不思議の国のアリス|翻訳14(第7章 イカれたお茶会①)
・はじめに
英文がスッと読めるようになりたくてアリスで英語勉強しています。
頭の中を整理するための訳なので、直訳ぎみで日本語がおかしい箇所があります。
最初から→不思議の国のアリス翻訳01
前回→不思議の国のアリス翻訳13
CHAPTER VII.
A Mad Tea-Party(イカれたお茶会①)
家の前には木が生えており、その下にはテーブルが置かれていた。そしてそこで三月ウサギと帽子屋がお茶を飲んでいた。彼らの間にはヤマネが座っていてぐっすり眠っていた。2人はヤマネをクッションのようにして肘をかけて頭の上でおしゃべりをしていた。「あのヤマネ、とても寝心地が悪そうね」アリスは思った。「ただ寝てるから気にしてないだろうけど」
Dormouse ダーマウス(ヤマネ)※小さいリスとネズミのような動物(イラストだとでかい…)
fast asleep(ぐっすり眠る)
テーブルは広かったが、3人とも角の席にぎゅうぎゅうに隣り合って座っていた。「席はないよ!席はないよ!」3人ともアリスを見たとたん叫んだ。「席ならたくさんあるじゃない!」アリスは激怒しながらテーブルの端の一番大きなひじ掛け椅子に座った。
indignantly インディナットゥリィ(憤然と、腹を立てて)
「少しばかりですがワインをどうぞ」三月ウサギは激励しながら言った。
アリスはテーブルを見回してみると、そこにはワインはではなくお茶があった。「ワインなんて見当たらないけど」アリスは言った。
「ワインなんてないぞ」三月ウサギは言った。
「じゃあそれを進めるなんてとても失礼よ」アリスは怒りながら言った。
「あんたが招待もされてないのに座ったのもとても失礼だぞ」三月ウサギは言った。
「あなたの席だとは知らなかったのよ」アリスは言った。「3席どころかこんなにたくさん席があるのに」
encouraging インクルージング(激励の、元気づける、励みになる)
civil([社会が要請する]礼儀にかなった)
offer(申し出、提案)
table(席のこと)
laid(lay、横たわる、置く)
「お前は髪を切ったほうがいい」帽子屋は言った。彼はこれまでの間、アリスのことをずっと見ていた。時々とても興味深そうにしながら。そしてこれが彼が最初に話した言葉だった。
「あなたは人の個人的なことに口を出さないことを学ぶべきね」アリスは少し厳しく言った。「とっても失礼よ」
帽子屋は目を丸くしてアリスが言ったことをを聞いていた。しかし彼が言ったのはこれだけだった。「なぜカラスは書き物机に似ているのか?」
「あら、面白くなりそうよ!」アリスは思った。「なぞなぞが始まって嬉しいわ。—答えが分かると思うわ」アリスは声に出して言った。
don't make personal remarks(とやかく言うな)
※personal→個人的なremark→意見を、make→生じさせるrude ルードゥ(失礼)
「答えが分かると思うって意味か?」と三月ウサギは言った。
「だからその通りよ」アリスは言った。
「なら何を思ったか言うんだ」三月ウサギは続けた。
「言うったら」アリスはすぐに答えた。「少なくとも―少なくとも私はこう思ったの―それは同じものだって、分かる?」
「ちっとも同じものじゃない!」帽子屋は言った。「お前はこういう風に言っている。『食べることを見る』と『見ることを食べる』が同じものだと!」
「あんたはこう言う風に言っている」三月ウサギが加わった。「『手に入れたものが好き』と『好きなものを手に入れた』が同じものだと!」
「君はこう言う風に言っている」ヤマネも寝言をいうように加わった。「『眠る時に息をする』と『息をする時に眠る』が同じものだと!」
【メモ】
might as well
~するほうがましだ、~するのと同じである、~するようなものだ
◆覚え方
~のほうがいい (as well)かもしれない(might)
※asの意味合いをしっかり覚えればイメージをつかめるかも
「お前にとっては同じものだな」と帽子屋が言って会話は終わった。そして4人はしばらく静かに座っていた。アリスはその間、何故カラスは書き物机に似ているのか、知恵を振り絞って考え込んでいたが、結局分からなかった。
まず最初に帽子屋が沈黙をやぶった。「今日は何日だ?」アリスに振り返りながら彼は言った。帽子屋はポケットから時計を取り出し、困ったように見ながら、時々振ったり耳にあてたりした。
アリスは少し考えてから言った。「4日よ」
「2日も違ってる!」と帽子屋はため息をついた。「お前に言ったはずだぞ。バターじゃきっちり動かんと!」と三月ウサギを見て怒鳴りつけた。
day of the month(日付)
sigh サイ(ため息)
it is same with you(君にも同じことが言える)
uneasily アンイージアリィ(不安そうに、心配そうに)
「一番良いバターだったんだよう」おどおどしながら三月ウサギは返事した。
「そうだ、だが少しパンくずが混ざりこんでいた」帽子屋はブツブツぼやいた。「パン切り包丁でやるべきじゃなかったんだ」
三月ウサギはしょんぼりと時計を見て、自分のカップのお茶の中に浸し、もう一回時計を見た。しかし彼は最初に言ったこと以外考えることが出来なかった。「一番良いバターだったんだ、分かるだろ?」
アリスは少し興味があったので三月ウサギの肩ごしからずっと見ていた。「なんて面白い時計なのかしら!」アリスは言った。「日付を教えてくれるなんて!でも時間は教えてくれないのね」
meekly ミークリィ(おとなしく、従順に、意気地なく、謙虚に)
crumb クラム(パンくず)
grumble グランブル(不平・不満をもらす、ぼやく)
gloomily グルーミリィ(陰気に、むっつりと)
think of nothing better than(~に勝るものは無いと思う)
※betterをbutterと思い込みしばらく悩んだ。
「そんな必要あるか?」帽子屋はブツブツ不満そうに言った。「お前の時計は何年かを教えるのか?」
「もちろん違うわ」アリスはすぐに答えた。「だって時計は長い時間同じ年で止まってるでしょ」
「それこそがまさにこの私の問題だ」帽子屋は言った。
アリスはひどく混乱してきた。帽子屋の言っているいくつかの意味は分からなかったが、まだ言葉を話しているようには思えた。「言っていることがよく分からないわ」出来る限り丁寧にアリスは言った。
Why should it?(なぜそんなことをしなくちゃいけないの?、そんなこと必要ある?)
muttered(不平・不満を言う、口ごもる)
readily レアディリィ(すぐに、容易く、易々)=quickly
case(この場合は「問題」)
dreadfully(ひどく、ものすごく)
politely(上品に、丁寧に)
【メモ】
but that's because it stays the same year for such a long time together.
その理由は、それは留まるから、同じ年を、長い時間一緒のような仕方で
※(???)時計は長い時間同じ年で止まっている??同じ年にいる期間は長い?だから年を教えてもらう必要はない?年は頻繁に確認する必要はないってこと?そして帽子屋はそれが私の問題なんだと。
「ヤマネのやつまた寝てしまったか」と帽子屋は言って、ヤマネの鼻に熱いお茶を少したらした。
ヤマネは我慢できなくなって頭を振った。そして目も開けずに言った。「わかってる、わかってるって、ちょうど僕も自分でそう言おうとしてたところさ」
「まだなぞなぞは解けんのか?」再び帽子屋はアリスのほうにクルリと振り返ると言った。
「だめね、降参するわ」アリスは返事をした。「答えはなんなの?」
「まったくわからん」と帽子屋。
「俺も」と三月ウサギ。
pour(注ぐ、流れ出る)
impatiently インペンショントゥリィ(我慢できなくなって、待ちきれずに、せっかちに)
【メモ】
'Of course, of course; just what I was going to remark myself.'
もちろん、もちろん、ちょうど、何を、私はするところだった、私自身の意見を
※何が言いたいのか分からなかったけど、解説サイトでは自分で「また寝てしまった」と言おうとしたんじゃないかと書いてありました。
アリスはうんざりしてため息をついた。「もっと時間を有意義に使ったらどう?」アリスは言った。「無駄な、答えのないなぞなぞを考えるよりかね」
「もしお前が私と同じくらい時間を知っていたなら」帽子屋は言った。「お前は話さなかったはずだ。無駄な、答えのないなぞなぞをな。それは彼だ」
「言ってる意味が分からないのだけど」アリスは言った。
「もちろんお前は分からない!」帽子屋はフンと馬鹿にしたように言った。「どうせお前は時間と話すらしたことないだろう!」
「多分ないわね」アリスは慎重に答えた。「だけど、音楽を勉強する時は、時間をきざむってことは知ってるわ」(※beat time=拍子をとることを言っている)
sighed サイ(sigh、ため息)
wearily ウィアリリィ(疲れて、だるそうに、飽き飽きして、うんざり)
waste ウェイスト(浪費、無駄)
tossing one's head(頭をツンとそらす)
contemptuously カン・テンプ・チュアス・リィ(軽蔑して、人を馬鹿にして)
dare デア(あえて~する、思い切って~する)
I dare say you(おそらく~だろう、たぶん、そうでしょうよ)
cautiously コーシャスリィ(注意して)
beat time(調子をとる、拍子をとる)
【メモ】
I think you might do something better with the time,
私は考える、あなたは何かより良いことをするといいかもしれないと、その時間で
→もっと時間を有意義に使え
than waste it in asking riddles that have no answers.
答えのない無駄な問いかけを解くことよりも
「あぁ!どうりでそうだったわけだ」帽子屋は言った。「彼(※時間を擬人化している)はきざむことを耐えられないだろうな。さあ、もしお前が彼と良い関係が続いていたなら、お前の時計でどんなことでもしてくれるだろう。その証しに、朝の9時にちょうど授業が始まったとして、お前はただ彼にヒントを囁くのだ。するとその時計はを瞬く間に回ってしまう!夕食の時間の1時半にな!」
that accounts for it(どうりで)
twinkling(きらめき、瞬間)
Half-past one(1時半)
【メモ】
he'd do almost anything you liked with the clock
彼はする、ほとんど、どんなことも、お前の好きなように、時計で(with「~で」という意味もある)
suppose it were nine o'clock in the morning, just time to begin lessons
仮定する、朝の9時、その時間にちょうど授業が始まると
round goes the clock in a twinkling
回って行った、その時計は、瞬間的に
(「そうだったらいいよなぁ」と三月ウサギは自分に囁いた)
「それはすごいことになるわね、本当に」アリスは考え込みながら言った。「だけどそうなると―お腹は空いてないんじゃないかしら、そうでしょ?」
「おそらく始めのうちはな」帽子屋は言った。「だがお前の望む限り、ずっと1時半にできるぞ」
「それがあなたのやり方なの?」アリスは尋ねた。
thoughtfully(思慮深く、考え込んで)
帽子屋は悲しげに頭を振った。「違う!」彼は答えた。「私たちは去年の3月に喧嘩したんだ―ちょうど彼がイカれる前だった、そうだろ―」(ティースプーンで三月ウサギを指さした)「—ハートの女王が行った偉大なコンサートで、私はこんな歌を歌った」
mournfully モーンフリィ(悲しげに)
quarrel クゥオラル(口喧嘩)
spoon(スプーン)
帽子屋がここまで強烈だったとは。言ってることがおかしいのに微妙に会話が成り立ってて意味を理解するのが今までで一番難しいです。夕食が1時半??ハートの女王も言葉だけ登場。