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Short Stories

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レトロなSFを中心に、公開中の自作短編小説を転載でまとめています。
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流星《SF・微JUNE短編小説》

『流星:SF・微JUNE掌編集』から、お試し読みを兼ねて表題作を掲載させていただきます。 (縦→横変換とネット掲載に伴い、行頭一字下げの省略、ルビ→括弧書きなど体裁を変更しています) 丘のうえで、僕の幼い息子が夜空を見上げている。田舎の澄んだ空気越しに、まき散らしたような星が見える。近くの民家はうちだけだから、邪魔する光もない。息子は白い息を吐いて、無邪気に叫んでいる。 「流れ星!」 流れ星の多い時代だ。 僕が生まれる前からずっと。 ――――――――――――――― 検閲

千夜一夜《SF短編小説》

不時着してから地球時間でたっぷり一週間はたったが、空はずっと「夜空」だった。この星は自転周期と公転周期が一致している。 男は干からびた大地に寝ころんで見慣れぬ星座を眺めながら、大昔の探検家のことを考えていた。考える時間はたっぷりあり、気を逸らせてくれるものは何もなかった。子供だった自分の心に冒険心とヒロイズムを擦り込んだ、数々の伝記の背表紙が星空に浮かんだ。南極点を目指した、あれはだれだっけ? …スコット。ロバート・ファルコン・スコットだ。彼とその探検隊は南極点に到達し、帰