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MBA卒業3年後のクラスメイトの現在地点

こんにちは
おSUSHIです

1. はじめに

少し前にヨーロッパのとあるMBAへと留学に行ってたのですが、その後のクラスメイトの勤務先状況はどうなってるのかな?と思い、MBA直後の就職先のインダストリー(業界)と、卒業3年後のインダストリー(業界)はどう変化しているか?を少し調べてみました。

サンプルサイズ:同じ学校のMBA卒業生50人(ほぼクラスメイト)
日本人の数:私含めて2人
調査方法:チャットおよび、LinkedIn

注釈:カテゴリーの分け方に恣意が入っているところ、明確な定義づけが難しい場合があるので、その場合は自分の判断で業界を振り分けることにしました。例:スタートアップとIT業界。殆どの場合被ってますが一応分けてます。また、本来であれば業務でも解釈が変わってくる場合がありますが、一旦職種及び業務情報は無視しています。例:小売業界でアプリの開発責任者をしてる場合、インダストリーはRetail(小売)にしてます。

2. MBA入学前のインダストリー分布

前段になるのですが、どのMBAも入学者の入学時のインダストリー分布を Class Profile として公表しています。主に、入学者数、年齢、性別、所属インダストリー、実務経験年数、出身地域、出身国等。以下に参考として2校wを適当に抜粋しました。

LBS の Class Profileのサンプル。コンサルティング業界が一番多く33%を占めています。次に金融業界で、この2つのカテゴリーで6割といったところです。



次に、UCLAのClass Profile のサンプルを見てみます。テクノロジー業界が一番多く22%となっています。次に金融とコンサルが同率で21%となっており、この3つの業界で65%の割合を占めています。
https://www.anderson.ucla.edu/degrees/full-time-mba/admissions/class-profile

最後に、私がいたMBA生の分布になります。といってもサンプルサイズが親しき50人程度なので、若干偏りがあるかと思います。入学当時の class profileではなく、その後のインダストリー分布を追跡したいので自作グラフとなります。一番多いのは金融で18%、その次にITで16%、3番目にコンサルで12%でした。他のMBAとあまり大差はなさそうに見受けられます。

人数の内訳は以下。

1人を other として分類した場合は、Otherの割合は20%(10人)です(Lawはバックグラウンドがバレバレなのですが、その他漁業関連、非営利団体、教育事業などがそれらに含まれます)。ちなみに今回のカウントの中には軍人さんはいませんでした。他のクラスにはいたりしましたが。

3. MBA後の就職先インダストリー分布

この項では、私が卒業したMBAの就職先の分布を見ていきたいと思います。実際には卒業後すぐに就職というわけではなく、数ヶ月遊んだ後、暫くしてから職を探す、仕事をスタートするという人も1-2割は見受けられましたが、6ヶ月以内位であれば誤差ということで、休暇期間はカウントせずMBA後の就職先としてカウントしてます。

注釈:色んな事業を持ってる人はメインの事業1つだけをカウントしています。

人数の内訳は以下。

MBA入学前と比較して、金融、IT、コンサルティングとTop3に変動はありませんでした。1位と2位が同率で 16%(8人)、3位がコンサルティングで12%(6人)となり、約45%(22人)がこれらのインダストリーでした。各MBAが公表しているいわゆる、ザ・MBAの就職先の傾向と大差はありませんでした。

ここでは、スタートアップと、スタートアップファウンダーのカテゴリをあえて分けています。スタートアップファウンダーの方は、実際自分が起業している、もしくは創業メンバーとしていわゆる重役に就いていることを前提としてます。スタートアップの方は、それ以外の役割で新興企業に関わっている場合をカウントしています。

ただ、このスタートアップは実質IT業界なので(少なくとも彼らの中でIT業界以外の起業はありませんでした)、それら2つのカテゴリをIT業界として捉えると、トータルで約30%となり(8人→15人)、単独で1位に躍り出ます。
MBA後の就職後の傾向としては、やはり勢いがあり成長が見込めるIT業界への就職が多い(IT関連の起業含む)と言える結果になっています。このあたりは、スクールによって色が出るところではあります。例:立地の関係上IT業界への就職が多い、昔からコンサル輩出校ためコンサル業界への就職が多い、金融関連が多い等。

因みに、最後のはてな(?)のカテゴリーは、卒業後何の仕事をしてるか分からないパターンです。ですが、家がかなり裕福なので何もしなくても生きていけるレベルなのでキャリアとしては実際不明ですが、何らかしら事業をしています(関わっています)ということではてな(?)にしてます。実際は family business のカテゴリなのかもなのですが。。。このパターンは一労働者としては羨ましい限りですが、いわゆるスーパーリッチな方が結構な数在籍してたりするのも事実です。

4. MBA3年後のインダストリー分布

最後に本題の、MBA3年後のインダストリー分布に触れたいと思います。MBA直後の就職先のデータは、各スクールで公表してるのですが(それがブランド価値向上にも、ランキング向上にも欠かせないため)、3年後ともなれば皆んな別の道を歩み始めてたり、あっさりと職種を変えてたりとするのでは?と思い、石の上にも3年、新卒で入った会社はとりあえず3年は、、、と言われるように、3年は1つの区切りでもあるようなので、上述の50人を引き続き調べてみました。

人数の内訳は以下。

3年経つと、18.4%(9人)でIT業界が一番に来ました。スタートアップ2つのカテゴリーを合わせると全体の36%(18人)という数字になります。代わりに金融が少し数字を落としていますが(16.3%→14.3%)、実情としては金融バックグラウンドの人がVCやスタートアップに移動しています。また、3位のコンサルティングはそのまま12.2%(6人)で同数でした。Leadeship Program(将来の経営幹部候補育成プログラム)で入社した同僚は3年経った後もそのまま継続して同じ会社にいます。

最後に3つのグラフの比較を記載。

こうして比べてみると、Top3のインダストリーにそこまで大きな変化はないものの、緑で色付けした箇所の、スタートアップ、スタートアップファウンダー、VCが年を追うごとに数を伸ばして来ています。VCはMBA入学前には1名もいなかったのが、卒業後3年で3名、スタートアップは、0名→5名、スタートアップファウンダーが、2名→5名になってます。実際、全体の3割程度は3年で既に業界は同じであるが職を変えたり、インダストリー先を変えたり、起業に踏み切ってたりします。また、ここでは詳しく触れないのですが、日本人の同期もほぼ全ての方が3年程度で、元いた古巣を飛び出し転職、あるいは事業を立ち上げて(もしくは初期メンバーとして)新たな道を歩んでいます。

まとめ

・MBA卒業3年後のインダストリー分布のTop3に大きな変化はない
・時が経つにつれてスタートアップ関連に移動する人が増える
・一定数業界を変えない人は存在する

大体何となく普段のチャットなりLinkedInを見て、大体の現在地点は分かっていたのですが、こうしてデータを取ってみると(簡単ではありますが)、ちょっとした傾向が垣間見えた気がします。業界の浮き沈みやその時々の時世、VISA関連、国の事情など様々な要因が絡んでいるため一概に結論づけるのは難しいですが、より可能性がある業界、稼げる業界、自分でチャレンジが出来る環境にシフトしていく傾向があるように思います。

次回は就職先である主な企業をリスト化出来ればと思います。

それでは
さようなら
おSUSHI


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