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読書記録:天才・偉人の親たちに学ぶ~ココ・シャネル~

■天才・偉人の親たちに学ぶ わが子のやる気を引き出す育て方(松枝史明著)を読書中です

育児本が世にあふれすぎて、どれを読めばいいかわからないので、実績のある人(偉人の親)から学ぼうと思って選んだ。
偉人が育った家庭・親というのはどういうことを大事にしていたのだろう。

■シャネルの成功はサバイバルの結果だった

6歳にして母を亡くし、父親も消息不明となったココ・シャネル。
16歳まで児童養護施設で育ったそう。
途中、叔母の家に預けられた時期もありましたが、厄介者扱いされてしまい、けっきょく施設へ戻ります。
少女時代の彼女の生活は、想像するだけで胸が痛みますね。

その後、ファッション界に風穴を開けるが如き活躍をし、その名をパリ中に轟かせたのはなんと20歳のころ。
あっという間に、パリから世界へ飛び出し、地位や名声、富を手にしました。
わたしたちがイメージするシャネルはここまで。
華々しく活躍し、パートーナーがいながらも依存せず、女性のサクセスストーリーのお手本のような、自立した人生。

しかし、いくら社会的な成功を収めても、プライベートでは幼少期の暗い思い出を引きずっていたそうです。
「わたしの人生は、さまざまな危険を無我夢中で切り抜けただけ」
そう語る彼女は、人生を心から楽しめていたのでしょうか。

■成功してなお、引き寄せるのは周囲からの攻撃

生い立ちについて「不幸だったことを恨んではいない。むしろ幸いだった」と、口では言うものの、彼女の潜在意識はそうはさせなかったのでしょう。
さらには、最愛のパートナーも、結婚を目の前にして、交通事故で亡くしてし、60代半ばにこうこぼします。
「まわりにいいものをひろめようとしていたのに、得たのは人々の牙ばかり」

無我夢中で生き抜いて、得られた成功も、だれか自分以外のひとと分かち合う喜びがあったからこそ。
シャネルはそういうことを、幼いときからずっと渇望していたのではないでしょうか。
地位も名誉も富も手に入れ、何一つ不足のないように見える裏で、幼少期の強烈な記憶による潜在意識が上書きされず作用し続けていた。
その結果、彼女を最も得たいものから遠ざけてしまったのかもしれません。

■ココ・シャネルの親から学ぶこと「親不在の人生のハードさ」

「よっしゃ!シャネルの親から学ぶで~」という気持ちで読んだのに、早々に親の存在がなくなった。マジか。
親から学ぶというより、親がいない人生のハードさを痛感した。
親でなくとも、親代わりの存在がいればもっと違った人生だったのかもしれない。
わたしが何か成功しているわけでもないし、我が子に「成功してほしい!」と思うわけでもないが、シャネルの人生を通して、見守られている安心感や、共有できる人がいる喜びのかけがえのなさは理解できた。

ハイハイした!つかまり立ちした!一人でたっちした!一歩出た!しゃべった!
小さな変化も大きな成長も、よく見て、分かち合って、1日1日思い切り表現する。
息子にとって、毎日が「よく愛された、いい思い出」になるようにしよう。

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