運
俺は今飛行機に乗って、帰路についている。
強烈なモヤモヤを抱えて。
あるフランチャイズ展開するサービスへの加入を目論み、会合が行われる地まで足を運んだ。
会社を休み、飛行機代をかけ、それなりの覚悟を持って参加した。
そこではある会議が行われており、その会議にオブザーバーとして参加させて頂いたわけだが、会議の冒頭で自己紹介の時間を頂いた。
そつなく自分の事を話したのだが、「もういいです」と言われ、打ち切られた。
1分も経たない間でだ。
俺は「?」となったが、「彼らにとってつまらない自己紹介だった」という事にすぐに気付いた。
「何を言えば良かったのだろう?」疑問が晴れぬまま会議が始まった。
話を聞いていて、参加者のレベルの高い事高い事。
重鎮達の頭の回転はすこぶる早く、的確。
議題は次々に消化されていった。
会議の進め方も秀逸である。
この人達はすごい。
素直にそう思った。
それは当たり前、この会議に参加する会社のオーナー達は半分近くが1億以上を稼ぐ。
俺の10倍近くを稼ぎ出す力の持ち主を前にしているわけで、その差を感じるのも当然と言えば当然である。
俺の自己紹介は彼らからしたら、中学生レベルだったのだと気付いた。
悔しかった。
会議も終わり、メンバーの皆さんにお礼をして回っていたところ、重鎮の1人に「もっと運気上げて来な」と言われた。
俺はかなり運のいい男だと自負があったので、その言葉を聞き、驚きと衝撃で何も返せなかった。
「運気を感じない奴とは働きたくないんだよ」
と言いたいわけだ。
強烈なモヤモヤの正体は、
・差を見せつけられたような劣等感
・劣等感を感じた自分への憤り
・運気が低いと感じられてしまうような超弱いオーラが自然と出てしまっていたという自分への憤り
である。
悔しかった。
しかし、収穫も多かった。
このフランチャイズサービスの加入が叶わなかったとしても、今回参加した事は俺にとってとてもプラスになった。
・1億2億稼ぐプレイヤー達の会議に丸一日参加でき、空気感やレベル感を体感できた事
・自分とその人達との「差」を感じられ、自分の位置が把握できた事
・一種の不快感を感じたという事はそこに成長のチャンスがあるという事
・失うものは何もない位低い評価をもらった事
というわけで、この強烈なモヤモヤについては気持ちを落ち着けた上でしっかり向き合おうと思う。
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