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言葉…魂魄

「名」によって世界を切り分けるから、何事もうまくいかなくなる。
「名」の切り分けをやめて、ものごとのあり方に沿うべきだ。
かくて聖人は、何もしないで統治し、何も言わずに人々を導く。

そもそも、万物の振る舞いには、始まりさえなく、
そのあやういありさまには、あなたの予期など何の役にも立たない。
それが何事かを生み出したとしても、そこに留まることはない。
それはひたすら、留まることがなく、
それゆえに、消え去ることもない。
あなたは、切り分けられない危うい世界に、漂うしかない。
「名」に縛られてしまえば、いくらもがいても、
自分を害することになるだけだ。

P25


あなたの身体は「はく」という名のエネルギーが統御とうぎょしており、
あなたの精神は「こん」という名のエネルギーの流れそのものである。
その魂魄こんぱくが調和していないと、
あなたの具合は悪くなる。

あなたはいついかなる時であっても、
あなたの身体の魄を、
あなたの精神の魂と、
調和させて心身を統合し、
その状態から離れずにいられるだろうか。

あなたは、天地に満ちるわが身に取り込み、
しっかりと捉えて離さず、
生命エネルギーを充満させる、
柔らかな赤ん坊のようになることができるだろうか。


子どもを見送るために
ひとり道を歩く
カサカサ、ガサガサと
上着の擦れる音がする。

鳥のさえずりがきこえる
あぁ、あっちの方でも鳴いている。

うっすらとはく息がしろい
朝の寒さが空気をピーンとさせている。

歩きながらふと、
「この空間はわたしである」
と思ってみることにした

そうしたら腹の方からあたたかい何かが
足の先の方まで広がっていくのを感じた。

もう一度、「この空間はわたしである」
と思ってみた
足の先まで広がっていくのと同時に
今度は上の方まで
腕をとおり手の方まで広がってきた。

あたたかい何か。
「個」の境界線をゆるませる何か。

その言葉を心のなかでつぶやいたときだけ
不思議な感覚がやってきた。
そんな今朝のできごと

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