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【エッセイ】ご当地「里芋」で芋煮を2種類作ってみた

先日、県内の伝統野菜の販売会に行った。

それらは、ごく限られた地域でしか栽培できないゆえ、生産量も少ない。
一般の流通ルートにはのらず、地元の道の駅や産直でしか手に入らない、という、超がつくほどのレア物である。

そんな話を聞くと、気になってしまい、車で一時間かけて行った。その甲斐あって、葉大根や里芋をゲットした。(野菜の紹介は別の日に)

今回は里芋の話。

さて、買った里芋で何を作ろうか…
真っ先に思い浮かんだのが東北グルメ「芋煮」だった。

ご存知の方も多いかもしれないが、地域で芋煮の味つけや具材が違う。
「肉」と「スープが味噌か醤油か」がポイントである。
特に私が住む宮城県と、お隣の山形県はよく比較されている。

「芋煮」と一言で言うが、全く別の味を楽しめる。今回、レアな里芋が手に入ったので、「仙台風芋煮」と「山形風芋煮」どっちも作ってみることにした。


いらすとや、より引用
(写真取り忘れ…)


まずは仙台風から…
味噌ベースで、肉は豚肉を使う。具材は里芋の他、豚肉、大根、人参、ごぼう、ネギ…。人によっては玉ねぎや白菜をいれることも。

私は、野菜と豚肉(豚バラだと理想的)をいれる。玉ねぎは、苦手なので入れない…

お気づきの方も多いかもしれないが、実態は「豚汁」だ。
野菜に肉にと、具だくさんなので、汁物と副菜を兼ねることができる、主婦としてもお得なメニューである(笑)

そして作りおきができる!

次に山形風。
醤油ベースの汁に、牛肉、里芋、ネギ、こんにゃく。
以前、山形市内の郷土料理屋さんの料理教室で習った。こんにゃくは「つきこん」と教わったが、家に無かったので「糸こん」にした。

初めて食べた時、あまじょっぱい味つけなので、牛丼に近いなという印象だった。

牛肉を使っていて、具材もシンプルなので上品な感じがする。

二種類の芋煮を作って思ったのが、どちらも里芋の粘りけや、旨味が引き立つ味だということだ。

一見主役は肉と言いたいところだが、やはり、メインは「里芋」なのだと実感した。
料理名からして「芋煮」だし…

今回の里芋は、ねっとりしていて食べごたえがあった。素材そのものを味わうことができた。

また来年の秋も、伝統野菜の里芋で芋煮を作って食べたいと思った。