「サブスク!」の話を今度します
尊敬する遠藤さんのお誘いで、9月11日にサブスクをテーマにしたイベントに出演いたします。このCOMEMOの企画です!
すごく恥ずかしい話なのですが、サブスクの専門家と銘打っていただいているものの、当初「(議論に)ついていけるか不安ですが頑張ります!」と答えるくらいで、もちろん、サブスク型サービスの実態であったり、エコノミクスについて初級程度には理解しているつもりなのですが、昨今の「サブスク!」な感じをハラオチさせるべく、ただいまコソ勉しております。
前職の証券会社を退職して、MFを皆で創業して、最初に、ああ、楽しい、と仕事について思えたのは、ローンチして数か月経ったころの、ユーザーさんからのダイレクトなフィードバックが鬼レベルで熱かったことでした。一日に何通も、家計簿サービスの改善点を送ってくれて、それにすぐに返信すると、同じユーザーからのメールがどんどんたまっていくのです。なんだか運命を試されているようで、会社を代表してメールを打つわけですが、ドキドキする経験でした。Direct to customerサービスの醍醐味です。
まだプレミアムサービス開始前のタイミングだったので、サブスクといえないのかもしれないのですが、継続してサービスが育っていく期待値をユーザーさんと会社が共有していて、同じ未来を見ている感じは、大きな会社だとなかなか味わえないものだと思います。飲食店のように消費者を目の前に見る仕組みないと、どうしてもお客様は遠い存在になってしまいますし、とくに経済が拡大する時代は会社内を分業することの方が絶対に意味があったわけです。それが、付加価値やUXをCustomer Developmentを通じて発見する時代になったことで、このタイプの事業形態の価値が俄然上がってきたのだと理解しています。
昨今のSaaSという言葉と、現在の株式市場で評価されているPSRマルチプルに即した議論を見ると、資本主義上のビッグウェーブがMRRという概念にはあるのだと思います。ただ、商売のきほんは三方よしであり、Monthly Recurring "Value"がないMRRは長続きしませんし、そのValue自体はサービスとそれを作る組織が、漸進的でよいのでイノベーションを続けること、安住しないことにも依って立っているわけです。下記の本などはこのことを丁寧に記述しているなと感じます。
先述の「自分はサブスクの専門家なのだろうか」という観点で考えると、よく考えたら、マネーフォワードはサブスクの会社をやろうと思って創業したわけでもないのですよね。ただ、自然選択的に、未定義だけどイノベーションを届け続ける仕事に向いた料金体系であった、といえるのかもしれません。当然ですが、このビジョンを続けていくためには、数多のハードルがあるのですが、そういうこと、うまく整理できるだろうか。できるだけ整理して、イベントに臨みたいと思います。
そういえば、おおもとのお題に答えていませんでした。この1年間で一番個人的に「変わった!」経験をしているサブスク!サービスはAudibleコインです。私、英語の本を暗闇で子どもを寝かしつけながら聞いているのですが、毎月1500円で、一冊、2000円以上相当の本を聞けるプログラムです。気になった本がだいたい8時間くらいで、しかも物によっては本人の肉声で聞けるのですが、レイダリオさんとかミシェルオバマさんとかになると15時間越えものが登場してかなりの達成感にも包まれるし、英語の本、なかなか完読できない感じを克服できて、すごくお勧めです。Audibleであれば、今後どんな本が出るんだろうかとか、読書そのものの楽しみがやっぱり増えていく感じがあるので、いいサービスだな、と思っています。
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