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ミシュラン掲載人気店。話題のヴィーガン寿司を全種類食べてみた!

地球環境への配慮や健康志向が高まる中、欧米ではベジタリアン(菜食主義者)やヴィーガン(完全菜食主義)を嗜好する人が増えています。元々は1940年代にイギリスで提唱されたとのこと。2009年頃、イギリス留学時代にも、ベジタリアンやヴィーガンのクラスメイトが多くいたことに驚いたことを今も覚えています。
人種や食の文化も多様なサンフランシスコでも、もちろんヴィーガンレストランが多くあります。ヴィーガンレストランと掲げていないレストランに行っても、大抵のお店ではヴィーガンフレンドリー(菜食主義者も楽しめる)メニューが用意されています。ラーメン屋さんでも!
今回は、ヴィーガン寿司のレストランとしてミシュランにも掲載されているShizen Sushiを食べてみたので、ご紹介させていただきます。ちなみに、私はヴィーガンに興味はあるけど、現時点ではヴィーガンでもベジタリアンでもなく何でも食べる人です。

ベジタリアンの種類

まずは、ベジタリアンの種類をご紹介します。一口にベジタリアンといっても、その種類は様々です。細かく分けると16種類にもなるということなので、今回は大きく分けた主な6種類をご紹介します。詳しい説明は、ここでは省略しています。

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出典:https://eleminist.com/article/565?page=2
表は筆者作成

そもそも、ヴィーガンとは?

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先ほどご紹介した表の中で、肉や魚介類などの動物性食品を一切食べない【完全菜食者】の人々のことを【ヴィーガン/ピュアベジタリアン】と呼びます。ヴィーガンという言葉は、1944年に英国でヴィーガン協会(The Vegan Society)が創設された際に、ドナルド・ワトソン氏が命名したとされています。

"ヴィーガン主義は、人間の生活(食物、衣類、またはその他の目的)のため動物を搾取しない哲学および生き方です。 動物、人間、環境の利益のために、動物を含まない代替品の開発と使用を促進します。 
(出典:https://www.vegansociety.com/go-vegan/definition-veganism)
筆者訳

ヴィーガンフードの市場規模

ヴィーガンフードの市場規模は2018年時点で142億ドル、2026年までに314億ドルに達すると予想されます。2019年から2026年までのCAGR(年平均成長率)は実に10.5%にのぼります。また、市場調査会社のGlobalDataのレポートによると、 2014年から2017年の間にアメリカでヴィーガン人口は6倍になりました。そして、アメリカのミレニアル世代の7%以上が、消費者の健康的な栄養習慣に対する意識の高まりとヴィーガン製品に対する見方の変化により、自分たちをヴィーガンと見なしています。

出典:https://www.alliedmarketresearch.com/vegan-food-market
https://tokyovegan.net/ever-increasing-vegan-population/

ヴィーガン寿司とは?

今回、挑戦してみたのはサンフランシスコにあるSHIZEN Vegan sushi bar & izakaya。
ミシュランにも掲載されており、コロナ前は店の前にいつも行列ができており何のお店なんだろう?とずっと気になっていました。このレストランのシェフはヴィーガンやベジタリアンというわけではありません。香港生まれハワイ育ちのレイ・ワンとキン・ルイ、そして海洋保護問題に取り組んできた環境活動家のキャッソン・トレナーによって設立されました。アメリカで最初のサステナブルな寿司レストランTataki Sushi and Sake Barをオープンしたチームによって作られたレストランです。こちらも次回ご紹介します。

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今回は、握りを全種類オーダーしてみましたが、その中の一部をご紹介します。

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・アスパラガス(左上より右へ進む)
新鮮で茹で加減が完璧なアスパラ。にんにく、シトラスのきいたアイオリソースに七味唐辛子がアクセントになっている。
・オクラ
新鮮で肉厚なオクラを炭火で焼いていて、香ばしい香り。にんにくオイルとトリュフ塩で贅沢な味わいになっている。
・ロールの一部
パプリカのパートと、白い部分が何だったのかわからない。キャビアみたいなのもキャビアではない。イミテーションキャビアというものがあるらしいからそれかな。
・ゆば
アメリカでは中々食べれないゆば。何層にもなったゆばのふわふわミルフィーユに、アクセントにわさびが効いている。 
・赤パプリカ
見た目は本物のマグロのよう。メニューを見ずに口に入れてびっくり!じっくりとローストされているのであろう、赤パプリカにマスタードの効いたお醤油がすごく合う!
・豆腐
最初は何だかわからずに食べて、何だかお肉のようなコンビーフのような。台湾で食べたようなソーセージのようなちょっとエキゾチックな味。豆腐をsmoked and glazed with sweet shoyu(スモークして甘い醤油で艶がけ)ってメニューには書いてあるけど、それでこんな味になるのか不思議。
・ナス
西京味噌でマリネしてあるので豊かな味わい。表面が少しあぶりってあり、香ばしい。
・トマト
見た目はちょっとお刺身見たい。口に入れた瞬間何じゃこれはー?って感じだった。決してまずいとかではなくて歯ごたえはシャキッとしていて、甘酸っぱさ、どちらかというと甘さのがつよくトマトの旨味が濃縮している感じ。シャリと合わなさそうなのに、あってしまう、何だろうこのバランス感。
・アボカド
まず色が鮮やかで見た目が可愛い。完璧な熟し具合で、濃厚で風味が強いアボカド。ピンクのソースは燻製されたビーツでできたアイオリソース。レモンの皮が爽やかで、お醤油をちょっとつけるとウニにような感じ。
・しいたけ
肉厚なしいたけを、あまーいお醤油で優しくじっくり煮てある。娘も大好きな一品。
・焼き豆腐
甘いお醤油で煮て、炙り香りづけ。大根おろしとねぎがいいアクセント!
・グリーンマンゴー
びっくりな味わい。グリーンマンゴーのお漬物に柑橘の香りのするアボカドピュレがのっていた。これも合わなさそうだけど、不思議と嫌じゃない。歯応えがよく、フレッシュな香りもいい。

まとめ

ここには掲載できてないお寿司もありますが、このような感じで、全て試してみました。最初は、失礼ながら美味しくはないだろうなと全く期待していなかったのですが、どれもすごく美味しかったです!素材の良さ、仕事の丁寧さがぎゅっと詰まっていて、驚くほどの満足感がありました。お値段は、だいたい一貫$6~$8。結構いいお値段なので、それだったら本当のお寿司を食べたいという人も多いと思います。
これは、私の体験に過ぎませんが、私はヴィーガン寿司を食べて「知らない世界を知り」、「新しい世界に連れていってもらえた」ような感覚になりました。なかなか急にヴィーガンになる、食生活を変えることは難しいと思いますが、知らない世界を知る、挑戦してみることはちょっとワクワクする体験だと思いました。

当てはまるSDGsは?

今回の取り組みは、SDGsの目標に当てはめると、14の「海の豊かさを守ろう」。近年の環境汚染や魚の乱獲により海のバランスが壊れつつあります。限られた資源を守るために、代替品をたべるなど出来ることから一緒に取り組んでいきませんか?

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