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ARTのよもやま話

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アートというより「art」に関するよもやま話。Copyright©Susie Y. All rights reserved.
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2020年6月の記事一覧

「アート思考」と知識の関係について一考

先日のnote「美術館女子についての一考」でも考察したが、アートの世界の「わかりやすさ」について考えながら、つぶやいてみる。 最近、noteでも『自分だけの答え」が見つかる 13歳からのアート思考 』(2020年、ダイヤモンド社)が話題になっている。 著者の末永幸歩氏は、同書のプロローグでこう述べている。以下、引用する。  美術館を訪れることは多かったにもかかわらず、それぞれの作品を見るのがせいぜい数秒。すかさず作品に添えられた題名や制作年、解説などを読んで、なんとなく

「美術館女子」について一考

今、読売新聞オンラインで掲載されている企画「読売新聞美術館女子 東京都現代美術館×AKB48チーム8小栗有以」がネット上で猛烈に批判されているそうだ。 同企画のサイトは以下の通り。 この企画者は、美術館連絡協議会(美連協)と読売新聞オンライン。では、美術館連絡協議会とは、何か。 以下、上記のサイトより引用。 全国の公立美術館が連携を図り、芸術、文化の向上および発展に資することを目的に、1982年12月に設立されました。読売新聞社と日本テレビ放送網等の呼びかけに賛同した

夏至の夜は、魔法の時間

今日、6月21日は、日本の暦では夏至の日だ。 昼間が一番長い日だ(しかも、今年の夏至は、日本時間の夕方から日食がはじまる)。 夏至は、英語で「Midsummer Day」となりそうだけれども、厳密にいうと「Summer Solstice」が本来の夏至の意味で、今年の英国の夏至は「6月20日」となっている。 夏至は、北欧や英国及びアイルランドを主としたヨーロッパの国々で、キリスト教史以前からの民間信仰の祭日でもある。太陽の光が貴重な北欧各国では、その土地つまり民間信仰の習

美術を鑑賞する作法 番外編 「作法なんて本当は必要ないけれども。。。」

イタリアの旅の時間に戻らずに、今日も日本の現代の時間におります。以下、私のつぶやき。 上の画像は、東京・六本木の国立新美術館に隣接している政策研究大学院大学の入り口近くに群生しているクチナシの花だ。白い花の香りが、とにかく素晴らしい。ずっと前に撮影したので、今年はどうなっているのだろう。現在、諸事情で東京から離れている私は、確認出来ないけれども。 昨日、こんなnoteを書いた。 思うところがあり、800文字ほど加筆した。 上記のnoteの下書きを書いていた時、最初の文

美術を鑑賞する作法 「作品の基礎知識を意識する」

だいぶ前になるけれども、「美術を鑑賞する作法」について以下のnoteを書いた。 私の「美術の鑑賞」に関する基本的な考えを上記のnoteから引用する。 私の知る限り、欧米では「美術検定」はない。もし、美術に興味があり、知識を深めたいのであれば、学生は、学校で、社会人は、コミュニティカレッジで「美術史」を学ぶ。なぜなら、基本的に美術史の学問は、そこら辺で受講出来るほど身近なものだ。もちろん、ただ、ただ、美術が好きで「鑑賞するだけ」の人々もいる。「プロ」を目指さない限り「自由」