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都市部での子育て

地下鉄での移動中、階段の踊り場で立ち往生しているお母さんがいた。大きなベビーカーに乗っている子どもは、ギャーギャーと奇声を発している。どうやらお母さんは、階段の登り降りに力付きてしまった様子。子供の月齢とベビーカーの大きさをみると10kgは、ありそう。子育ては、ちょっとした移動もかなりのハードワークです。母親の様子を察知してか⁈子どもは、さらにギャン泣き体制に突入モード。

「降りるの?上がるの?」と声をかけてみた。すると、困り果てた顔がパッと安堵の表情に変化した。

ヨイショ。ヨイショ。お母さんは、下側を持ち、私は、ハンドル側を持った。想像どおりの重さなので、子どもに不安を与えないように声をかけながら降りる。

降りた途端にお母さんは「すみません。すみません」と連呼する。「ワンオペって大変なんだよね。」と声をかけると今度は、泣きそうな表情に…。

一生懸命に頑張りすぎていると、ヘルプを出す余裕すらなくなるんだよね。だって、やることがてんこ盛りなんだから余裕がなくなるのは、当たり前だ。そもそも「ヘルプ!!」って言っていいのかも知らなかったりする。

わたしの子供たちは、すでに社会人になっているけど。石川県から東京の帰省の際は、2人の子供と気合の入る移動だったのを思い出した。ひとりは、手をつなぎひとりは、抱っこして荷物持って…ほぼワンオペで…。2人の子育てと仕事。そりゃそりゃドタバタだったよね。

でも地方での子育ては、移動は車。どんなに荷物があっても子供が重たくなっても、door-to-doorで楽だった。都市部のお母さんに比べたら、移動が楽な分だけマシだったと思える。

交通機関にエレベーターの設置個所は、増えているとはいえ、まだまだ追い付いていない。設備が不足な面は、ソフト面で補えるといいのに。そして、手を借りた側が「すみません」と連呼しなくてすむような空気感がいい。
笑顔で「ありがとう」と言いあえる社会の方が幸福度が高い気がする。

声をかけあえることが自然な社会。
ほしいタイミングの一言。
絶妙なタイミングのサポートが循環する社会。

子どもを産みたくなる、育てたくなる社会って何がどうなると良いんでしょうね。

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