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バカが自殺未遂した時の話②

前回までのあらすじ

①を読んでください


大学病院ッ!着ッ!

マッチョの人といるからか救急車って意外と狭いんやな…なんて思いながらうとうとして騒がしくなったのでおっ着いたか?なんて思ってました。デカ!!!!大学病院デカ!!!!最初に担ぎ込まれたところとはなにもかもサイズが違う。しかも救急車ごとスペースに入ってそこから専用のエレベーターでストレッチャーで上のフロアに上がるみたいです。ほへ〜めっちゃすげえ。やっぱ大学病院は違うぜ。なんて感動しながら上に運ばれて行きました。余裕こいて見物してられたのはここまででした。


地獄スタート

まず移動されてきたので詳細な状態を検査しましょうということでCT検査をうけることになりました。この時の私はまだ身動きが取れない状態で自分がどうなっているかも知りませんでした。説明されたかもしれないけど暴れてて聞いてない。なんか全身をガチガチに固められてる。あとなんか顔がおかしい。首が動かないので上体を起こすなんてことも無理でした。ななせさん色々検査しますね〜なんて言われながら爆速でストレッチャーごと検査室前に運ばれました。CT検査、超怖い。入院する前も何度かMRI撮ったり経験はありましたが自分が一切身動きも取れずなんかデカい検査機器に入れられる。その時私はパニックに陥り動かさない体を動かそうとして必死に逃げようとしていました。音がめちゃくちゃ怖い。しかもなんか閉塞感がすごい。ぼろぼろ泣きながら検査中に身をよじるのでうまく撮れず3回くらいやってうーんダメそう…ということで断念されてしまいました。


救いは若干あった

パニックで大号泣している私に差し込む一筋の光…もといイケメン医者。以降彼のことはイケメンと呼称します。イケメンが「もう少し落ち着いたらやりましょう。大丈夫ですよ。病院いるので。」なんて優しい言葉をかけられてありがとう…イケメン…。私は今どうなってるんだ…。と思いながらCTを諦めて両親が別室に連れて行かれました。私は泣き疲れたのか眠ってしまいました。ウトウトしている私にイケメンは爽やかに微笑みながらじゃ、手術頑張りましょう!


え?????????????

眠気を消し飛ばすイケメンの一言。まあ移送されたので手術するのは当たり前なんですがその時はなぜかすると思ってませんでした。オメーは何しにきたんだ。軽くパニックを起こしかけたところで酸素マスクみたいなやつをつけられてスーッと意識を失いました。それ以降コイツは何かと暴れようとしたりパニック起こすので酸素マスクみたいなやつでなにかを投与されてました。寝てたので眠剤とかかなと勝手に思ってます。


おはよう新世界

次に目覚めた時はHCUでした。なんか体がうっすら痛い。目を開けていることすらしんどくて薄目だったと思います。ブス。イケメンによる手術宣告の後知らぬ間に手術することが決まり、知らぬ間に手術は終わっていました。以前より体に少し痛みを感じつつ無機質でなんかメカメカしいものが設置された部屋でとてつもない疲労感に襲われて私は2日ほど眠りかけていました。


超高級個室


私が自殺をおすすめしない理由は失敗するととんでもないダメージを受けること、財布です。私は精神的に問題を抱えている患者なので個室をあてがわれました。デカい、広い。後にふざけて母にここいくらくらいしたの?って聞いたらすごく真面目な顔で今はその話をしたくない。でも何も心配しなくていい。とすごい圧をかけられました。今でも私の手術や入院費についていくらかかったのかを教えてもらっていません。めちゃくちゃ高いであろうことを察しているので私も聞いていません。


イケメンの再来

HCUからクソデカ個室に移動して数日後、おはようございます~と扉を開けて入ってきたイケメンとそうじゃないお医者さんと看護師さん、と大学病院なので学生さんもいました。私みたいにはならないで欲しい。
この時初めて私は自分の体がどうなっているのかを聞きました。
左腕の骨折、左太ももの骨折、左膝粉砕、下顎粉砕。
顔がなんかおかしいというのは下顎がぐちゃぐちゃになっていたからでした。大学病院で手術するまではどうしようもないので固定してある状態だったそうで下顎にワイヤーとボルトを入れ、抜けかけた歯をなんとか差し込む。太ももはボッキリ折れたのでプレートで固定。いわゆる膝の皿も粉砕状態だったのでワイヤーやボルトを入れて固定。左腕は固定されてました。
まあこんな感じの手術をしました〜というイケメンからの爽やかな報告を受けて私ってこんな重症だったんだ…。私死にたかっただけなんだけど…。と愕然としました。リハビリがどのくらいの期間で〜、抜釘手術も予定してて〜、下顎に関しては出来る限り元に戻す処置は今後しますが年単位の時間かかると思います。なんて説明を聞きながらここまでの費用とおおよその完治までのとてつもない時間を聞いて、ここまで重症だったならいっそ死んだほうがマシだった。本当に心の底から思いましたしこれは自分のとった行動の結果だというのをまざまざと見せつけられた気がして初めて「自殺は成功しなければ意味はない」というのを噛み締めました。


次回 入院生活&リハビリ編