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おいしいアイディア

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考えたことなどをつらつらと。フードエッセイを読んだ感想も書きます。
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2022年1月の記事一覧

お皿に魅せられて

 iittala表参道 ショップ&カフェで出会ったTeema(ティーマ)シリーズのお皿。器をよく見る前から、デザイナーのカイ・フランクさんの思想に惚れてしまった。 "必要な装飾は色だけ"  皿を人間と重ねる。「自分の個性(色)を持ちなさい」と言われる時代。その「色」は決して外部から取り入れた派手な装飾ではなく、自分自身の内に秘める力でないといけないと思う。シンプルさから溢れる自信、そして美しさ。それを体現したのがTeemaではないかと感じた。  洋服も結局は「何を着るか

フードエッセイストって魅力的

 noteを始めたきっかけはフードエッセイストの平野紗季子さん。彼女の著書「味な店」が想像以上に魅力的で、自分もリスペクトのようなパクリのような"パクリスペクト"な文章をnoteやInstagramにせっせと投稿してしまう。 ↑ ここから買っても私には1円も入りませんが、気になる方は是非。  グルメブックだと思って手に取ると印象が全く違う。グルメブックが情報を載せているなら、この本は食べ物を前にした胸の高鳴りと感動を書いている。それは料理そのものかもしれないし、内装かもし

鮨を通して感じた"食べる"ということ

 「生きるために食べるのか、食べるために生きるのか」と言われれば、私は完全に後者で、人の幸福は即ち「口福」だと思っています。1年間、鮨を食べ歩きながら考えた"食べる"ということを自己紹介の代わりに書いてみます。 「旨い」と「美味しい」 自分の食体験を振り返ってみると、この2つを使い分けるタイミングが確かにあります。口に入れた瞬間、脊髄反射のようなスピードで「旨い!」と感じるものと、咀嚼を繰り返しながら「美味しい。」と嚙みしめるもの。前者は鮪や鰤など味の濃いもの、後者は白身や