マーケティング講座1

「VTuber×販売(セールス)」「ライブコマース」の可能性について|実例付きで紹介

ども。VTuberマーケティングを研究しているスシテンコ(@sushitenko)です。

今回は、VTuberのビジネスユースについて、とくに注目している「ライブコマース」について紹介した上で「VTuber×販売(セールス)」の可能性について、紹介していこうかと思います。

ライブコマースとは?

ライブコマースとは、ざっくり言えば「通販専用の動画サイト」と思っていただけると、わかりやすいかと思います。

市場シェアで言えば、中国から拡散される形で広がっている模様。

ライブコマースは中国で始まったと言われている次世代型のEC形態です。

国内では5G普及を見据えて、大手広告代理店である電通も参入の動きがある模様です。

他にも、国内では「Shoproom」「BASEライブ」など、配信プラットフォームやECサイト主導で、ライブコマース専門の動画サイトがリリースされております。

あとは、アフィリエイトASP最大手A8提携の「ViiBee」も。

VTuberおよび配信者(ライバー)、ビジネス運用で言えば、まず「VTuber×販売(セールス)」という形が、普及していくのではないかなぁ~と思っております。

VTuber×セールスが今後のカギ!?

ライブコマースの市場導入が始まる中で、私が注目しているのは「VTuber×販売(セールス)」という活用方法。

2019年夏コミでは「VTuber売り子」の導入も話題になりましたね。

すでに「VTuberを活用した販売員」という運用は実践されているのです。

また、VTuberではありませんが、イオンモールではガイド役として「AI×Vアバター」という導入例もあったり。

目に見えないだけで、VTuber(アバター)運用のビジネスユースに向けた動きはすでに始まっているのです。

VTuberと販売員の相性はかなり良好!?

VTuberというと、セールスや広告が敬遠されがちですが、私はむしろ「VTuberの方がセールス運用に向いているのでは?」とも思っております。

その理由としては、主に以下の通り。

・見た目が自由に変えられる
・IPキャラを起用できる(著作権使用料ビジネスに発展可能)
・在宅ワーカーを起用できる
・顔出しのデメリットやリスクを回避できる

YouTuberやライバーの登場で、顔出しした方が有利に思われがちですが、それはあくまで「見た目が良い」「社会的なステータスや後ろ盾がある」場合に限った話。

ところが、VTuberであれば、顔出しせずに気軽に動画配信が行えます。

また、キャラ版権を確立させてしまえば著作権使用料ビジネスに発展させることも可能。(これは艦これの企業コラボの事例がわかりやすいかも)

WEB上でVTuber(キャラ)を有名にすれば、O2O施策も狙えます。

O2Oは「Online to Offline」の略で「On2Off」と表現されることもある。
ネット上(オンライン)から、ネット外の実地(オフライン)での行動へと促す施策のことや、オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような施策のことを指す。

在宅ワーカーを稼働させれば、外出することなく売り場に販売員を派遣させることも出来るので、ビジネスユーズドでの可能性は非常に大きいと考えております。

販売員の人材不足が深刻!?

ちなみに、日本国内では人材不足に伴い、現場の販売員不足も深刻になっております。

私自身、販売員経験がありますが、様々な課題があり、とくに販売力のある店員が育たないという問題は深刻です。

セールススキルのある販売員が不足している原因としましては、

・潜在的な人材の絶対数が不足している
・低価格主義・デフレマインドによる価格至上主義の横行
・機械的かつ効率的な販売方法がシェアを占め、販売員にセールススキルが要求されない
(アルバイト制が遠因)
・実店舗で話しかけられることを嫌う客の増加
・ECサイトによる実店舗来店者の減少

…など。

上記のような、販売現場の課題解決として、VTuberのセールス運用の可能性は無視できないポテンシャルを秘めているのです。

企業側の「VTuber×販売」の実例

冒頭でもご紹介した通り、企業側でもVTuberのビジネスユースの事例はすでに出始めております。

まず、明確に売上アップにつながっているVTuber運用の事例がアドパック社の「バーチャルプロショッパー・ソリューション」の事例。


次に、日立の公式VTuber「白花伝伯爵(@shirokadeeeen)」氏。

ただ、白花伝伯爵に関して言えば、セールスというよりは「企業広報部」に近い印象。

企業のネット広報戦略の事例で言えば、タカラトミーの公式アカウント(@takaratomytoys)などが近いモデルケースかもしれません。

また、販売員ではありませんが、日経も「バーチャル記者VTuber」を運用中。

このように、認知度はまだまだ低いものの、大手企業クラスでも「VTuber(VRアバター)運用」に取り組んでいる=VTuberをマーケティング活用したいと思っていることがわかってくるはずです。

個人側の「VTuber×販売」の実例

次に、個人勢の「VTuber×販売」の実例について、ご紹介していきます。

まずは、バーチャル試食販売員である麻倉由衣さん(@asacrayui)の事例から。

麻倉由衣さんは、試食販売員としてのビジネスユースを意識したマーケティング戦略を打ってきているとしか思えないレベルで広報戦略がお上手なのですが、コミックマーケットにおいても「バーチャル売り子」として導入された実績があります。

(個人的に、麻倉由衣氏に関しては企業に営業かけてプレゼンすれば、すぐに現場投入できるクオリティと広報戦略だと思っております)

純粋に個人勢の動きとしては、ハクヤ(@hakuya_virtual)ちゃんのコミケ導入報告レポートが非常に丁寧でわかりやすいので、ぜひとも確認しておきたいです。

他にも、コミケや同人誌即売会などで、個人による「VTuber×販売」という実践例は多数あるので、以下のまとめなどを参考されたし。

「VTuber×販売」展開に備えた活動をしておくことが大事

以上のように、今後VTuberが市場で生き残るためには、すでに動きが始まっている「ライブコマース」「販売(セールス)運用」に適応できるか否かが鍵だと思っております。

幸い、私自身はセールススキルは身につけているので、今は人材確保や市場リサーチしつつ、強力なライブコマース用の動画プラットフォームの登場に備えている段階です。

もし、今回の記事で紹介した情報に興味を抱いた方がいましたら、今後もVTuber市場に関する情報を発信していきますので、私のツイッターアカウントとnoteアカウントをフォローしていただけると、うれしいです。

また、多くのVTuber関係者にセールススキルを身につけていただくために「VTuberで学ぶマーケティング論」を連載中ですので、こちらもチェックしてみてください。


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