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メンズストリップの裏側《ショーはどうやって決めている?》

あろはろは!
メンズストリップダンサーの朱雀ガラティアです☆

以前もお話した通り、自分はおよそ200個弱のショーを持っています。

元から"こういうの作りたいな〜"と思って作っていたものや、イベントに合わせてその時のためだけに作ったものもあります。


大抵のテーマのショーはもう持ってるかもしれません。


アサシン?フェアリー?ペスト医師?エジプト神?


何でもござれ。

全部あります( ̄∀ ̄)


持ちネタのショーがそれなりにあるということは、
すなわちイベント側やお客様からどんな要望がきてもある程度応えられる手札が豊富ということなので、オファーを受ける上では有利になります。

では、ショー出演するとなったとき、持ちネタの中からどのショーを引っ張ってくるか?

その基準としているものを朱雀的視点で紹介していこうと思います。


①イベントのコンセプト

まず第一に考慮するポイントとしては、やはりそのイベント自体のコンセプト・テイストです。

何を売りにしているイベントなのか?
どういうテーマで開催しているのか?


普段見ることのできない男性の官能的な身体を堪能できます♡というイベントもあれば、

ド派手な内装でお酒を嗜みながら華やかなダンサーを観て盛り上がろう☆というイベント、

目の肥えた貴方のために…古今東西のプロのパフォーマンスに陶酔しませんか?というものや、

腐女子の皆様お待たせしました!濃厚BLショーが見られるのはこちら♪

はたまた
変態たちよ集え!これがSMの祭典だ!!

……というものまで様々です。

自分の方針としては、ストリップに特化したイベントなら王道(世界観がアッサリハッキリでわかりやすいもの。学生服とか)、
賑やかしならダンスメインのギラギラで嵩張る派手な衣装
BLが求められていたらストーリー重視
フェティッシュ系には黒基調のラバー・エナメルでのSM演目
といった具合で持っていくかな。

主催者およびお客様、どちらの期待にも応えたいよね。

まず第一に考える、いちばん重要なポイントがイベントのコンセプト!です!


②会場の規模

過去、本当にさまざまな場所で踊らせていただきました。

映画館、グランドキャバレー、小劇場、ライブハウス、ラウンジバーetc...

広々とステージがあるところもあれば、そのようなものが一切ないこじんまりしたフロアで踊ることもあります。
(どちらも好きです笑)


初めて行く会場の場合、主催者の方には必ずステージの有無と会場の規模は確認するようにしてます、というのも、踊るスペースの広さによってできる演目が全く変わってくるからなんですね。

それから、楽屋があるか、どこで着替えるかというのも重要です。


広々した会場の場合はやはり目立つような大きめの衣装だったり縦横無尽に動き回る演目を持って行ったりします。

ステッキを振り回したり布がついた扇子(ファンベールといいます)で舞ったりできるのも大きいステージならではですよね!

ちなみに先日はバックダンサーを2人携えて踊りましたよ(*´-`)


一方で、スペースも着替え場所もないような会場の場合、簡易的な衣装にどうしてもなってしまうことはあります。
演目としても、「見せるぜ!ドカーン!」みたいなのはできません。

その代わり、狭い会場は狭い会場なりの良さがあるので、
ショータイム中にお客様をイジったり(普通の意味で)、目線を投げて合わせたりといった近い距離感ならではの演出ができたりします。

こういうところでは、お客様と近い分反応がモロに感じられるので面白いですね。


③現場の客層

これは先日の衣装の話にも通じることですが、
ショーを考えるにあたっては必ず客層を考えます。

そのイベントでは男性が多い?女性が多い?
ゲイかノンケか?
年齢層は低いor高い?

主催者さんに聞くこともありますし、イベントのコンセプトから推測したりもします。


古き良き時代のアングラパフォーマンスの再来!みたいなイベントだったら年齢層高めの男性が多いし、

観客参加型ゲイナイトだったら若いゲイの子が多い。

BL系のイベントだったら圧倒的に女性ですね。



客層によって適した演目は全く異なるので、極力ウケそうな演目を持っていくように心がけてます。

それから客層に合う演目を考える上で重要なのは選曲

必ずその世代の人々の多くが知っている曲か、
世界観がはっきりした普遍性のある曲を使います。

年配の方が多い会場では歌謡曲80'sポップを使うことなんかも。
逆に若い人が多ければ流行りのJ-POPボカロ曲を使ったりします。


もし客層を無視してその場にハマらないエッジの効いたものをやってしまうと、そこそこ空気が大変なことになります。(笑)

というかまぁ、単純にあまり盛り上がりませんw


④イベントの時間帯

客層と合わせて考慮しなければいけないのは、イベントの時間帯です。

昼間からやるのか?夕方から夜にかけて?
それともオールナイトのイベント?

どの時間帯でやるのかによってショーのテイストは使い分けてます。


なぜなら、時間帯によって盛り上がり方の種類が全然違うからです。


昼間のイベントでは「キャー///昼からこんなもの観ていいのかしら」という背徳感(笑)が顕著に先行して楽しまれるお客様が多いんですね。
また、仕事終わりとかではなく、家から直接ここに来るためだけにお出かけくださるって方もいらっしゃいます。

なのでいきなり刺激的でディープで暗い演目をやるよりかは、爽やか、だけど濃厚!!みたいなものがウケます。
(朱雀調べ)

逆に夜の時間帯だとお酒が入っている場合も多いので、宴会気分でワイワイ盛り上がりながらご覧になる方が大半です。

今は情勢的に声援禁止ですが、昔は夜のお客様の歓声は凄かったです。(笑)
お祭り気分というか。

そういう時にはやはり、盛り上がるような曲や演出をふんだんに盛り込み、パーティーだワーイみたいなのをやることが多かったですね。

演目を作るときって、大体どこで盛り上げたいかを考えて盛り上がりポイントを作るのですが、夜のイベントだとそのポイントは十中八九狙い通りに当たってました。(笑)

やはり全体的に客席のテンションが高めなのが夜の時間帯だったと思います。


⑤他のキャストとの兼ね合い

気にしないようで意外と気にするのが、共演者のショーとの兼ね合いです。

共演者がメンズストリッパーのみの場合もあれば、女性ダンサーもいる場合、男女ともにさまざまな種類のパフォーマーが集まっている場合などいろいろありますが、
あまり他の人と持ち味が被らないように注意しています。


例えば和服をよく使う人と共演のときにはあまり和服のショーを出さないようにしてましたし、
ポールダンサーが出ていたら、ステージにポールがあったとしても極力使わないようにしていました。

それから、「あの人絶対暗いシリアスなの持ってくるよな」って思ったら逆にキラキラハッピーポジティブまくり〜みたいなのをやることもありましたし(笑)、
緊縛師さんが出るようなイベントではSM演目はやりませんでした。


自分のショーの中でもテイストとして多いのは
小悪魔ビッチ、キラキラファンシー、幻想シリアス、っょっょ黒リップなどですが、
似たようなのをやる人がいたときや事前聞き込みで衣装が被りそうなときは相談するか変えるかしますね。

それで平気なのかって?

大丈夫です、他にも持ちネタはたくさんあるので( ̄+ー ̄)笑


何か特定の十八番のテイストを持っていると確かに強いですが、
他のキャストが同じようなのをやるとなったら間違いなく少しは霞んでしまいます。

なのでそういった「誰々といえばコレ!」みたいなものは2つ以上もっておくといいですね。


⑥演目の順番

最後に考慮する基準として挙げられるのはこれ。
演目の順番です。

イベントのスタートから各出演者のショータイムの順番、イベント終了までをまとめたものを香盤表(こうばんひょう)と言いますが、
多くの場合香盤は事前に知らされます。

出演順は最初のときもあれば、休憩終了後だったり、ラストでトリを務めることもしばしば。


オープニングであれば、
空気を温めるためのダンサブルなナンバーだったり
王道を見せる意味で「ザ☆ストリップ」みたいなものを用意することが多いかもしれません。

別に審査会じゃないんだけど、そのイベントの1発目のショーが、良くも悪くもお客様の中で基準になったりしますからね。


逆に出順が最後のときは、
フィナーレらしい賑やかなナンバー
場の雰囲気を引き締める世界観だだ漏れ系
はたまた感動系で終わることも。

最初と最後って特に印象に残りやすいと思ってるので、
朱雀的には出番は中間がいちばん自由度高く好きなものをやれる気がします。(笑)


いずれにせよ、イベントのテイストに合わせたものを吟味する必要はありますけどね。



ということで、自分がイベント出演した際に演じるショーを決める基準をお話ししましたがいかがでしたか?

改めて並べてみると、こんなにあったんだ…って自分でも驚きです。(笑)

もちろん、出演のたびに全ての項目を意識的に考慮しているわけではないのですが、
大方ある程度は上記の基準を参考にしています。

って、こうやって書くとプロ意識高いみたいに思われるかもしれませんが、

単純に嫌なんですよ、他の人とテイスト被ったり自分のショーが思い通りに盛り上がらなかったりするの(笑)

気にしいなところあるのでね(。-∀-)


商売でもなんでも、求められてるところに求められてるものをピタッとはめて提供すると喜ばれるじゃないですか、あれをやってるイメージ。

「わかってるねー」って言われたい。
そして度肝を抜いときたい。(笑)


これからも、イベント出演の折にはそのイベントを盛り上げられるよう試行錯誤しながらショーを作っていきたいと思います♡

そして今これを読んでいるアナタともいつかショータイムでお会いできたら嬉しいと思ってゐるよ。


本日はここまで!
Twitterやインスタで主催&出演イベント情報随時アップしてるので見てねー

ありがとうございました(´ε` )


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