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ARTのよもやま話

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アートというより「art」に関するよもやま話。Copyright©Susie Y. All rights reserved.
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2020年9月の記事一覧

アートの知識は、見えないものを見えるようにしてくれることもある

アートを鑑賞する方法は、自分が楽しければ何でも良い。 とはいえ「知識は鑑賞の邪魔」と最近巷でよく聞こえてくる。 鑑賞するために、知識はそんなに悪者なのだろうか。 例えば、ミケランジェロの専門家が膨大な資料の中から、当時の領収書を1枚1枚調べて、ミケランジェロの顧客、契約内容を調べる。一見、無駄な努力なようだが、その結果「システィーナ礼拝堂の壁画は、当時の教皇ユリウス2世が注文した」という事実が、浮かび上がってくる。 つまり、キャプションや美術書を通して我々が読んでいる

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大塚国際美術館(日本・鳴門) 番外編

本物を見た時よりも、「本物の良さがわかる」こともある 〜 大塚国際美術館(日本・鳴門) 後編

大塚国際美術館(The Otsuka Museum of Art)で今回見学出来た作品の中で、個人的に印象に残ったベスト5を厳選して紹介している(順不同)。前回の続き。 2.スクロヴェーニ礼拝堂 大塚国際美術館の展示の中でも「スクロヴェーニ礼拝堂の実寸大に復元された空間」は、ダントツの完成度だ。壁画の剥がれ具合まで見事に再現している。 イタリア、パドヴァにあるスクロヴェーニ礼拝堂は、見学時間15分のみ。もちろん、撮影禁止だ。鳴門の「スクロヴェーニ礼拝堂」の画像でもおわかり

個人的に印象に残ったベスト5は。。 〜 大塚国際美術館(日本・鳴門) 中編

実は、大塚国際美術館の本当のすごさは、地下3階の古代・中世の展示場からはじまる。 もう一度、同美術館の公式サイトより以下の部分を引用させていただく(*1)。 館内には、6名の選定委員によって厳選された古代壁画から、世界26ヶ国、190余の美術館が所蔵する現代絵画まで至宝の西洋名画1,000余点を大塚オーミ陶業株式会社の特殊技術によってオリジナル作品と同じ大きさに複製しています。それらは美術書や教科書と違い、原画が持つ本来の美術的価値を真に味わうことができ、日本に居ながらに

「本物を知ること」は、本物を見なくても可能だ 〜 大塚国際美術館(日本・鳴門) 前編

私の頭の中には、「本物を現地で見る」というアートを研究してきた人間としての、どうでもいい使命がこびりついていた。ただ、下記の記事にも書いたが、ミュンヘンの古典彫刻模型博物館での体験が、「本物を現地で見る」=「本物を見ないと意味がない」という思考回路を吹っ飛ばす結果となった。 この体験を通して、すぐに思いついたのが日本の大塚国際美術館へ行ってみて、今度は、名品の複製画を体験することだった(*1)。ご存じの通り、同美術館に本物の作品は、一切展示されていない。その規模といい、世界