人種差別

 チュニジアの作家であるアルベール・メンミ(Albert Memmi)によれば「人種差別とは、現実の、あるいは架空の差異に、一般的、決定的な価値づけをすることであり、この価値づけは、告発者が自分の攻撃を正当化するために、被害者を犠牲にして、自分の利益のために行うものである」とする.また、メンミは人種差別を広義と狭義に分類している.狭義の「人種差別主義者」は、「他者の生物学的差異に準拠し、それを利用してこの他者を苦しめ、そこから利益を得ようとする者である.これらの差異に基づく特徴を集めて、人種と名づける統一した集合とみなすことができると信じる者だ.他者の属する人種は不純で、憎悪すべきもの、自分の属する人種は純粋で、称賛すべきものとなる」とし、「広義の人種差別」は、「生物学的差異を無視するかどうかは別にして,別の差異を理由にして同じ態度を取ることに満足を覚える.やはり自分の価値を高め、他者の価値を下げることで、同じ行動,つまり言葉による攻撃か、実際の攻撃に向かうことになる」としている.Racial Discrimination.

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