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ベネルクスツアー第7ステージ&ツアー・オブ・ブリテン第1ステージ&チャレンジ・ブエルタ第4ステージ

ベネルクスツアー第7ステージ

第1ステージのレースレポート

第6ステージのレースレポート(ページ最下部)

旧ビンクバンクツアー、オランダとベルギーを巡る「クラシックステージレース」の最終日。毎年恒例のカペルミュールを複数回登る超クラシックステージである。

動きが巻き起こったのは2回目のカペルミュール(残り50㎞ほど)から。ここでカスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)がアタックしたことをきっかけに、総合2位マテイ・モホリッチ(バーレーン・ヴィクトリアス)やヴィクトール・カンペナールツ(キュベカ・ネクストハッシュ)、ブランドン・マクナルティ(UAEチーム・エミレーツ)の4名が抜け出す。

途中マクナルティが脱落して3名だけになったこの逃げ集団は、残り26㎞の3回目カペルミュールで一度吸収されるが、そこから再びモホリッチがアタック。

そしてこれを総合首位ソンニ・コルブレッリやアスグリーン、ウェレンス、ジャンニ・フェルメールシュなど有力な追走集団が追いかける格好に。

先頭を独走し続けるモホリッチ。追走集団はチームメートのコルブレッリが全力で妨害を仕掛け、なかなかタイム差を縮められない。それこそ前日の第6ステージと逆のパターン。

最終的に残り5㎞でトム・デュムラン(ユンボ・ヴィスマ)が追走集団からアタックして抜け出すが、ここにもしっかりとコルブレッリが貼り付く。

そのままモホリッチはしっかりと独走勝利。コルブレッリも最後の登りでデュムランを突き放し2日連続のワンツー達成。そしてコルブレッリの総合優勝も確定させた。

ベネルクスツアー第7ステージ


ツアー・オブ・ブリテン第1ステージ

イギリス最大のステージレース。丘陵系のレイアウトが連続するパンチャー向けステージレースで、前回大会の2019年はマチュー・ファンデルプールが総合優勝している(今年は不出場)。

この日も最後は登りフィニッシュ。オリヴァー・ストックウェル(イギリス代表)、ジョセフ・ロスコフ(ラリー・サイクリング)、ヤコブ・スコット(キュアニオンdhbサンゴッド)、ニック・ドラミニ(ニック・ドラミニ)、マック・ウォーカー(トリニティ・レーシング)の5名の逃げが形成されたうえでまったりとした展開が続き、順調にこれ吸収しラストはトレイン形成のうえフィニッシュへ。しかしマーク・カヴェンディッシュを始めとしたスプリンター勢はその最後尾につくことなく、ジュリアン・アラフィリップ、イーサン・ヘイター、ワウト・ファンアールトといった、この日の優勝候補たちが先頭に躍り出てきてフィニッシュの登りへと突入する。

最初に先頭を獲ったのはアラフィリップ。しかしこれは早すぎた。その後ろのファンアールトにとっての、最適な踏み台となっただけだった。

最後はファンアールトが1ヵ月半ぶりのレースにも関わらず何の問題もなく勝利。世界選手権に向けて順調な仕上がりであることを示した。

ツアー・オブ・ブリテン第1ステージ


そして、そのファンアールトをもしかしたら抜くかも、というくらいにまで迫っていたのがチームDSMのニルス・エークホフ。2019年U23世界選手権で「最初にフィニッシュラインを通過した男」であり、昨年のブルターニュ・クラシックでは優勝者マイケル・マシューズに最高のアシストを提供した男。

実力は十分な彼も勝利まであと一歩。今回のブリテンで1勝はしてしまうかもしれない。


セラティツィット・チャレンジ by ラ・ブエルタ第4ステージ

第3ステージのレースレポートはこちらの記事の最下部に

女子版ブエルタ・ア・エスパーニャも最終日。すでに総合優勝はアネミエク・ファンフルーテン(モビスター・チーム)でほぼ確定している中、男子レースと同じサンティアゴ・デ・コンポステーラを舞台とするこの日は全長107.4㎞。

そのうちの残り50㎞ほどのところで世界王者アンナ・ファンデルブレッヘンを含む13名もの強力な逃げが生まれる。

そして残り30㎞で、その中からさらに以下の4名が抜け出す。

アンナ・ファンデルブレッヘン(SDワークス)
リア・トーマス(モビスター・チーム)
シリン・ファンローイ(トレック・セガフレード)
アレナ・アミアリウシク(キャニオンスラム・レーシング)

タイム差は40秒程度を維持しつつ、残り10㎞でここからさらにトーマスが独走を開始した。

残り3名を吸収しながらトーマスに迫るメイン集団。リブレーシングが中心となってプロトンを吸収する。

一方のトーマスは20秒から16秒程度をなんとかキープしながら残り1㎞を通過する。

だが、最後の教会への登りがあまりにも厳しすぎた。

集団から飛び出してきたイタリア王者エリーザ・ロンゴボルギーニとベルギー王者ロッタ・コペッキーの強烈な勢いによって一瞬でトーマスは抜き去られ、そして最後はロンゴボルギーニの後輪にしっかりと食らいついていたコペッキーが持ち前のスプリント力でこれを制した。

セラティツィットチャレンジ by ラ・ブエルタ第4ステージ


総合優勝は第2ステージの登りTT、そして第3ステージでの大逃げでタイムを稼いだアネミエク・ファンフルーテン(モビスター・チーム)が獲得。

東京オリンピックやクラシカ・サンセバスティアンからの調子の良さを継続しており、世界選手権に向けてよい状態が継続しそうだ。

一方のアンナ・ファンデルブレッヘンは今大会、全く良いところを見せられず。

世界選手権で、有終の美を飾れるか。


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