雑音のハサウェイ

閃光のハサウェイを見たので感想を書きます。物語の重要な部分をネタバレしますので、まだご覧になってない方はお気をつけください





ハサウェイが空港のラウンジみたいなところでジンジャーエールを注文するシーンがあるのですが、そのジンジャーエールがとても良い。

シュワシュワ浮き立つ泡がキレイで、グラスの結露もキラキラしてる。とってもおいしそう。

このおいしそうなジンジャーエールをハサウェイが飲もうとしてストローを口へ持っていきかけたときに誰かに声をかけられて手が止まります。このときのお預け感がたまりません。飲めへんのかーい。

会話を終えて再び1人になったハサウェイ。グラスのストローを除けてグラスから直飲みしようと口へ持っていきます。わかるよハサウェイ。ちょっと喉が渇いていたところに話しかけられておしゃべりしたから、もう喉がカラカラなんだよね。なんだかお偉い人としゃべってたから疲れもでちゃったのかな?ここはひとつ、冷たいジンジャーエールをぐっと呷ってひと息つこうじゃあないか。

ところがどっこい、ここでハサウェイは1人の女性を視界の隅に捕らえます。ジンジャーエールを喉に流し込もうというその瞬間の出来事です。ハサウェイは再びジンジャーエールを飲むのをやめて女性と向き合います。

まーた飲まへんのかーい

もうこの時点で僕の意識は完全にジンジャーエールに向いちゃってるので、ハサウェイの手に持ってるジンジャーエールが飲みたくて飲みたくて・・・ハサウェイさん、それ飲まないなら僕にくれませんか?

いかにもメインヒロインな女の子とハサウェイの交流が持たれる場面ですが、主役はすでにジンジャーエール。ってかこの女の子の名前なんだっけ?

また憎いのが、物語の舞台がなんだか南国っぽい暑そうなところ。ハサウェイのいる屋内は冷房ぐらい効いているでしょうが、射し込む日差しはとても強そうで、冷えた飲み物を一杯やるには最高のシチュエーション。さらにハサウェイの手の動きにあわせてグラスの氷がカラコロ鳴るんですわ。ハサウェイ、ジンジャーエールが叫んでるよ。「オレを飲め!」って。

ジンジャーエールの声が聞こえてないハサウェイは女の子とひとしきり会話した後、今度はメガネのおっさんと会話します。飲まれないジンジャーエール。そしてストーリーは別の場面に移ります。おいハサウェイ、ジンジャーエールはちゃんと飲んだのか?まさか飲みもしないでラウンジに置いてきちゃったんじゃないよな?飲まないなら飲ませてくれよ。どうしてくれるんだ、この喉の渇きをよお!責任とってくれよお・・・

ジンジャーエールを買ってきて飲もうかと思ったけど、やめました。多分意味がないから。僕が飲みたいのはただのジンジャーエールではなく、あのときハサウェイの手にあったジンジャーエールなのです。さらに言うならば、あの場、あの空間であのジンジャーエールを飲みたいのです。しかし僕はあの場に行けないので、この渇きを満たすためにはハサウェイにあのジンジャーエールを飲んでもらうしかないのです。

ここまで書いて、本当にハサウェイは飲んでないのか?と思って今一度見直してみたら、グラスに口つける前と後でジンジャーエールの量が氷1個分減ってました。

なんだハサウェイ飲んでんのかーい。おいしかった?今度感想聞かして?

1口でもジンジャーエールが飲まれたことで、僕の心の渇きも潤いました。スッキリしたのでもう一度ハサウェイの活躍を見直してこようと思います。

ヒロインの名前も覚えなくちゃ。

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