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grandfather 「泥棒が来たときに使うんだよ」

闇バイトによる連続強盗事件のニュースが続いている。「最近、物騒で怖いよね」と近所に住む友人に話すと、「うちの前のアパートにも空き巣が入ったらしいよ」と教えてくれた。
そういえば、うちの隣の家にも泥棒が入ったと言って大騒ぎになっていたっけ。身近なところで泥棒犯罪が増えている。

「泥棒は、窓を割って入るのが手口だから、気をつけてくださいね」と警察から言われた友人が、念のために自宅の出窓を確認してみたところ、外側のガラス面に手形らしきものがべったりと残っていたと聞いた。
「もしかしたら、うちにも入ろうとしていたのかも知れない」と声をひそめビビりながら話してくれた友人のコトバに背筋が凍る。
うちの玄関は開けっ放しにしていることが多かったので、これを機会に戸締りを強化しようと母と話し合った。

泥棒と言えば、漫画「サザエさん」の中に、手ぬぐいをほっかぶりして、唐草模様の緑の風呂敷をかつぐ定番化されたイメージの泥棒が出てくる。いつもサザエさん一家を縄でぐるぐる巻きにして犯行に及ぶ泥棒。怖いけれどどこかユーモラスもあるシーンで、こどもながらに印象に残っていた。
昭和のコント番組でも、手ぬぐいをほっかぶりして唐草模様の風呂敷をかつぐ定番化された「泥棒」は登場していて、泥棒と言ったらこのイメージが反射的に浮かんでしまう。

しかし、なんで泥棒は、唐草模様の風呂敷を使うのだろうか。ネットで検索し、信ぴょう性のありそうな情報をまとめてみると・・・昭和の時代、唐草模様の風呂敷は大ヒット商品で、どこの家庭にもありふれていた。泥棒に入った家にも必ずあったので、泥棒は、手ぶらで入り、盗んだものは盗んだ唐草風呂敷に包んで逃げた。どこの家庭にでもある風呂敷だから、風呂敷に包んで盗品を担いで街を歩いていてもばれないから良かった、と、そんなところらしい。

実際のところ、「サザエさん」の原作者である長谷川町子さんの家は、泥棒によく入られたそうだ。実体験を漫画のネタとして膨らませていたのだろう。でも、あの時代、いわゆる戦後は、長谷川町子先生のお宅だけじゃなく、泥棒に入られる家は今より多かったんじゃないかと思う。

時代劇で、殿様の寝床の床の間に日本刀が置かれているのを見る。それと同じようなものが、亡くなった祖父の床の間にもあり、日本刀の代わりに木刀がいつも置いてあった。
子どもの頃、その木刀を取り出して遊んでいたら祖父にかなり叱られたことがある。祖父は「この木刀はおもちゃじゃないんだよ。泥棒が来たときに使う為にあるんだよ」と言っていた。

子どもながらに、泥棒と戦う祖父の姿が頭に浮かんできて怖くなり、どうかうちに泥棒が入りませんように、と祈っていた。

祖母は「戦後は泥棒が多かった」と言っていた。かつて祖父は自分の工場の上に家族で住んでいたこともあったらしく、工場の金属などがよく盗まれた。それを祖父が木刀を持って追いかけて行ったそうだ。

今、木刀に代わる我が家を守るものは何があるのだろうか、と泥棒対策のグッツなどをネットで検索している。庭に音のなる砂利を敷くといいとか、強化窓ガラスがいいとか日々是勉強中だ。

しかし、今の時代、地震、水害、火災などの災害対策も泥棒対策と同時にしっかりしなければならない。サバイブについて改めて考えてしまう。備えあれば患いなしであって欲しい my home sweet home ,

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