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妄想が進み過ぎる曲③ -‘The History of Wrong Guys’ (ミュージカル‘Kinky Boots’より)

今回は妄想が進み過ぎて何度も聴いてしまう曲、第3回目です。曲はミュージカル‘Kinky Boots’の‘The History of Wrong Guys’(「間違いだらけの恋の歴史」)です。

タイトルからして不穏で素敵ですが、元気のない時にも思わず笑ってしまう大好きな曲です。Spotifyで最近のヘビロテ1位になっているのですが、その魅力を探ってみます。

といいつつ、私は‘Kinky Boots’はミュージカルを見たことがなく、映画で見ただけの知識です。また英語もざっくり理解です。どうぞご了承下さいませー。

1.何故妄想が進むのか

過去2回は以下2曲をご紹介しました。「望み薄・片思い系」と勝手に分類しています。

同じカテゴリで他にも好きな曲はたくさんあるのですが、別の妄想が進むカテゴリとして、「ラブコメ系」があります。その一つがこの’The History of Wrong Guys’です。

このカテゴリの曲で妄想が進みまくるのは、自身の乏しい経験ではなく、テレビや本からこれまで得た恋愛にまつわるエトセトラが効いているからだと思います。主人公(女性)に「わーかーるー!」と共感したり、「いやいやいや、極端過ぎる・・・」と呆れたり、友達と話してる気持ちになるのです。

2.作品紹介

ミュージカル‘Kinky Boots’の作品の紹介は以下です。

経営不振に陥った老舗の靴工場の跡取り息子チャーリーが、ドラァグクイーンのローラに出会い、差別や偏見を捨て、ドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生する過程を描いた本作品は、2005年のイギリス映画「キンキーブーツ」をミュージカル化したもので、シンディ・ローパーのパワフルで最高に魅力的な書き下ろしの楽曲の数々が大きな話題を集め、今もなおブロードウェイで人気を集める大ヒット作品。

以下公式サイトより抜粋。

’The History of Wrong Guys’は靴工場で働くローレンという女の人が、工場を引き継いだチャーリーを好きになっちゃったかも!とわたわたする曲です。ローレンが可愛いんですホント・・・。ということで好きな所をいくつか紹介します。

英語の歌詞は以下に載っています。タイトルで検索すると日本語訳をしてくださっている方もいらっしゃいます。

好きな所①ときめく心と理性のぶれ幅が楽しい

最初から最後まで切なさとときめきがちりばめられて、「ああ、少女漫画っぽい・・・だいすき」と頬が緩みます。現実がどうであれ、こういう展開はいつになっても楽しいです。
最初の歌詞は以下です。

Oh no, you don't dare
Girl, girl, girl, I'm warning you!
No! I think I have a crush. I can't
I think I'm falling for him
Oh no
Why not?

ざっくり理解ですが、ローレンは「やだ、(チャーリーのこと)好きになっちゃったかも!うそ、やめてよ。でもどきどきする・・・これって恋な気が・・・えー・・・」と苦悩した後、「ま、いっか」と不敵に言い放ちます。

その後は「女って間違った選択を繰り返すものよね。」と冷静に自嘲しつつ、「昔はさえなかったのに、今は素敵に見える。」とか言ってしまいます。

そこでチャーリーをどんどん気になっている自分に気づき「あああ」とまた悩みつつ、’ Another chapter in the history of wrong guys’、「間違った恋の新たな1ページだわ~。」と思う・・・みたいな気持ちの揺れが続いて楽しいのです。

今のチャーリーを褒めつつ、昔は「あー!!」っみたいな(ダメな)感じだったのに、とか失礼な発言がちょいちょい挟まれるのも正直で笑っちゃいます。

ちなみに’Wrong’は’Right’(結婚相手として理想的)の反対の意味と理解しています。英語の授業でMr. Right(=理想の相手)という言い方を知った時のことを思い出しました・・・。

好きな所②ガールズトーク感を楽しめる

女友達と恋バナをしている感じで、つい真面目に応答したくなったりします。
例えば曲の中盤で、チャーリーに彼女がいることが分かり、更にローラは悩みます。

He's got a girlfriend, you flake!
Why are they only nice when they're unavailable?!

ここは「何でフリーじゃない時に限って男っていい感じなの?!」という感じですが、これに対して「いやさ、さえない『あー』の状態の時に魅力に気づかなきゃいけなかったのよ・・・。彼女が出来て自信と幸せに満ちた後では遅いのよ・・こういうのも先見の明が必要よね・・・」みたいに思ってしまって、自分でも何を偉そうにと苦笑いしてしまいました。

ちなみに以下がローレンの男性黒歴史です。「一緒にいると不安になる」とか「私よりママが好き」とか、私まで「あああ」と叫びたくなりました・・。

The history of wrong guys:
Chapter One - He's a bum
Two - He's not into you
Three - He's a sleaze
Four - Loves the girl next door
Five - Loves the boy next door
Six - Don't love you no more
Makes you insecure
Makes you so unsure
Is so immature
Loves his mother more
Or
Has a girlfriend named Nicola

3.舞台の様子

DVDが手に入らず、ミュージカルの舞台が見れなくて残念なのですが、以下のページから少しだけ様子が分かります。彼女がいると分かる瞬間で終わっています・・・。

くるくるコミカルな動きで面白いなーと思っていたら、2016年の日本公演の時のローレン役のソニンさんの以下ブログに、動きが指定されていると書いてありました。演じるほうは大変そうです。

3:ローレンのソロナンバーTHE HISTORY OF WRONG GUYSをソニンさんとして作り上げる過程で苦労された点を教えてください。

実はこの曲、ほぼ決まっているのです、動きや演出(演技など)など全て指定されている。歩く歩数が決まっているところもあるんですよ。基本音楽を使ってすべて動いているので、音に合わせて歩いてたり(これ気づく人いないと思うけど、実は。)

4.終わりに

ざっくりとした訳とイメージで恐縮でしたが、大好きな曲について語れて満足です。ここでネタバレは控えたく、彼女の恋の結末が気になる方は、検索して下さいませ。

ローレンの俯瞰する感じ、悲観しながらも明るい感じが何とも癖になって、これからもリピートすると思います。いつか舞台を見たいなーというのが密かな目標です。