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【2021年・サクラ記録】地元で話題の「新種のサクラ」を見に行ってきた!

4月11日、サクラを見に、仙台市太白区の野尻という小さな集落に行ってきました。

最近、テレビの県内版ニュースや、地元紙でこの地区に「“新種のサクラ”認定された木がある」ことを知り、実際に見てみたくなったのです。(天気も良かったし)

いざ、野尻集落へ

野尻は、山形県境にあります。集落は、江戸時代に、仙台藩の警備や荷物輸送の起点として設置された「足軽集落」が起源とされています。

仙台市内中心部から山形県方向に車で30分で「仙台の奥座敷」と呼ばれる秋保(あきう)温泉に到着。さらに30分、最後の10分は、川沿いの片側一方通行の細い道を走ると、家並みが見えてきます(信号があり交互通行なので、安心して運転できました)。

そこが、野尻集落です。周囲を山で囲まれ、清流が流れる川の音が響きます。現在は、戸数30ほどという小さな集落で、普段は静かな雰囲気。ですが今日は違いました。

「新種のサクラ」がある「野尻交流カフェばんどころ」に向かって次々に車が入っていくのが見えます。敷地内の15台ほどの駐車場には入れ代わり立ち代わり車が出入りしていて、見物客がいました。

サクラの木の周りには、感染症対策でロープが貼られていました。ロープの周りには、周囲と上手に距離を取りながら、サクラを愛でる人たちの姿がありました。カメラを手に花を撮影する人、地元の人にサクラの話を聞く人、子どもから大人まで楽しみ方はそれぞれ。中には、サクラをバックにランドセル姿の小学生の子どもの写真を撮る親の姿もありました。

地域の人の話によると、この日の私が行った13時頃までのべ300台ほどの車が来たそうです。「こんなに見物客がくるとは…」地元メディアの力を思い知らされました。

新種のサクラを見てみよう

では、「新種のサクラ」を見てみましょう。

まず、どこが新種なのかというと…
花びらが6~7枚のサクラなのです!
(一般的には5枚…聞かれてもとっさに答えられない…)

昨年7月に「公益財団法人 日本花の会」よりサクラの新品種に認定されました。


普段、私たちが目にするサクラよりも花の色が鮮やかで、花びらも多い。全体的に華やかな雰囲気を感じます。

もともとは足軽衆組頭の邸宅に植えられていたというこのサクラ。
現在サクラが植えられているのは、地域の拠点「野尻交流カフェばんどころ」の敷地内で、かつて旧馬場小学校野尻分校の校庭だったところだったところです。

学校の校庭にあるサクラ、というと地域に親しまれてきたのシンボルのような存在だったと想像できます。

その証拠となるエピソードがこちら。

令和2年4月、「日本花の会」の会員が新種を発見し、7月に新品種認定に至りました。新品種の名を、地域の人たちが「秋保足軽紅重(あきうあしがるべにがさね)」と名付けたそうです。


この日も地域の人たちが、駐車場整備に案内にと駆け回っていました。見物客にガイドしたりととても忙しそうでしたが、地域全体で盛り上げていこうとするのが伝わってきました。


地域の人たちが大切に守ってきたサクラ、今年は終わってしまいましたが、来年も行ってみたいと思いました。





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