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南青山BAROOM「新刊『桑田佳祐論』出版記念イベント~戦後民主主義を謳歌した言葉」(6/28)のご案内

いよいよ6/17(金)に、スージー鈴木の新刊『桑田佳祐論』(新潮新書)が発売されます。ぜひご予約くださいませ。

新刊発売に向けまして、6/28(火)の夜に、スージー鈴木プロデュースのイベントシリーズ「DISK-Over Session」(ディスカバーセッション)の第4回として「新刊『桑田佳祐論』読書会~戦後民主主義を謳歌した言葉」を開催します。こちらもぜひお越しください。

6/28(火)19:30開演。ホームグラウンドである南青山BAROOMにて、こぢんまりと定員約30名。会場チケットは2,000円(1ドリンク付)、配信1,000円。詳細+チケット購入はこちらから。

前回同様、アシスタントにチカチカ・バンビーナ女史を従え、著者本人による読みどころ解説、おすすめパンチライン・ベスト10、クイズ大会(?)、その日限りの「シリアルナンバー入りサイン本即売会」に加え、後半は「第43回講談社本田靖春ノンフィクション賞」を受賞された細田昌志さんをお迎えして「桑田佳祐と戦後民主主義」というテーマでの対談を行います。

細田昌志さんは、大変話題となった著書『沢村忠に真空を飛ばせた男:昭和のプロモーター・野口修評伝』(新潮社)で先の賞を受賞されたノンフィクション作家です。

と書くと、いよいよいかめしい感じに聞こえるかもですが、サザンのファンでもあり、また私とも旧知の仲でもあり、2人でしゃべるとこんな賑やかな感じになってしまうかもです。騒がしくてすいません。先に謝っておきます……。

で、肝心の本の内容ですが、一言で言えば、「作詞家・桑田佳祐による歌詞世界の広さと深さを測定する一冊」です。

白状すれば私は、サザン/桑田佳祐の音楽をサウンド中心で楽しんできました。言い換えると、例えば佐野元春や松任谷由実を聴くときよりも、歌詞に注意を払っていなかったのです。

でも前作『サザンオールスターズ1978-1985』(新潮新書)に取り組んだあたりから、遅まきながら歌詞の凄みに気付き始め、たいそう驚きました。

――「こんなに広くて、こんなに深い言葉を歌っていたのか!」

そこで「読む桑田佳祐~戦後民主主義を謳歌した詞(ことば)」というタイトルの下、「水道橋博士のメルマ旬報」に連載。その原稿に大幅加筆したものが今回の一冊です。

とりあえず目次だけお見せします。以下の26曲について論じています。特別編的な「#18」以外は、すべて桑田佳祐の作詞です。

第一章:胸さわぎの腰つき(1978~1985)
#1.サザンオールスターズ《勝手にシンドバッド》
#2.サザンオールスターズ《女呼んでブギ》
#3.サザンオールスターズ《いとしのエリー》
#4.サザンオールスターズ《C調言葉に御用心》
#5.サザンオールスターズ《働けロック・バンド(Workin' for T.V.)》
#6.サザンオールスターズ《チャコの海岸物語》
#7.サザンオールスターズ《よどみ萎え枯れて舞え》
#8.サザンオールスターズ《夕方Hold On Me》
#9.サザンオールスターズ《夕陽に別れを告げて~メリーゴーランド》


第二章:米国は僕らのHero(1986~2010)
#10.KUWATA BAND《スキップ・ビート(SKIPPED BEAT)》
#11.桑田佳祐《遠い街角(The wanderin' street)》
#12.桑田佳祐《真夜中のダンディー》
#13.桑田佳祐《すべての歌に懺悔しな!!》
#14.サザンオールスターズ《マンピーのG★SPOT》
#15.サザンオールスターズ《愛の言霊~Spiritual Message〜》
#16.サザンオールスターズ《平和の琉歌》
#17.桑田佳祐《ROCK AND ROLL HERO》
#18.桑田佳祐《声に出して歌いたい日本文学〈Medley〉》


第三章:20世紀で懲りたはずでしょう?(2011~2022)
#19.桑田佳祐《月光の聖者達(ミスター・ムーンライト)》
#20.桑田佳祐《明日へのマーチ》
#21.サザンオールスターズ《栄光の男》
#22.サザンオールスターズ《はっぴいえんど》
#23.桑田佳祐《ヨシ子さん》
#24.桑田佳祐《君への手紙》
#25.坂本冬美《ブッダのように私は死んだ》
#26.サザンオールスターズ《ピースとハイライト》

終章:桑田佳祐と戦後民主主義(1945~2022)

桑田佳祐 feat.佐野元春,世良公則,Char,野口五郎『時代遅れのRock'n'Roll Band』がリリースされました。タイトルには「時代遅れのRock'n'Roll Band」、歌詞には「ダサいRock'n'Roll Band」と。

無理やりくっつければ、こんな時代に、歌詞を詳細に・執拗に分析して、文字に書いていくことなんて、まさに「時代遅れのダサいRock'n'Roll 評論家」という感じがします。もう55歳になってしまったのですが、さすがに時代遅れなのか、後継者もいない感じで。

でも、そんな地道な行いによる地味な一冊で、日本の音楽文化が少しでも豊かになるのであれば、中村とうよう、富澤一誠、田家秀樹、萩原健太、松村雄策、そして渋谷陽一から受けたバトンを次代に受け継げるかも。「日本でいちばん若い音楽評論家」(笑)として――。

そんな話を聞きたい方、語りたい方、ぜひぜひ6/28(火)南青山にお越しください。

会場となるメインホールの全景です。


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