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人生の糧、勝手気まま

あの経験が今の役に立っている。今までの苦労が現在の自分を作っている。そういう言葉をよく聞く。本当か?確かに、本で書かれている人たちは、そういうふうに描かれている。本に書かれるくらいだから、そういうものなんだろうし、書き手もそういうように書いているのだろう。身近な人間でも、あのときの辛さに比べれば、今なんか何でもないというようなことを言う人もいる。そうなんか?髭男爵の山田ルイ53世が、ひきこもりは何の役にも立たなかったと言っていたけど、そういう方が本音なんじゃないか。自分も辛いことがたくさんあったが、その時その時で、その苦境を乗り切るのがせいいっぱい。それが、今の自分の役に立ったとは思えない。辛さを乗り越えるたびに、疲弊していく自分がいたりする。そういう意味では、それらの経験が今の自分をつくっているといえば、そうなんだけど。悪い意味でね。人生けっこう頑張ってきたなと思うんだが。どうなんだろう。見方の問題だなどと言われそうだけど、実感として、役立ったって感じられないんじゃ、そうじゃないんだろうと思う。もっと、楽に生きてくればよかったな。自分勝手に、気ままに。そんなふうに、思うんだよ、いま。

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