代表的なプロトコル
Ceramic
Lit Protocol
DID・Ceramicの説明は、以下の記事が分かりやすいです。
DIDについて
Ceramicってなんだ?! - Overview編
8.人間であることの証明(Proof of humanity)
ウォレットを何個も作ることができるので、そのウォレットが人間であるか/自分のものであることなどを証明するニーズがあります。また、このプロトコルによってシビル攻撃の耐性を持つことができます。
代表的なプロトコル
BrightID
Worldcoin
Jumio
Proof of Humanity DAO
アイデンティティは、web3のメインストリームになる。
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web3が所有権を持つことができる革命だとすれば、間違いなくアイデンティティがweb3のメインストリームだと言えます。(メタバースもアイデンティティが重要な概念になっているし)
web2のキラーコンテンツはSNSでしたが、web3のキラーコンテンツはアイデンティティに絡めたプロトコルだと考えています。
ちなみに、今お手伝いしているyoursdaoもこの領域でDay1から世界で勝負できるプロダクトを仕込んでいます。ぜひチェックしてみてください。
ご意見・アドバイスは、僕のtwitterまでお願いします!!
https://twitter.com/s11dai11
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