編集部ピックアップ『元天使』
作品紹介
僕の好きな人は、元天使だった。
著:吉川結衣
優しくて切ない恋の物語
彼女との出会いは、下校には早すぎる時間帯のとある晴れた日。
すれ違いざま、崩れ落ちた空をすばるは助け、二人の交流が始まった。
高校1年生の空と小学6年生のすばる。は晴天の日に交流を重ねる。
晴天の日に限って背中が痛む空を助けることで。
2人の関係はすばるが中学生になっても続いた。快晴の日に空を助けるために学校を休むすばる。
そして、彼女から明かされる。
「わたしね、本当は天使だったの」
少年時代、年上の女性は近くて遠い存在だった
2人の優しい会話とお互いの傷を思いやる様子が読んでいる人の心を温める。そんな小説でした。
それと、すばるの思いが切ない。
空の優しさと彼女の天使ゆえのどこか達観した雰囲気と包容力が、彼女が手の届かないところにいると感じさせてしまうと同時に、親近感も生み出している。
ああ、なるほど、天使っぽいと思った。
2人の行く末は、すばるが高校生になったとき、大きな転機と共に訪れる。少女の心は、地上にあるのか空にあるのか。少年の思いは、恋なのか憧れなのか。
是非、見守ってあげて欲しい。
作品URL
https://sutekibungei.com/novels/f7ebbdd1-6a0a-4907-95cb-7fcbcd2c1361
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