不思議の国のアリス|翻訳01(第1章 うさぎの穴に落ちる①)
・はじめに
英文がスッと読めるようになりたくて、不思議の国のアリスで英語勉強を始めました。頭の中を整理するための訳なので、直訳ぎみで日本語がおかしい箇所があります。
Chapter I
DOWN THE RABBIT HOLE(うさぎの穴に落ちる①)
アリスはお姉さんと川沿いで座っていたが、とても退屈してきた。何もすることがなかったからだ。
1,2ページほどお姉さんが読んでいる本をのぞき見してみたが、そこには絵も会話もなかった。
「この本は何に使うのかしら?絵も会話もないのに?」とアリスは思った。
・peeped(のぞき見)
なので彼女は頭の中で考えていた。(とても暑い日で頭がボーっとしていたけど一生懸命に)
ヒナギクの花輪を作るのは楽しいだろうけど、起き上がって花を摘むまでする価値はあるだろうか。
その時である。突然ピンクの目をした白いうさぎがアリスのすぐ近くを走った。
• as well as she could(一生懸命)
• whether(~かどうか)
• pleasure(喜び、楽しみ)
• a daisy-chain(ヒナギクの花輪)
• be worth the trouble(苦労する価値があるか)
• ran close (近くを走る)
それはそんなに驚くべきことではなかったし、「大変だ!大変だ!遅刻しちゃう!」とうさぎの独り言が聞こえても、そんなに異常なことだと思わなかった。(後でよく考えた時、そのことについて驚くべきだったと気がついた。だけどその時はそれがとても自然に見えたのだ)だが、うさぎは実際にチョッキのポケットから時計を出して確認すると急いでいた。それを見たアリスは飛び上がった。チョッキを着て時計を取り出すうさぎなんて今まで見たことがないことを思い出したのだ。好奇心に火がついたアリスは野原を横切ってうさぎを追いかけた。ちょうど追い付いた時には生垣の下の大きなうさぎの穴へピョンッと降りて行ってしまった。
• A nor B(どちらも~じゃない(否定))
• remarkable(並外れた、目立つ、際立った、注目すべき、驚くべき、非凡な)
• out of the way(道理から外れていること、異常な、珍しい、道を外れて、常道を離れて)
• Oh dear(あら、まあ)
• say to oneself (ひとりごとを言う)
• thought it over(think overが熟考する。過去形なのでよく考えた、熟考した)
• afterwards(その後、以後、後に)
• occur(アカー)(偶然に起こる、発生する、生じる、現れる、存在する)
• occur to(ふと気が付く、~の心に浮かぶ)
• ought(ought to)(~するべき)
• actually(実際に、現に、本当に、なんと)
• hurry on(急いでする[行く・言う])
• start to one's feet(ピョンと立ち上がる、飛び上がる)
• flash across one's mind (心に浮かぶ、〔あるイメージ・考えなどが〕心に突然[パッと]浮かぶ、心をよぎる)
• curiosity(好奇心)
• run after(追いかける)
• in time(間に合う)
• pop down(ぴょんと降りる。popがポンッや飛び出るいう意味。)
• hedge(生垣、垣根)
次の瞬間にはアリスも後に続いて降りていった。再びこの世界に戻ってこられるかどうかは一度も考えていなかった。
• In another moment(次の瞬間には)
• never once(ただの一度もない◆neverをさらに強調した形)
そのうさぎの穴はどこまでも続くトンネルのようになっていて、真っすぐ降りていったが(onは続いている→went on)、突然、急降下した。
あまりにも突然のことだったので、止めようと考える間もなく、とても深い井戸に落ちてしまったと後で気づいた。
• some way(何らかの方法、相当の距離)
• dipped(dipの過去形・過去分詞。沈む、急降下。すくいあげる。)
• so ... that ~(とても...なので~です)
• had not=did not have.(イギリス英語)
• a moment to think(考える間)
• found oneself(自分が~だと分かる、気が付くと[いつの間にか・知らないうちに]~している)
• falling down(落ちる、落下)
• well(井戸)
• to be (~になる(後ろが名詞)~されるようになる(後ろが過去分詞))
井戸がとても深いのか、とてもゆっくり落下しているのか、アリスが落ちている間、周りを見る時間はたっぷりあった。次はどんな不思議なことが起ころうとしているのだろう。
• either A or B(AかBかどちらか一方)
• fall-fell-fallen-falling-falls(落下、倒れる、転ぶ)
• plentyプレンティ(豊富、多量、たっぷり)
• look about(周囲を見回す、状況を考える)
• be going to happen(「…が起きようとしている」という意味。happen の場合には予定しないことが主語になることが多い。)
まずアリスは、この先何が待っているのかを確認するために下を見てみることにした。しかし暗すぎて何も見えなかった。それから井戸の横を見ると、そこは食器棚と本棚でいっぱいで、あちこちに地図や絵がかけられていた。
アリスは通りすがりに棚からビンを手に取った。そのビンのラベルには「オレンジマーマレード」とあったが中身が空だったのでとてもがっかりした。ビンを落としたら下にいる誰かを殺してしまうと思ったので、落ちながらも食器棚に戻した。
• try-tried-trying-tries(試す、裁判する)
• look down(見下ろす、下を見る)
• make out(作り上げる、上手くやっていく、見せ掛ける、理解する、イチャイチャ、主張、証明)通常イチャイチャするなど大人な意味でつかわれることが多い。
• too...to ~(~すぎて~できない、~するには~すぎた。否定的な意味を持つ。)
• cupboard(食器棚)
• shelves(棚。shelfの複数形。)
• hang - hung(つるす、高い所にかける、下げる、うなだれる、首吊り)
• upon(onと同じ意味。uponはフォーマルで華やかな響きがある。)
• peg(ひっかけて留めるもの)
• took down(take down、下げる、降ろす、飲み下す、記録する、コンテンツなどを削除する、停止させる)
• jar(ビン、かめ)
• disappointment(失望、期待外れ、がっかり)
• empty(中身のない、空の)
• fear(恐れ、不安、心配、気遣い、可能性)
• underneath(アンダーニス、下に、底に、心の底では、根は)
• manage(使う、何とか成し遂げる、してしまう、操る、管理・運営する)
• kill someone(誰かを殺す)
• past(通り過ぎる(時間))
「さて!」とアリス。「あんなに(such)落ちた後なら、もう階段から転がり落ちるなんて何とも思わない!家に帰ったら私がどれだけ勇敢か、みんなが思うでしょうね!ええ(why)、たとえ私が家のてっぺんから落ちたって何も言わないはずよ!」(どっちもその通りになる可能性が高かった→※パブリック翻訳版では「そりゃあそのとおりでしょうけど」)
• tumble(転落する、倒れる、転ぶ、転びまわる、あわてふためく、宙返り)
• stair- stairs ステイアス(階段)
• think nothing of(何とも思わない、~しても平気でいる)
• brave(勇敢な、勇ましい、立派な、派手な、すばらしい)
• they'll all think(みんなが思うことでしょう)
• even if(たとえ~だとしても)
• likely(ありそうな、本当らしい、もっともらしい、見込みのある、あつらえ向きの)
• very likely(おそらく、多分、可能性が高い)
下へずっと落ちていく。終わりは来るのだろうか?
「今のところどのくらいの距離を落ちているのかしら?」アリスは周囲に言った。
「地球の中心に着いてしまうわ!4000マイルくらい落ちたと思うの・・・」
(あなたは分かっていると思うが、アリスは学校の授業で距離を学んだけれど、この場で知識をひけらかす時ではなかった。それを聞くものは誰もいなかったからだ。それでもその言葉を言うには良い練習だった)
「そうね、正しい距離はだいたい・・・でもここまでの緯度と経度は?」
(アリスは緯度と経度どちらもわけがわかってなかったが、かっこいい言葉を言いたかったのだ)
• I wonder ~(~かしら?~なのかな(疑問・推測))
• miles(かなりの距離)
• by this time(この時までに、今頃は)
• must be(でなければならない、でなくてなんだろう)
• near(空間・時間的に近く、ほとんど、まだまだ~でない)
• centre(中心、イギリス英語。アメリカ英語だとcenter。)
• four(4)
• several(いくつか、2~3個よりは多いがmanyほどではない。一部の、各自の)
• sort(分類、種類)
• opportunity オパチューニティ(好機、いい機会、チャンス)
• no one(誰もいない)
• latitudeラティチュードゥ(緯度(略→lat)、自由)
• longitudeロンジチュードゥ(経度(略→lon))
• grand(壮大な、豪華な、贅沢な、荘厳な、楽しい快適な、重要な)
すぐにアリスはまた独り言を言い始めた。
「もしかしてこの地球の終わりまでずっと落ち続けることになるの!?下に出て人が逆さまに歩いてたら面白いわ!その嫌悪(antipathies)は、あー―」(間違った言葉を言ってしまって、今回は誰もいないことにむしろ喜んだ。→※対蹠地(antipodes)といいたかった)
「だけど、その人たちに国の名前を尋ねるべきかしら?あなたはご存じでしょうがお願いです、マダム、ここはニュージーランドでしょうか。オーストラリアでしょうか?」(アリスは話しながらおじぎをして―考えてみて、落ちながら空中でおじぎをするなんて!あなたはそんなこと考えたことある?)
「マダムは『なんておバカな小さな女の子なんでしょう!』と考えるかしら。そんなのダメよ。尋ねることはやめて、どこかに書いてあるもの(※看板とか)を見るほうがいいわ」
• presently プレゼントリー(まもなく、やがて)
• right through(~間ずっと、始めから終わりまで)
• come out(出てくる、現れる、知れる、わかる)
• downward(下へ行く、下方への、下向きの、衰える、堕落する)
• head downward(下向き)
• antipathy アンティパシー(反感、毛嫌い、嫌悪、アンチ)
• アリスは antipodes 「対蹠地(アンティパディーズ)」と言いたかった。
• 対蹠地(たいせき、たいしょ)は地球の反対側の地のこと。
• 対蹠地の人間は対蹠人 antipodean と言って、ルネサンス期には、アリスが考えたような奇妙な人間たちが想像されることもあった。
• rather ラザー(思ってたより、予想以上に、むしろ、かなり)
• Ma'am マアム(sirの女性版。敬意をもって女性をよぶときの言葉。イギリスでは女王や権威ある女性をよぶときに使われる。)
• curtsey コーツィー(ご婦人のおじぎ。相手への敬意を表すため、ひざを折って片足を後ろに引き、身を低くするおじぎ。)
• fancy(空想)
• ignorant イグノラント(無知・無教養)
• perhaps パーハプス(もしかすると(確信のなさを表す))
もっと下へ落ちていく。他に何もすることがなかったので、アリスはまたすぐに話し始めた。
「ダイナは今夜とても寂しがるでしょうね。考えるべきだったわ!」
(ダイナは猫のことである)
「ティータイムに彼女にミルクをあげることをみんな思い出すといいけど」
• saucer(受け皿、ソーサー(ティーカップの下に置く皿))
「私の可愛いダイナ!一緒に落ちればよかった!この空中にはねずみはいなくて残念だけど、コウモリを捕まえてくれるかもしれないわね。ネズミに似てるもの、でしょ?だけど猫はコウモリを食べるのかしら?」
• dear(親愛なる、かわいい、いとしい、なつかしい、高価な)
• might(mayの過去形。~かもしれない、~してもいい、~でありますように)
• mice(mouse ネズミの複数形)
• I'm afraid(残念だけど、せっかくだけど)
• bat(コウモリ)
そんなことを言っているうちに、アリスはとても眠くなってきた。独り言を続けていたが、だんだんぼんやりしながら、
「猫はコウモリを食べるの?猫はコウモリを食べるの?」
• in a dreamy sort of way(寝ぼけた感じで、ぼんやりと)
in(こういう感じの声で「前置詞」)
dreamy sort(夢を見ているっぽい、夢のような類)
of way(やり方で)
そして時々「コウモリは猫を食べるの?」あなたは分かると思うが、アリスはどちらの問いにも答えることができなかった。どちらに言葉を置こうが(※言葉の並びが間違ってても)大した問題ではなかった。アリスは居眠りし始め、ダイナと手をつないで歩く夢を見た。アリスはとても真剣に言った。
「さあダイナ、本当のことを教えて頂戴。あなたは今までコウモリを食べたことあるの?」
その時突然、ドスン!ドスン!アリスは小枝と枯れ葉の山の上に落ちた。落下の終わりがきたようだった。
• much matter(大した問題、大事)
• doze - dozing(居眠り)
• earnestly アーネストリー(まじめに、真剣に、熱心に)
• thump ツォンプ(ゴツン、ドシン)
• upon(~の上に)
• heap(たくさん、多数、積み上げる、積み重ねる)
• a heap of ~(~の山)
• sticks(小枝)
• dry leaves(枯れ葉)
アリスは無傷だったのですぐに飛び起きた。見上げてみると頭上には暗闇が広がっていた。前方には長い廊下が続いていて、まだ白いうさぎが急いでいるのが見えた。(※この場合のdownは道や通路などをまっすぐ行くという時のdown)
• jump up(飛び起きる、跳ね上がる)
• overhead(頭上)
• passage(通路、廊下)
• sight サイト(見える、見つける、視界、景色、目標、近い将来、意見)
• hurry down(駆け込む、急いで降りる)
見失ってしまわないようにアリスは風のように駆けて追いかけると、ちょうど曲がり角にいたうさぎが何か言い始めた。
「ああ、私の耳とおひげちゃん、もうこんな時間だ!」
うさぎのすぐ後ろにいたはずが角を曲がると、すでに見えなくなっていた。ここは低い長い広間で、天井にはランプが一列に吊り下がっていた。
• away(離れて、向こうへ)
• Oh my ears and whiskers→Oh my God!とかのうさぎさんバージョン
• whiskersウィスカーズ(飼い猫の愛称、ひげ)
• it's getting late(もうこんな時間だ、こんなに遅れてしまった)
• close behind(すぐ後ろ)
• no longer(もはや~じゃない)
• lit(lightの過去形・過去分詞。明かり)
• row(列)
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