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元メガベンチャー×元外資系金融によるFintech企業で僕が“楽しくものづくり“できる理由

日本初の「完全成果報酬型個人向け資産運用サービス」サービスをローンチさせた株式会社sustenキャピタル・マネジメント(以下、susten)。元DeNA×元楽天×元ゴールドマン・サックスの4名が起ち上げたFinTechスタートアップです。

同社は一体、どんなエンジニアが、どのようにものづくりをしているのでしょうか?

文系大学卒から不動産系Webサービスを経て、昨年、sustenの仲間入りを果たしたバックエンドエンジニア、安藤諒さんに内実を伺いました。

▼創業者取締役2名へのインタビューはこちらから

安藤 諒
2020年、早稲田大学国際教養学部卒業。高校時代にアメリカ、大学時代にイギリスへの留学を経験。趣味でコードを書き始め、大学時代にインターンをしていた不動産系Webサービスを手がける会社に新卒入社。2020年10月にsustenに入社し、『SUSTEN』のサービスインを経験。現在はバックエンドエンジニアをメインに、インフラにも携わる。

金融のアルゴリズムを、テクノロジーで形にする醍醐味

――sustenでの安藤さんの役割を教えてください。

安藤諒(以下、安藤) バックエンドエンジニアをメインに、インフラも少し手掛けています。

そもそも『SUSTEN』(サービス名。https://susten.jp/ )は、個人向け資産運用サービスです。

他社と違う特徴は、完全成果報酬型のビジネスモデルであること。

もうひとつ大きい特徴としては、元ゴールドマン・サックスにいた岡野、山口(※1)を中心とした金融畑のメンバーが最新の金融理論を取り入れ、アルゴリズムによる運用システムを内製していることです。

これにより、株や債券など世界中の金融商品をリスクとリターンに沿った3つのファンドで運用することができています。世界の経済成長の恩恵を享受しやすいタイプの「レッド」、景気に連動しにくい絶対収益型タイプの「グリーン」、リスクの低い守りに徹したタイプの「ブルー」があり、お客様の要望に適した配分で資産をファンドに振り分けて運用するスタイルなんです。

出典:https://susten.jp/how-it-works/

競合は多いのですが、金融ポートフォリオの部分をゼロから組み上げて内製しているFinTech企業はほとんどありません。

※1 現 susten代表取締役 最高経営責任者(CEO) 岡野 大、代表取締役 最高投資責任者(CIO) 山口 雅史

――金融側のメンバーが設計した運用のアルゴリズムを、ソフトウェアエンジニア側がシステムとして自動化して実装するイメージですか?

安藤 そうです。ファンド運用や税計算に詳しい金融メンバーが数式やExcelのモックアップを設計し、私たちエンジニアメンバーと議論しながら仕様を確定させ、システムの実装に落とし込んでいきます。

弊社はゴールドマン・サックス出身の山口がCIO(最高投資責任者)である一方で、DeNAで機械学習エンジニアをしていた益子(※2)と楽天で検索エンジンプラットフォームを開発してきた中村(※2)の2人がテクノロジーのヘッド(以下、Head)をしています。

※2 現 susten取締役 益子 遼介、取締役 中村 翔

そのため金融側とエンジニア側が互いをリスペクトしあう空気がまずあります。どちらが上になるでもなくうまいバランスで提案しあい、サービスづくりがすすむ刺激的なディスカッションとものづくりができています。

――安藤さんは具体的にはどのような仕事を?

安藤 バックエンド領域では主に言語としてはPythonを使い、他金融機関と弊社システムのAPI連携や、ウェブアプリ向けのAPI作成などをしています。インフラ領域ではAWSを使った運用面もみています。一時は、フロントエンドのGUIを触ったりもしていましたね。

サービスは2021年にローンチ済みですが、まだまだ足りない機能も多い。ひたすら作り上げているところです。

――エンジニアのスキルはもちろん、金融の知識も必要になりますね。

安藤 そうですね。ただ恥ずかしながら、私自身は入社時、ほとんど金融知識がありませんでした(笑)。

「約定?」「買付?」「売却?」といった具合に、金融関連の言葉すら知らないことが多く、金融取引の概念からけっこう時間をかけて勉強していきました。

ただソースコードを見ながら「なぜこうした動きをするのか」をみていくと、金融工学の裏付けが浮かび上がってくる。Headの2人がいつも、金融のビジネスロジックとの関連付けを説明してくれるので手を動かしながらどんどん興味が増し、金融知識が身についていった感があります。

実感している方も多いと思いますが、ロジックによって成り立つ金融の世界とソフトウェアエンジニアの世界は、親和性が高いんですよ。


国際教養学部から、インターンでエンジニアに

――前職は、不動産系Webサービスを手掛ける会社でエンジニアをされていたそうですね。

安藤 はい。大学の頃、インターンで入った会社にそのまま入社しました。

もともと海外で仕事や生活をしてみたいと考えて、早稲田大学の国際教養学部に進学。高校の頃はフロリダに留学し、大学時代はイングランドのブリストルに留学した経験もありました。ただ、Facebookをつくったマーク・ザッカーバーグなどが学生時代に起業して成功したことを知って刺激を受け、趣味でコードを書きはじめていたんです。

――プログラミングは文系学生ながら独学で学んだのですか?

安藤 ええ。ブログなどを調べながら、最初は見様見真似でした。

もっと高度なプログラミングを学びたいモチベーションが高まって、立ち上がったばかりの不動産売却査定のWebサービスを手掛ける会社にインターンでお手伝いしはじめました。そこで手を動かしながら、学んだ感じです。

入社後は最初はWebのランディングページづくりから、途中はAWSのパスワードも渡されて、ほとんど一人で手掛けていた時期もありましたね(笑)。

――sustenに入社した経緯を教えてください。

安藤 1つはバックエンドエンジニアとしてのスキルと経験を伸ばしたかったためです。

前職ではRuby on Railsしか使っていなかったので、もう1つぐらい言語を覚えたい思いがありました。そこでPythonを使っている企業をまず調べて、受けていました。

中でもsustenは日本初のサービスを目指すFinTech企業。しかも元ゴールドマン・サックス、元DeNA、元楽天の方々が起ち上げたスタートアップとなれば、外資系のカルチャーとテック系企業のカルチャーが混じり合っているはず、と考えたんです。

いろんな企業で面談に行きましたが、国際教養学部卒でエンジニアになった僕には、sustenは居心地がいいに違いないと確信しました。そして2020年10月にsustenに仲間入りしました。実際、居心地よくのびのびと仕事ができていますね。

――サービスインが2021年2月15日ですから、その直前ですね。入社するなり多忙だったのではないでしょうか。

安藤 そうですね。ただ個人的には「なんて恵まれた環境なんだろう!」と感じていました。

前職でもインターン直後からバックエンドからインフラ、フロントエンドといろいろ任されましたが、ほぼエンジニアは私ひとりの期間が長かった。手を動かしながら「大丈夫かな」「障害は起きないかな」といつも不安を抱えていましたので。

しかし、sustenは少数精鋭のエンジニアチーム。しかもHeadの2人はOSS(オープンソース・ソフトウェア)活動にもコミットしているような高いレベルで、一緒に仕事できるのは極めて安心感があります。

同時に自分もスキルと経験を日々引き上げられている実感がありますね。コードレビューをしてもらいますが、毎回「ああ!」とくやしさとともに気づきをもらっています。

――sustenではコードレビューを英語でしているそうですね。

安藤 そうなんです。Headの2人の「エンジニアは常にアンテナを高くかかげていてほしい」との思いからそうしています。OSSでも英語でやりとりがなされるし、新しい技術の情報も最初は英語で入ることが多い。その実感があるかでしょうね。

僕自身も技術を磨きたい思いとともに、英語を忘れないためにもできるだけ使いたいので、とてもいいカルチャーだなと感じています。

スピードではなく「クオリティ重視」と言い切るワケ

――テックチームの雰囲気はどのような感じなのでしょう?

安藤 気さくな人が多いですね。もちろん仕事はしっかり成果を出しているけれど、前提に眉間にシワをよせてつくるのではなく「楽しんで開発しよう」との雰囲気とカルチャーが根付いています。

「スピード! スピード! スピード!」と、開発スピードに前のめりなテック系スタートアップは多いですよね。けれど、スピードばかりに気を取られたものづくりはほころびが出やすいと思うんです。

とくに僕らが手掛けているのは金融サービス。1つの小さなほころびがお客様の莫大な損失につながることが大いにありえますからね。エンジニアは「心理的安全性が担保された状態でこそベストなパフォーマンスが出せる」と2人のHeadもよく口にしていますね。

――楽しくものづくりをするのが目的ではなく、クオリティを出すための明確な手段なわけですね。

安藤 そうですね。テックチームだけの理念というか、「Value」が設定されています。「Quality」「User-First」「Ownership」の3つです。

まず「Quality」。これは先程お伝えした通りですが、お客様の資産を預かる、さらに投資という性質上、人生を預かるということを忘れてはいけません。セキュリティ意識は最も大事なことの一つで、そのためにはスピードが犠牲になることも場合によってはあります。

「User-First」は上長をふくめた周囲の人間よりも「ユーザーの方々にとって価値があるかどうか」が正義であるとの考え方。ユーザーの方々が納得するシステム、サービスが弊社にとっての利益に直結する。成果報酬型のビジネスモデルともつながりますね。

最後の「Ownership」は自分で責任を取るということ。私たちはまだまだ小規模なチーム。「誰々さんじゃないとわかりません」ではだめで、一人ひとりが「自分の仕事」「自分のプロダクト」という意識を持って日々仕事にあたることが大事です。

この3つを軸にしたサービスを磨きあげて、社名の「susten」の由来でもある持続可能(sustainable)な安心で安全な個人投資の世界を日本に根付かせていきたい。また世界に出ていけたらと考えています。

――あらためて転職を考えている方に、sustenの魅力を教えて下さい。

安藤 すでに述べたようにレベルの高いHeadと距離が近く、クオリティ重視で楽しみながら開発できる環境がある。結果としてエンジニアとしての実力が磨かれやすいと感じています。提案したアイデアがすぐに採用され、プロジェクトが素早く立ち上がる。裁量権があることも、成長を後押ししてくれている気がします。

個人的には「バランスの良さ」も魅力です。去年サービスインしてから、ユーザー数や預かり資産は順調に伸びています。そんな勢いがある事業で、裁量権をもちながら、優秀なエンジニア仲間と仕事できる環境ってそれほどないと思うのです。

メガベンチャーなどはレベルの高いエンジニアは多いけれど、裁量がない。スタートアップのエンジニアは裁量はあるけれど、自分以上のエンジニアがいなかったり……という話をよく耳にします。

しかし、sustenは両方の溝を埋めています。どんどん自分と手掛けるサービス、そして会社を大きくしていく手応えを感じたい方にはベストな場ではないでしょうか。

――どんな方にジョインしてほしいですか?

安藤 何しろものづくりが好きな人。向上心が強い人ですね。新しい情報をキャッチアップして、どんどん試していけるような人はフィットすると思います。あとはいまスマホアプリをリリースする予定なので、スマホ周りのエンジニアはより楽しく仕事できると思いますね。

――最後に安藤さんのキャリアビジョンを教えて下さい。

安藤 最終的に自分のプロダクトで勝負してグローバルで使われるようなものにしたいですね。初心を忘れずに、ザッカーバーグを目指して(笑)。その意味でも、いま、そしてこれからsustenで経験しているすべてが役立つと信じています。

執筆:箱田高樹、撮影:小堀将生、編集:榮田佳織

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