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音声プラットフォームの社員が自ら話すチャンネルを立ち上げ、100回配信を続けてみた

自分が勤めている音声配信プラットフォームVoicyで、自らチャンネルを作り100回配信をしてみました。(チャンネルはこちら↓)

もともと、パーソナリティ(配信者)の立場でプロダクトの使い勝手を試したり、配信継続のボトルネックを実体験するために始めた試みです。

実際に100回配信を達成し、配信する喜びや苦労、どちらもずいぶん見えてきたのでここにまとめます。

1.音声は配信は楽だが大変。喋れること×需要のあることをうまく見つける

数ある発信手段のなかでも音声は非常に簡単なツールです。人は誰でも毎日のように喋っているから、それを録音すれば音声配信自体は出来てしまいます。

しかし、ただ話すと言っても、リスナーに伝わるように話すとなると話は別。ある程度の構成(話の順序など)を考える必要が出てきます。そこに必要以上に時間をかければ録音ボタンを押す手はとたんに重くなる。

なので正確には「発信自体は簡単だが、ちゃんと伝えようとすると大変」。

そこで必要になるのが、自然に話し続けられるくらいの知識があり、かつある程度の需要が見込める話題選びではないでしょうか。

他人よりも少しうまく話せたり、詳しく説明できる話題をまずは探し、その中でリスナーに受け入れられるものを選んでチャンネルを作る。それなら話題のインプットもしやすいはずです。

ちなみに私たちは観葉植物をテーマにしてみました。これは話し手の2人の共通の趣味が植物だったことが一番の理由ですが、コロナ禍で観葉植物ブームであることも少し考慮しました。

話者近影。左の長谷部と真ん中の私、渡部で話しております


2.配信し続けることで少しずつ、だが確実にリスナーが増える

話しやすいテーマ選びが出来ればあとは配信を続けるだけです。リスナーの聴取習慣化のため、音声配信は継がなにより大事と言われています。

2021年の12月から半年間、週3日ずつ配信して100回を迎えるまでの実際のリスナー数の変化を紹介します。

配信を休んだ年末年始を除き、概ね右肩上がりで推移しています。チャンネルフォロワー数も今では600人を超えました。

5月にグラフがハネているのは、Voicyのハッシュタグテーマにマッチした放送を作れたこと。これによって露出され、リスナーが伸びました

そこからリスナー数がベースアップしたように見えます。Voicyのパーソナリティさんはぜひハッシュタグテーマや、タイムリーな話題に乗ってみると良いと思います。

3.リスナーの反応はなによりの栄養!

ツイッターやインスタグラムと音声で大きく違うのは、リスナーからのリアクションの絶対数です。これは現状Voicyもそうですし、どの音声プラットフォームも課題として抱えているはず。

音声はスマホ画面を見ずに聞くシーンがほとんどですし、聞き終わったらシェアやいいねをせずにアプリを切ってしまう人も多いでしょう。だからこそ、リスナーさんからの反応はとにかくうれしかった!リスナー数の増加以上に、毎回の放送につくコメントがありがたい。忙しいときでも更新スケジュールを守る大きなモチベーションになりました。

あまりにも出来過ぎですが、100回目の放送には、一緒にこの配信をしている長谷部さんにベビーが生まれ、コメント欄も盛り上がりました。

毎回のようにコメントをくれる常連さんも少しずつ増え、声を起点にしたコミュニケーションを楽しんでいます。

これをサービス提供者の立場で考えると、こうした交流がより活発になされるプラットフォームであった方がいいのかなと思わされます。音声配信は基本目の前のスマホに1人で話しかけるだけですから、反応がないと続きません。それこそ配信初期はまだリスナーも少なく「俺ってなにやってんだろ…」になりがち。事実、ポッドキャストは最初の1放送で配信をやめてしまう人が全体の25%、というデータも見たことあります。

最初の「音声配信を始めよう!」のモチベーションから、自分の配信にファンがつくまで続けるところのサポートの仕組みはやはり考えていかねば…と感じました。

4.編集できない制約は継続にかなり効く

ここはいったんVoicyに限った話です。Voicyは一度収録したら編集ができません。そのまま出すか、お蔵入りの二択です。音声コンテンツとしてこだわりたい人に合わないでしょうが、音声も動画も、とにかく時間がかかるのは収録後のプロセスなんです。

聞けば聞くほど気になる箇所は出てきますし、「いや〜ちょっとこれは出せないかなぁ」と思うこともしばしばです。

でも、音声で大事なのはまず配信のリズムを掴んで続けること。続けることがリスナーが増えるし、2に書いた通りハッシュタグ企画にハマって伸びることもあるし、なんなら自分ではイマイチと思った配信こそ「素が見えて良かったです!」なんて言われることさえあります。

どんどん放送を出せるVoicyの仕組みは良い。Voicyはサムネイルもつけられない、SEもBGMも配信者側では選べない。この制約が配信しやすさを生んでいます。

現状このへんのクリエイティブをこだわりたい人に向けたサービス提供が出来ていないのは課題ではあるのですが、一度それを提供するとどうしてもそっちにパーソナリティの手がかかってしまい、肝心の発信内容を磨く時間が減るトレードオフもあります。今後ますます増えるであろう音声配信需要に対し、Voicyがどうしていくかは要検討でしょうか。

★★★

ここまでが100回の音声配信をしてみて感じたところ。配信スケジュールを守るのがツライときもあったけど、なんとかやり切れました。

ここで得た知見は必ず社内に共有し、今後のサービス開発に生かします。Voicyリスナーのみなさん、期待していてください。

Voicyでパーソナリティとして発信してみたい方はこちらのリンクからどうぞ。審査チームが応募内容を拝見し、合格者の方には応募から概ね1〜2週間でご連絡させていただいています。

続編)200回配信してみての気づきはこちらから


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