シンガポールで板前が働く為の条件

まずはまずは、シンガポールで外国人である我々には就労ビザが必要です。
このビザって感覚は日本人には理解するのが意外と難しい。
パスポートだって持ってない板前は意外と多い。


シンガポールでの就労条件は日本人にとって非常に厳しいのですが、
他の職種の方たちに比べると板前さんは意外と優遇されてます。

ビザの種類が何種かありまして、
板前さんが最初にお世話になるのは
Sパスと呼ばれるものか
EPと呼ばれるものになります。

分類はなかなかややこしいので、
グーグル先生に「今日もシンガポールまみれ VISA」と入力して調べましょう。
わかりやすくてサイコーです。

さて。
シンガポールにくると何かと書類にサインすることが多いです。
ハンコの代わりにサインです。
そして契約書には非常に力があります。

良心的な会社ならまず契約のときに
内容を日本語で訳してくれます。
分からない所はしっかり質問できる位まで
内容を理解してからサインしましょう。

特に、
有給休暇(AL)
傷病休暇(MC)
住まいに関する全般
保険の有無
航空券の補助の有無

日本では考えもしなかった事がてんこ盛りです。
税金に関しては一年に一度
所得税を会社側が申告する義務があり、
個人に政府から通達が来て自分で払うと言う流れです。
実質は6−8%程だったかと。日本の所得税と比べるとかなり安いはずです。
住民税はありません。

ただし、6ヶ月以内で仕事をやめて
帰国することになると税金の率が2倍近くになります。

そして有給休暇なんて板前にとっては縁のない言葉ですが、
シンガポールの会社は日本で言ったら板前にとっては超ホワイトです。

まぁ実際には有給なんて取りきれない事も多いですが、
会社が買い取って給料として払い戻すか翌年に持ち越せます。
これやってないとこは違法なので必ずチェックしましょう。

というわけで、しっかりした会社であるかどうかは
有給の扱いをきっちり契約書で扱っているか否かで判断しましょう

さてさて。
大抵の板前さんはEPにお世話になることでしょう。
次の物が必要になります。

最高学歴の卒業証明書とその英訳版(学校が売ってくれる)
パスポート
10年以上の経験
戸籍謄本の英訳版(意外と対応してない役所が多く、自分で翻訳会社にお願いすることになることが多い)
履歴書(日本語で出せば会社が勝手に英訳します。その時どきの給料の総支給額がいくらだったかも必要になります)

ここで一番重要なのが10年以上の経験です。
普通の人だと10年以下の経験値では確かに一人前の板前とは呼べません。

ただの包丁技術ならば仕事の密度によっては10年かからない人も確かにいます。
が、それだけです。どうしても他が薄くなってしまう。

稀に6,7年でそれなりのレベルに到達する人もいますが、
今度は世間が認めてくれない。
自他ともに認められて始めて一人前の板前です。

さて、
一人前の板前さんの扱いがシンガポールにおいてどうかと言うと
大学の国際的ランキング上位200位卒業と同じ扱いです、
名前を出してしまえば、早稲田慶應と同じと言うことです。

さてさてさて。
あとは会社の資本金にも左右されますが、
上記の条件プラス月給$7,300でビザがおります。(2021年4月、40歳以下)
ただこの基準は度々かわるので油断できません。
ここ数年は条件が厳しくなる一方。
ちなみに、40歳以上になると最低賃金が跳ね上がります。
要するに、シンガポール政府はは若くて能力の高い人を求めていると言うことです。

なので、大抵どこの求人もこの条件に合う人を求めてます。

日本だと30歳を越えた板前の給料は総額30万円で良い方です。
今は単純に換算するとシンガポールの$7,300は約60万円に届かないくらいでしょうか。
控除が所得税以外ないので手取りも増えます。

これ、日本で店長クラスではこの金額もらえません。
なので、シンガポールで板前として雇ってもらえる人は店長できて当たり前のレベルと言うことです。

もしあなたが

板前。
独身。
給料に不満がある。
環境を変えたい。
海外でも’仕事’をしっかりしたい。
ステキなヒトと巡り会いたい。

ならばシンガポールは確実に日本にいるより可能性に溢れてます。
ただコロナ禍の今、新規ビザの受付は停止しているので今年は厳しいかも知れません。

更に、前科や外国でオーバーステイの経歴があったりするとビザはまず取れません。


そう言えば。
自分は海外に出た事なんてなかったので知らなかったのですが、入国する際に提出して半券を戻される入国カードが非常に重要です。
最初知らなくて捨てるところでした。見た目が全く重要そうに見えないの…。

で。シンガポールで板前が働けるまでの流れとしては…

シンガポールの求人を見つける。
契約の内容をしっかりはっきりくっきり確認して承諾。
国外転居届けを市役所/区役所に提出する。
EPの申請を会社にしてもらい、許可が出るまで待つ。
旅行者VISA+仮EPでシンガポール入り。
住居に移動。
EPの受理。
銀行口座開設(EPと住所が必要)
携帯電話契約。(EPと住所と銀行口座が必要)
タイガービールとチキンライスでシンガポールの洗礼を受ける。


では。

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