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収束

新型コロナウィルス感染症の「しゅうそく」という字は「終息」と「収束」のどちらが正しいのだろう。

辞書的には「終息」は事態が終わりに向かう(to end)で、「収束」はどこかにある一定のところに収まる(convege)という点でちょっと違うようです。終息は収束の特別な場合をいう。

コロナに打ち勝つ意味なら「終息」が本来で、コロナと共存する意味なら「収束」でもいいと思います。

いずれにしても、収束させるために様々な感染症の拡散を防止するための対策を講じてきている今日な訳ですが、一番わかりやすいのが「終息」ですが、コロナがゼロになるとも考えにくいので何らかの対応によってある意味で共存できる方法を考えてある種の「収束」を取るなど、いろいろ言われています。

さて、収束というのはある一定の値Aに向かっていないといけません。その意味は点列の十分遠くを考えれば、その点Aとの距離がいくらでも小さくできることを言っています。「点列」というと1番、2番、・・・と番号付けされた無限の列をイメージしますが、一般には番号付けでなくても時間のような連続無限(べったりとした無限)と呼ばれる無限を考えても同様の定義です。

つまり、「任意の誤差の基準ε(イプシロン)を決めたとき、十分大きな時間Tをとって、その時刻T以降のすべての時刻tでの点列の点とAとの距離が誤差εより小さくできる」という性質でもって点列がAに収束すると定義される。

その収束先Aをどこに見出し、そのAに収束するようにするには我々人類がどんな動きをすればよいのだろう。

今は緊急事態宣言などにより感染症の状況の変化を観察したり、その間に新しい生活様式が出てきたりと、少しずつ変化しています。そうやっているうちに、なんとなくぼんやりと収束先Aはこういうものじゃないかというのが見えてきているのかもしれない。

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