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J-POPの英語歌詞・字幕を味わう Part5 livetune feat. 初音ミク「Tell Your World」②

本シリーズの意図

こんにちは、これが136本目の記事となったすうじょうです。さて、今回は前回のlivetune feat. 初音ミク「Tell Your World」の英語訳歌詞を味わう続きをしていきたいと思います。毎回これを書いていますが、このシリーズでは、Youtubeにアップされている日本のアーティストの音楽動画の歌詞の英語字幕や全編英語の歌の歌詞、英語でセルフカバーしたものなどの英語を味わっていきます。それらは、アーティストが公式に訳したものから、Youtube利用者が訳したものまで様々あります。本記事では、アーティスト公式で訳したと思われる英語歌詞を中心に、文法はあまり気にせずにただ日本語をどのように英語へと変えたのかという部分に注目して、その英語歌詞を感覚的に味わって(訳に対する批判はしません)、同時にそこから英語の表現や単語を学んでいこうとするものです。注意点として、基本的に歌詞全体ではなく、一部のみを取り扱います。また、歌詞への感想は私個人の勝手な解釈で、人によって色々違っていいと思います。ちなみに私は英語はそこそこできる程度なので、分からない単語や表現もあります。そのときは、ネットや辞書で調べて補います。(訳はDeepL翻訳を参考にしています)

前回の内容もぜひ読んでください

この記事は、前回①の続きなので、気になった方は以下の記事についてもぜひ読んでいってください。

「Tell Your World」歌詞英語訳を味わう②

かざした手の隙間を伝う声が
The voice flows through my hand held against the light

この部分は英語での表現の工夫が感じられます。直訳では、「光を後ろにして握った手に声が流れる」となります。かざした手という光景を光を背にしてと表現しています。いいですね、理解してもらう必要はないですが久々に少し興奮してきました。

ふと動いた指先刻むリズムに
On the rhythm my fingertips suddenly make

ここでは、直訳では「指先が突然作ったリズム」となっています。私の解釈ですが、suddenlyという単語から日本語のふと動いたというのが自分の意志と関係なく動いたという風に感じました。

ありったけの言葉乗せ空に解き放つの
Spread all words of the heart into the sky

ここでは、①で扱った最初の方の歌詞「胸に秘めた言葉乗せ空に解き放つの」の英語訳と対比的な構造となっています。前回は心の秘密の言葉と表現していましたがここは「心のすべての言葉」と表現しています。ありったけというのを胸に秘めていないものも含めてという風に表現しています。気持ちの変化が感じられていいですね。前回触れたことと同じになるのでこれ以上ここだけの歌詞の感想は言いません。

遠く彼方まで穿つ
Reaching over the faraway distance

ここを直訳すると、「遠く離れた距離を超えて届く」となり、穿つというのを言い換えています。このような能力は、大学入試でも大事と言われますよね。

奏でていた 変わらない日々を疑わずに
I had been playing the tune without a doubt about the rhythm of my days

ここは文法的には、過去完了進行形ですが、意味的には「日々のリズムを悪いと疑うことなくあのときまで曲を弾いていた」となります(この訳は、過去完了進行とdoubtとを意識しています)。doubtから勝手な推測ですが、変わらないことが悪だと今は考えていると思われます。

朝は誰かがくれるものだと思ってた
I had thought the coming of mornings is a given

ここでは、文法としては過去完了ですが、意味的には「あのときまで朝が来るのは当たり前だと思っていた」となります。誰かがくれるというのは先にあった英語の「is a given」を直訳したような印象すら受けます。

「Tell Your World」単語を学ぶ②

今回の対象範囲内の英語歌詞の中で、取り扱っていない部分も含め個人的に勉強になると思った単語表現とそれを使った例文を並べています。今回は扱う単語数が少ないです。

This is a given もちろんだ、それは当たり前です
例:According to modern science, the heliocentric theory is a given.
  現代の科学によると、地動説は当たり前です。

even for a second 一瞬
例:They don't want to waste even a second of my life.
  彼らは一秒でも人生を無駄にしたくない。

終わりに

今回は、livetune feat. 初音ミク「Tell Your World」の英語訳歌詞を最後まで味わっていきました。今回は英語表現から考察することが多かったです。

今回も英語カバーではない訳を味わうことができました。しかし、①で紹介しましたが、非公式?で歌うための訳も存在するのでそれも気が向けば取り扱います。その際は、③、④と続けます。Part6以降が投稿された後に急にやるかもしれません。

①と合わせて振り返ってみると、久々にこのシリーズをやって少し懐かしい気持ちがあります。英語に直訳するだけでなく、日本語の情景をどううまく表現するかも大事だとよく分かりました。また、やはり英語歌詞から元の歌詞について解釈というか考察するのも久しぶりで楽しかったです。

次回Part6か上にも書いたこの続編?は、書く時期が不明ですがPart6ではもちろんまた別の曲をテーマに味わっていく予定です。次回はどのような表現との出会いと日本語→英語の訳に対する感動が待っているのか今から楽しみです。では。

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